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Death Game: Warm-Up Memory(デスゲーム:ウォームアップ・メモリー)

十二人の生徒が、命を賭けて挑むデスゲーム×学園ストーリー

土、火、水、風の四属性をメインに、街に群がるモンスター達を討伐し授業をクリアして自身の評価を上げていけ!

生き残るのは真の才能がある人間のみ

誰が生きて誰が死ぬのか完全オリジナル作品

《Death of the Academia》をお楽しみください

アラリック単独部隊では、レンリーと同じく水色の毛並みの大きな犬の魔獣が背後を狙って前脚を大きく振り下ろした。


「——お手」


アラリックが静かに左手の手袋を外して、前脚に触れると目に見えないスピードで犬の魔獣の掌が貫かれた。


「ヴギャアアアッ!」


アラリックの左手の平に、小さな魔法陣が現れていた。彼の術式は、左手の素手状態で対象に触れ、術式の発動を自身が許可した場合のみ、土の刃や強化された石のような、攻撃が出来る能力だった。


「僕は素手で相手をしてあげる。君は、君の気が済むまで遊ぶと良いよ」


「ワォォォォォン!」


遠吠えで掌が完全に修復して、助走をつけてアラリックに迫る。

アラリックは犬の魔獣が追いつけない程の、速さと華麗なステップで、魔法陣を展開して土の刃を出現させると石飛礫に変換して高く飛び、それを犬の魔獣へ一斉に放った。


「グッ……ウゥゥ……」


「攻撃を受けたような、鳴き声。手応えはあったが……実際は——身を挺して攻撃を吸収しただけか」


白い煙が晴れて、出てきたのは口の中が血塗れになり、大きく息を吐く、犬の魔獣だった。


「———っ。」


すると次の瞬間——アラリックが放った石飛礫を閃光のように、撃ち放った。


「食べ物を粗末に……動物は、赤子と同じで、綺麗も汚いも感じない生き物だ。これだから”嫌いなんだ”」


ずっと昔に、猫を飼っていたような記憶が脳裏に過ぎった。

しかし、その猫も自分の手で殺してしまったのか、捨てたのか、自分の中で曖昧に巡る記憶が支配した。


———ドォォォォォン!


犬の魔獣が放った石飛礫は、大きな土の盾で一気に塞がれた。


実に……どうでも良い。今最も問題なのは、”この学園の異常さに誰も気付いていない事だ”


そして、突如アラリックの体が熱を帯びた。内側から何かに締め付けられるような感覚が走り、彼は思わず膝をつく。


「やはり、これも……」


胸元を押さえながら、アラリックは土属性の術を自身の体内に流し込んでいく。すると、次第に違和感は薄れ、内側に絡みついていたものが解けていくような感覚に変わり、体は軽さを取り戻していった。


「ふぅ……自分の持つ属性で、悪い術の発動を抑制する。もしも今、何もしなかったら間違いなく呪いに侵されいた。……あいつら何を企んでいる……」


疑惑は教師達へ向けられる。しかし自分だけの思い違いか、周りがおかしいのか判別できない以上、下手な行動は出来なかった。

——気付けば再び、犬の魔獣は再生してアラリックを獲物を狩る目で睨んでいた。


「グォォォォォ!」


咆哮を上げて、大きな前脚を振り下ろしてくる。


「学びが無いのか……知性は見受けられない」


右足で軽く左の前脚を蹴り飛ばして、そのまま左足に魔力を込めて、土の刃を突き立てる。

——まだ、動揺していたのか標準がずれて、少し首に擦り傷が出来るレベルだった。


「——チッ」


軽く舌打ちをするアラリック。しかし、遅れて首元から微かに魔力を感じ取った。


「もしかしたら……弱点は——」


答えが見え始めたアラリック。

I組第一授業、最初の対象のラストマッチを迎える——

改稿により、新エピソードとなります。

よろしくお願いします

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