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転生したらレベル999だった!  作者: モンブラン
2/12

ゴーゴンと神父の恋

町外れにある朽ちた教会に住む魔物。

退治するのは俺だ!

宿屋の娘を助けた事で、俺はこの世界では宿泊に

困らなくなった。気の良い親子の好意で、自由に

宿を使ってくれと言われて、既にもう1ヶ月程

泊まっていたが、二人が俺専用の部屋を用意して

その部屋を間借りする様になった。

勿論三食食べ放題で、風呂もある。全く贅沢な

所に転がり込んだものだ。


16歳の娘と、32歳の母親二人で営んでいる宿屋。

娘からは、結婚宣言された時は驚いたが、その

母親からも、同様な事を言われ少し戸惑っている

何せ前の人生では、29年間一度も女性と付き合っ

た事も無いし、そんな言葉を交わすことも無かっ

たからだ。

しかし、娘も可愛いが 母親は、ココだけの話

ドストライクなんだよね。年上だけどあの色気

と笑顔、明るさは ブルっと来ちゃうんだよ。

手料理食べながら、母親に手でも握られたら

俺の理性は、吹っ飛ぶかも知れんなぁ。

おぉ〜といけねぇ、また想像してしまった。


「タケル様! 朝食がご用意出来ました!」


「は〜い、いきま〜す」


俺は二階の端の部屋に、間借りしていて、

自由に使って良いと、二人に言われ甘えている。


「おはようございます!」

「おはよう! おぉ〜この世界にも卵焼きとハム

ってあるんだね なんか良い。」


「そう言えばタケル様、何処から来られたのですか?違う世界と言う事ですか?」


「あのぅ、様はよして下さい。タケルで結構です

もうこんなに親しいではありませんか?

私もお母さんの事、あれ?お名前聞いてませんね

まだ。」


「あっ はい、私ミラと申します。ミラと呼んで

下さいませ。」


「そうですか、ミラ 朝食ありがとう!」


「あぁ〜 久しぶりに、男の人に呼ばれて 私

少しドキドキ胸が高鳴っております!

もう一度是非お願い致します!」


「ねぇ〜お母さん! 何やってるの? 昨日も

言ったでしょ。ルールは守ってね!」


「えっ ルール?って何ですか?」


「あぁ すみませんでした。実は 二人の取り決め

事で、タケルさんに対しては、抜け駆けはしない

と言う事をルールとして決めました。」


「抜け駆け? あゃ〜それは一体? 」


「それは、どうぞお察し下さいませ。いつまでも

この宿にいて頂く為の二人のルールで御座います

ので。」


「分かりました。本当にいつもお世話になります

暖かい寝床と熱いお風呂 美味しい食事 そして

何より、美人のミラ ユアンと一緒に居られる

事が何より幸せに思っております。」


ふと二人を見ると、どちらも涙を浮かべている。


「うんっ 何か変な事言いました?」


「タケルさ〜ん!」

「タケル〜!」


二人は、駆け寄り俺に抱きついてた!

うわ〜んと言う 子供が泣く様にしがみついていた


「タケル〜 早くお嫁さんにして〜」

「ダメよ!ユアン タケルさんは、渡さないわ!」


おいおい、何を言っているんだよ 二人は。

でもこの二人から、何とも良い香りがする。

抱きつくと、余計に感じる。不味い!

こんな事してられん、今日は冒険に行くんだ!


「はい、はい、お二人さん。俺は二人の事

本当に大好きです。ずっとココにいますから

大丈夫ですよ。今日は冒険に行く予定なので

装備を整えて出ますから、朝食を食べさせて

下さい。」


二人は、パッと俺から離れて


「あぁ、すみませんでした。私とした事が

どうぞ お掛け下さいませ。」


ユアンは、何か言いたげだったがモジモジしな

がら奥に戻った。


俺は朝食を終え、自分の部屋で冒険の準備を

していた。


「えぇ〜と ヒール系のスキルを会得するには

どうするんだ?」


[システムオープン]

タケルは、スキルポイントが49950ポイント

有りますので、ヒール系のスキルにポイントを

振る事で習得可能です。


「スキルポイントが49950あるだと?」


[システムオープン]

はい、レベル999の時点で50000ポイントが付与

されております。残りポイントが49950ポイント

となります。ヒール系のスキルにポイントを振り

ますか?」


「そうだな、ヒール系は必須スキルだ、ヒール

系のスキルにポイントを振ってくれ。」


[システムオープン]

はい、通常回復から蘇生まで全てのヒール系

スキルを習得出来ました。

習得スキル:完全回復スキル

解毒スキル

異常回復スキル

蘇生スキル

以上を習得最高 レベルまで、習得致しました。


「うは〜 蘇生まで出来るのか!凄いなぁ。あと

どれくらいポイントはある?」


[システムオープン]

はい、残りポイントは48950ポイントです。


「そうか、1000ポイント消費したと言う事か。

では、移動スキルはあるかい?」


[システムオープン]

はい、街から街や 街から狩場までの瞬間移動

スキル ムールの翼が御座います。

また、戦闘時に相手に瞬時に近寄るスキル

バッハが御座います。


「そうか、ではどちらもポイントを振ってくれ」


[システムオープン]

はい、ムールの翼とバッハを習得致しました。

ポイント残りは、48750となりました。



「よし、これで随分と冒険し易くなったぞ。後

は防具を揃えるかな。」


[システムオープン]

個人倉庫に、転生記念箱が御座いますが、開き

ますか?


「何だ! そりゃ 記念箱? 開いて見よう!」


[システムオープン]

記念箱を開けました。

中からタケル専用装備

武器:草薙剣

防具:八咫の鏡

装身具:宝玉

を確認致しました。装備しますか?


「うん、装備する!」


[システムオープン]

タケルは、草薙剣、八咫の鏡、宝玉を装備した。


俺は、ズンとした感覚を感じ、右手には剣を持ち

防具は鱗で覆われて 黒っぽいガンメタ色。フイッ

ト感があり しかも軽い。まるで着ていない錯覚を

してしまう程だ。そして首にはペンダントがあり

宝玉らしい物が、下がっている。

これらを装備して、思う事だが装備前よりも

数段の安心感がある事。まるで神になった様な

息吹を体の中からフツフツと感じる。


「よし、これで今日は冒険しよう!」


そこに、ユアンがやって来た。


「タケル! 入っていい〜」


「あぁ どうぞ。」


ドアが開らきユアンが入ると、驚いた顔した。


「あっ その格好! どうしたの?」


「あぁ 俺がこの世界に来た時に、既に持っていた

様だ。個人倉庫に保管されていたんだ。」


「えっ それって 本で私見た事がある! 確か

大昔にこの世界で戦って、前の堕落した世界を

壊して、新しい世界を作った神様が着てた服だ

よそれ!」


「神? あぁ〜 破壊者って事ね。俺クラスが

破壊者だから、そうなのかも知れないなぁ」


「え〜 そうなのって それ神様だよ! この世界

また壊しちゃうの? 私無くなるの?」


「バカだなぁ 俺がそんな事するわけないでしょ

意味も無く破壊なんかしないよ。魔物達を粉砕

して、安心した暮らしが出来る様にするよ」


「あぁ〜良かった 私この若さでもう死んじゃう

のかと思ったわ まだ男の人も知らないのにぃ」


何故か、ユアンは俺をジッと見つめている。

そこに母もやって来た。

「あら、タケルさんその格好、凛々しくてよ

何というか、英雄その物ね…」


「お母さん、もういいから よだれ垂らしそうな

目つきしてるわよ。私タケルと話があるから

二人にして下さる?」


「ユアン 抜け駆けはなしょ!」

「分かってる!」


ユアンが振り返ると、真面目か顔つきで話だす。


「実は、会った頃の森のゴブリン もそうだけど

この近くの教会跡の中で、何か魔物が住み着いた

様なの。命辛々戻って来た人に言わせると、

その魔物は 魔法を使い人間を石に変えてしまう

らしいの。もう何十人も犠牲になっているって

言ってたわ。タケル その魔物を退治出来る?」


「勿論だ! 街の人がこれ以上犠牲にならない様

俺が退治してくるよ。待っててくれ!」


俺は、ユアンにその教会跡の場所を聞き、ムール

の翼を発動し瞬間移動した。


目の前に、以前は使われていたのだろう教会が

建っている。と言っても壁は剥がれ屋根も所々

が落ちて、見窄らしい朽ちた教会だ。そして

その周りには、墓石も倒れ掘り返された様な

墓地がある。これでは、葬られた人も安心して

眠る事も出来ないであろう。


俺は教会入り口で倒壊した扉の間を跨いで中に

入って行った。中には何やら異様な雰囲気と

匂いが漂っていた。腐った野菜の様な、とても

長くは居たくはない所には間違い無い。


「お前は人間か? 何故恐れずここに来た?」


「お前を、退治しに来たんだよ!早く出て来い!

ココはあまりに臭い!」


「人間が、ふざけた事を我の姿を見るがいい!」


[システムオープン]

魔物:ゴーゴン 1匹 Lv35

スキル:光る眼光 石化して殺す


髪の毛の一本一本が蛇で出来ていて、眼光が

鋭く光っていた。その光を浴びるとタケルの

足から段々と石化して来た!


「ほほう お前 ゴーゴンか? 石化魔法だな」


「我を知っているのに来たのか。なんと無謀!」


タケルは、腰まで石化して来た。


「無謀? そうかな 何故お前はココに住む?」


「石化しているのに、肝が座った人間だなお前

泣き叫ぶ者もいると言うのに。まぁ良い 我は

この教会の神父と恋仲になったが、人間は

100年と生きる事が出来ない。我はもう300年

この世に生きておる。愛おしい神父の亡骸を

我が卑しい人間から守っているのじゃ。」


石化は胸元まで迫ってきた。


「そうか、では神父の亡骸を供養し、お前も

天国に行かせてやろう!」


タケルは状態異常解除スキルを発動!

石化は止まり、サァっと元に戻った。

指先をゴーゴンに向け、眠れ!と叫んだ。


指先からレーザービームが飛び、ゴーゴンの額

に当たり2cmくらいの穴が空いた。

ゴーゴンは、あっという間に砂になり床に粉砕

し、カチンと音を立てた。

よく見ると砂の中に、ペンダントが一つあった。

俺はそれを拾い上げ、ポケットに入れた。

辺りは、異様な雰囲気は無くなり、匂いも消え

元の教会に戻った。

ステンドグラスから注ぐ光が、眩しく美しい。


[システムオープン]

回収:12000リル、錆びたペンダント


「さてと、帰るかな。」


ムールの翼を使い 宿に戻った。


「あぁ タケルさ〜ん お帰りなさい!」


お母さん、抱きつくのは辞めてもらいたい。

俺はコレでも、随分男を我慢しているんです。

ドストライクな女性に抱きつかれて、拒めない

俺がそこに居た。


「お母さん!また! タケル お帰りなさい!

いつまでしがみついている!このルール破り!

ところで、教会はどうでした?」


「あぁ 退治して来たよ。しかし、可愛そうな

魔物だったよ 出来ればあの跡地は、其々供養し

てあげて欲しい。そう偉い人に言って下さい。」


「分かりました。そう伝えます。」


「タケルさん、もう食事の用意が出来てますわ

どうぞお着きになって。」


「あぁ そうですね もうこんな時間ですか

お腹が空いて当然だ。」


「タケルさん、お風呂ももう沸いておりますので

いつでもどうぞ。」


「何から何まで、ありがとうございます。」




食事を終え、風呂に向かった。

湯船にゆっくり浸かると、温泉に行った時の事

を思いだした。ココのお風呂はとても広くて

気持ちいい。5-6人でも一緒に入れる広さだ。


「ふ〜いい湯だ。体が休まる。」


「お背中流しま〜す。」


すると、湯気の向こうから誰かが入って来た。


「タケル!今日は本当にお疲れ様です。

お背中でも流しますね。どうぞ背中を向けて下

さる?」


「えっ どうしたのユアン。こんなのいいよ」


ユアンは、薄い肌着の様な物を、羽織っているが

殆ど裸に羽織っているだけで、余計に色っぽい。

チラチラ見え隠れする、足が白くスラリとして

目のやり場に困ってしまう。


「タケル〜 本当に強いね。あの魔物に20人以上

も犠牲になったんだって。街の人が言ってた。

私もそんな強い子を、産みたいなぁ。」


「おいおい、それって……」


「うふふふっ タケルがその気になったら

いつでも言ってね。私すぐお嫁さんになるから」


ユアンに背中を流してもらい、今日の1日の

戦いの疲れも吹き飛んだ。明日もまた冒険に

行くとするか!


冒険は続く










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