えぴろーぐ
その後というもの仕事はすこぶる調子よく、そのままの勢いで宿泊研修も乗りきっちゃいました。ぼく自身、びっくりしました。はい。
学校側のイキなはからいである宿泊研修 兼 友達作りは大成功を修め、今日は臨時休業明け最初の登校日。眠たい目をこすりつつ、元気一杯に玄関からとびだすと、かばんを胸の前で抱きしめるようにして持っている照が待っていた。
「べ、別にすずのことなんか待っていた訳ではないんだからな!!」
お約束の台詞を目をきりりとつりあげながら、大きな声でぼくに向かって言い放ち、先にスタスタと歩いて行ってしまた。僕は後を追う。
学校に着いて上ばきを靴箱におしこめていると、
「おい、すず。オレの出番があまりにも少な過ぎやしないか?」
と、怒髪天のご様相で僕の胸元を掴みかかってきたのは名前を忘れかけていた、せっちゃんである。
「なんだよ、『お前誰だっけ?』みたいなその顔は!!」
一発ぶんなぐられた。結構痛い。
「スオー、大丈夫?」
優しく話しかけてくれるのは沙紀だけだよ。
「あらあら、せんせーも混ぜてほしいなぁ~」
先生、あなたが加わるとただのお遊びに止まらなくなりそうなので全力でご遠慮願います。それよりなんでみんな玄関にいるの?運動部の靴から獣のにおいがするから即刻この場から退散したいのだけれど。
窓の外には大きな白い雲の下を黒アゲハが横切っていくのを視界の端で捉えていたけど、5秒後すぐに忘れた。
ぼくの中学校生活はまだ始まったばかりである。
ぼくが委員長になったのはほんの数日前の話である。
これから起こるであろう話・物語をぼくはまだ知らない。
今回でぼくは委員長 は終了しました。
これを読んでくださった方、無為な時間の浪費をさせてしまい本当にすみませんでした。
そして今回まで読んでくださった方 本当にありがとうございました。