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Death Game: Second Genesis(デスゲーム:セカンド・ジェネシス)

十二人の生徒が命を賭けて挑むデスゲーム×学園ストーリー

土、火、水、風の4属性をメインに、二つのクラスに振り分けられた彼等は、各自提示された課題をこなして”自分の価値を証明する戦い”を繰り広げる——!

生き残るのは真の才能がある人間のみ

誰が生きて誰が死ぬのか完全オリジナル作品

《Death of the Academia》をお楽しみください

再び時間は第一授業開始前に戻る——

学園内に響き渡る鐘を合図に、新たな生徒達の物語を、紡いでいく。

同じ学園——だけど、教室は違い、得意属性も異なる彼等II組の進む道とは——


「そこはII組の教室ですよ」


「おっと危ない。俺達の担当はもう一個奥の教室だったね」


「早く行かないと生徒達に申し訳ない……急ぎますよ」


廊下に響き渡る声にビクッとした生徒達が注目すると教室を間違えそうになっているグランだった。


「流石にこのラインナップで、土と火の担当先生が入ってきたら、自主退学するっすよ〜」


グランの声を聞いて、一番最初に反応をしたのは、II組Aランク共通4位{リオライズ・ニイタ}だった。

澄んだ緑色の小さく結んだ髪に橙色の瞳。喋り方に特徴のある生徒。


「そもそもこの学園は、自主退学制度があるとは思えないのは俺だけか?」


「釣れないっすね〜先輩」


リオライズの呟きに答えたのは{ゼオン・ルーゼ}Aランク共通3位の少年。

小学校低学年くらいの小さな体に、髪は緑色で風のように跳ねた短髪。瞳は赤く火と風を対比している様な見た目だった。


「そもそも入学当日になんで俺が先輩呼ばされるだよ!」


「だって同じ属性で尚且つ順位が上なんですから当然の上下関係っすよ」


その時SSランク共通1位の{リノ・ネリカ}がはっと何かに気付いた素振りを見せた。


「先生がもうちょっとで来るから皆静かに!」


その掛け声に、まさかと思っていたが直後、前に通り過ぎた二人とは違う別の教師が入って来た——


「はいはーい! 皆さんおはようございます!」


「騒がしいと思っていましたが、ちゃんと静かにしていた様で安心しました」


水と風の担当教師が姿を現した。


{マリーナ・サフィラ}かつて水属性最強と謳われた美女。

青く地面に着きそうな程長い髪にサファイアの瞳。白い布がクロスするように覆われた胸当てに、紺色のミニスカートを履いた、かなり際どいスタイル。

女性なら誰でも憧れる美貌の持ち主で、背中には長く大きい刀を携えていた。


{ヴィンティス・サイル}

風属性最強と謳われた美青年。緑色のメッシュの入った黒髪に、紫色の瞳。漆黒のロングコート。胸元、やや下の位置には淡緑色のひとつの梵天が特徴的だった。

話し方は敬語で落ち着いている雰囲気、二つの刀を腰に携えている。


「——ところで貴方……」


「ぼ、僕ですか?」


マリーナは、ネリカの机に腰を低くして膝をついて質問する。


「えぇ。先程、私の気配に気付いていたようだけど、どうして分かったの?」


「昔から、自分と同じ属性の持ち主の感知が、出来る能力なんです。ここの教室にいる中の、水属性の生徒の数以外に反応が増えたから」


「良いわね。とっても素敵だわ! 流石1位」


「あ、ありがとうございます」


リノ・ネリカ、水色髪の耳掛けショートの銀色の瞳。

見た目は細身で骨格も女の子らしさがあるが、声はちゃんと男の子だと分かるものである——


「マリーナ先生、そろそろ本題へ入りましょう」


教室にほんのり漂っていた和やかな空気が、ヴィンティスの言葉を皮切りに、まるで水底へ沈んでいくような重たい沈黙へと変わった。


「トライアウトの時にも見たかもしれないけど、さっき私達とは別の教師が来たでしょ。

あれがI組担当の、土属性グランと、火属性フラーナよ。

そして私が水属性II組担当、ヴィンティスも同じく、風属性のII組担当の先生です」


あまりの空気の重さに生徒達は息を呑み、恐怖を感じているのに話を続けるマリーナに耳をしっかりと傾ける。


「I組の生徒達は、貴方達より成績の良い者達の集まり……そして、貴方達II組は——”落ちこぼれの集まりなの”」


流石にまずいと感じたのか、ヴィンティスが気を遣って一旦フォローの言葉をかける。


「とは言え面接、トライアウトをクリアしたというだけでも充分誇れる事です。貴方達十二人より、倍の数はこの学園へ応募していました」


マリーナも反省したのか、先程のオーラとは一変して明るい雰囲気を取り戻しつつ話し始める。


「確かに、ヴィンティスの言っている事に間違いは無いわね。でもこのままI組に負けるのも悔しいとは思わない?」


周りの生徒達がお互いに顔を見合わせて考え込む。

その時SSランク共通2位{サイラス・エズル}が返答をする


「そもそも何でI組の連中とやり合おうって考えてる? だとしたら無謀すぎだろ」


「だからこそ私達の教室では、対人戦を主軸とする授業を行いたいと思います。“自分達より強い存在”と向き合う訓練を、今から始めましょう——」


こうして、空気から知ってほしいと五階に建っているコロシアムへ足を運んだ。




「これ……誰も使ってないの!もしかして先生わざわざこの為にコロシアムを!?」


誰も使っていない様な綺麗な観客席と半円形のステージに驚愕してBランク共通5位の{アイレン・セウリー}だった。


「それはご想像にお任せするわ」


上手く、はぐらかされた——真相は闇に包まれながらも続けてマリーナは対人戦のルールを話した。


「まずは己の持っている得意属性を更に極める為、水属性の生徒と、風属性の生徒で別れます。もう察していると思うけど水は私、風はヴィンティスが担当します。そして——」


「あ、あのちょっと待ってください!」


一人の生徒の声がコロシアムで反響して聞こえた。声を上げたのはBランク共通6位の{エニアル・シゼロ}だった。

金髪に輝くグリーンの瞳を揺らして咄嗟にマリーナの話を制止する。


「確かに貴方は無属性だったわね。取り敢えず貴方はヴィンティスのクラスに振り分けます。理由は必ずわかる時が来るわ」


あっさりとした説明だったが、エニアルは自然と受け入れた。


「分かりました。止めてしまってごめんなさい……ルール説明を続けてください」


ふっとマリーナが優しく微笑み一呼吸置いて説明を再開する


「——では改めて。クラスの振り分けに関して、水属性は

リノ・ネリカ、サイラス・エズル、アイレン・セウリーの三名。

そして風属性はゼオン・ルーゼ、リオライズ・ニイタ仮としてエニアル・シゼロの三名です」


「今日はあくまでルール説明と温度感を知って欲しかったからですが、二日後に各自、二試合ずつ三本勝負の形式で、担当教師と戦ってもらいます」


対人と言えど、最初は生徒同士でやるのかと思っていた彼等は最初の困惑の声を上げた。


「ちょっ……待てよ。いきなり教師とやるのかよ!?こっちはまだ手探りだぞ。……死人が出る可能性だって捨てきれねぇのに…」


容姿とは真逆に、毒舌な言葉を吐いたのは白髪のマッシュヘアに水色のメッシュの入った髪に海の様に澄んだ瞳をしたサイラスは、問いかけた。


「良い質問ね!でも安心して頂戴。今回の第一授業は、倒すのが目的じゃないわ。今回は“精度と対応力”を測り評価基準は、より多く攻撃を命中させた者を基準とします」



「ただし、結果が重なる場合には攻撃の威力、技の選択、状況判断、それらを総合的に評価して行く予定よ」


「最後に質問がある生徒はいますか?」


ヴィンティスの言葉に、静かな沈黙でコロシアムの時間過ぎ、誰も質問で挙手をしないと分かりマリーナは手を叩いて寮へ案内する様促した。


「じゃあ一旦解散して、ヴァンティスに寮まで案内して貰いなさい。ヴァンティスお願いね」


「かしこまりました——」




五階から一階まで階段を下り、I組の教室を横目に通り過ぎる。

続いて自分たちのII組の教室の前も素通りし、角を曲がった先に、室内札を付けた三つずつの部屋が向かい合って現れた。


「ここが貴方達六人の寮部屋になります。順位によって部屋の快適さ等は変わりませんし、大声を出しても外からは聞こえないし困った事があれば、専用の受話器を取れば私達と連絡がつくので安心して下さい。寮について今の内に質問したい事はありますか?」


澄んだ水色の髪に瞳。全体的に透明感のあるアイレンがすっと手を上げる。


「寮って事は寮でのルールもあるんですよね? 起きる時間とか、移動のタイミングとか……」


「今丁度その話をしようと思っていました。II組の皆さんは夕食が二十時。その後、就寝時刻は二十二時で、それ以降は寮から出る事は禁止します。教室への招集が掛かるのが七時なので、それまでには身支度を済ませておくように」


「理解しました。ありがとうございます」


納得のいく回答を貰ったアイレンは、頭を下げてお礼を言った。


「時間が近くなれば、アナウンスが聞こえる様に調整されている部屋なので安心してください。部屋の中にあるマップ内に鍛錬場なども用意していますから2日間の間鍛えるも良し、皆さんの好きな様に時間を過ごしてくださいね——」


——かくしてII組第一授業までの時計の針が音を立てながら進んでいく——

同じタイミングでII組のキャラクター紹介文が公開されています。また明日からストーリーを変わらず書くのでよろしくお願いします!

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