危ない戦い
益々戦いは、白熱する!
タケルどう戦う!
早朝夜明け前に、目が覚めた。
全身の細胞が、戦いに震えているのを感じる。
「さぁ サーチ発動!」
一番近くに居るのは、50キロ程離れた街。
「よし ココにしよう! ムールの翼発動!」
まだ薄暗い街は、灯りもなく廃墟と化していた。
「やはり、ココも破壊されていたか。」
「ほう、破壊者かね。他にもいるんだな。
しかし、何故ココに来た? もうココは俺が
破壊し尽くした。まるで紙を燃やす様に簡単に
燃えていったよ。人も建物も……。」
[システムオープン]
破壊者 1人 Lv999
「そうか、俺は破壊者だが ある目的でお前を
倒しに来た。ココでデュエルをしたい。」
「ほう、決闘とは 面白い! 退屈凌ぎには持って
こいだな。いつ始める?」
「10秒後だ!」
カウントダウン10.9.8.7.6.5.4.3.2.1
二人は サッと一瞬消えた!
お互いが 距離を取ったのだろう。
奴は、俺と同レベルだった。おそらく今までの
相手とは違うだろう。どうする?
「サーチ発動!」
「その必要は無いぞ! ココにいる!
ヘルタッチ発動! ムールの翼発動!」
不味い!先を打たれた! ババババリーン!
3秒間はスキル不可!
ムールの翼発動!
タケルは、3秒間はスキル不可であったが
解除後にムールの翼を発動し、海の中に移動した
5秒後には 大爆破が起きたが、その効果は半分に
なっていた。しかしそうした対策を持ってしても
90%の体力を奪われていた。
「ムールの翼発動!」
奴がバッハで来ると読んで、直ぐにその場を脱し
て、元の場所に戻った。
「完全ヒール発動! サーチ発動!」
奴は、先ほどいた海にいた!やはり奴は出来る!
来る!
「トラバサミ発動!」
奴は目の前に来ていた!
「お前の負けだ!死ね! ヘルタッチ発動!
ムールの翼発動! 何?発動しない?」
「お前の負けだ!鬼殺し発動! 」
奴が来る事は、分かっていた。トラバサミを仕込
んで3秒間スキル不可を利用したのだ。
発動の早い鬼殺しは、80%までは相手を叩ける。
「ヘルタッチ発動! ムールの翼発動!」
お前のパターンで、逝かせてやる。
奴は、目を大きく開き何か叫んでいたが
ムールの翼でそこにはもう、俺は居なかった。
「サーチ発動!」
奴の赤い点滅は、消えていた。
危なかった……。1秒がその勝敗を決定する。
そんな死闘をしているのだな 俺は…。
さぁ帰るか、「ムールの翼発動!」
「ただいま! 戻ったよ」
「あぁ タケル!大変なの! お母さんが連れて
行かれて!」
「えっ 一体誰に? 」
「なんか タケルと同じ様な服だったわ どうしよう
お母さんを助けてあげて!」
「そいつは何も言って無かったか?」
「えぇ、確か待ってると 言っていたわ」
「そうか、必ずミラを連れて来るから、待って
いろ!」
俺には分かっていた。既に五人が倒されている
それに勘付いた奴が、俺との関係を調べて
ミラを拉致したに違いない!
「サーチ発動! ミラを探せ!」
なんと、ミラはまだ この街にいる!
それもすぐ近くだ!
「ハイド発動!」
俺は歩いてそいつに 近づいて行った。
街外れの小さな墓場だった。
ミラは墓場の真ん中にある朽ちかけた木に
両手を縛られ繋がれていた。
何か匂う いや香りの方では無く 罠の匂いだ。
しかし、今スキルを使用すると ハイドが解除
されてしまう。どうする?
奴もハイドして、何処からか監視している筈だ。
よし!やろう!
「ドーム発動! そしてシャイン発動!」
俺はミラをドームで囲い戦いに巻き込まれない様
にしてから、シャインを放った。シャインの範囲
は、およそ20m程だが、そこに隠れていなければ
俺の負けだ!
「 異常状態解除! グハ〜目が見えん!」
[システムオープン]
破壊者 1人 Lv855
「残念だな、3秒間はスキル不可だ!D発動!」
スッと奴の目の前に、瞬間移動しヘルタッチ、
ドーム発動で俺はダメージは受けないが 奴は
目の前で、断末魔の叫びを上げて吹き飛んだ!
既に体の半分が無くなっていたが、最後の
鬼殺しで絶命した。
ミラを木から離し、一緒にムールの翼で宿に戻っ
た。
「ミラさんも 戻ったよ!」
「あっ お母さ〜ん 大丈夫! 心配したよ!」
「あぁ まだ縛られた所が痛いわ、でもタケルさん
ありがとうございます。助けて頂いて…。」
「いや、今回は俺を狙っての事だから ミラさんに
迷惑を掛けたのは俺だよ。本当にすまない。」
「何言ってるの! タケル! お母さんも私も
タケルがいるから、生きていけるのよ!希望が
あるの! だからタケルがそんな事言うのやめて!
本当に泣いちゃうから わぁぁぁぁ〜ん」
「そうか、ありがとう二人とも これであと四人
になった。最後まで付き合ってくれ!」
冒険は続く