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ガルダフェリナ年代記  作者: 常世神命
ティべリア王国編 一章 マリーの内政
25/32

八話 アルド子爵領で鉱脈の探索をしたわよ

ベリアル「いつもありがとうございます。えー、冬の気配がなかなか訪れない今日この頃、読者諸兄は如何お過ごしでしょうか?先日、12月なのに気温が20度を超えるとか頭のおかしい陽気な上、9日は一転冬将軍が訪れるという・・・前者は低気圧から伸びた前線が関東の北に有り、それに向かって湿った南風が吹き込み、一時的にしろ南高北低の気圧配置になった事が原因。後者はその低気圧がその後発達しながら通過した事に因り、西高東低の気圧配置になる事で起こる。読者諸兄は風邪にならない様、体調管理に十分注意して下さい。ちなみに、ヘボ作者はひきました・・・うつされた?まぁ、確かに咳をしているのにマスクしない人が多く、風邪が流行するのは当たり前と言うのも事実だけど、セフェラの場合、寝不足が原因でしょ?確かに、風邪をひいた時は必ずと言っていい程、その前日に近所の某スーパーに行ってるよね。そうなる事が分かっているのにマスクをしないで行くとか、それは油断ってやつだよ」


マリー「ベリアル。セフェラだったら、「まぁ、確かに」辺りから居ないわよ」


ベリアル「・・・・・・ハァ。まったくあの人は」


マリー「で、話し変わるけど、今回は?」


ベリアル「確か、アルド子爵領にt・・・イヤイヤイヤ、ネタバレだから」


マリー「チッ。仕方ないわね」


ベリアル「それではどうぞ」











 スカアハを拾ってから5日後、アルド子爵領の領都である、ドラパルに到着したわたし達は、その日の夜、おじさまの晩餐会にお呼ばれし、おじさまと歓談して夜を更かし、おじさまの屋敷で一泊した翌日、本来なら最低1日は休みを入れる所だけど、あまり所領を留守にも出来ないので、早速許可を貰って、広大なアルド子爵領の山林に、鉱物の探索に向かう事になった。






「漸く到着したわね」


「道の整備状況的には王国での平均値位ですので、この程度の所要時間は致仕方ありません」


 領都ドラパルから、目的地の村まで、距離的にギッテリアなら半刻程だが、道はお世辞にも整備されているとは言えず、その為、速度も出せないので、凡そ5倍の二刻半(約5時間)も到着に時間が掛かった。

 今は、丁度六つ刻の鐘の音が鳴った所だ。


「はぁ・・・この悪路は課題よね」


「整備に関しましては、採掘権取得の一環とすればよろしいでしょう。子爵閣下でしたら費用こちら持ちなら否やはないでしょう」


「尤も、道路の整備はティリスに投げるけどね」


『わーん。ご主人様の精霊使いが酷いよぉ』


『ティリス。無駄な事は止めておく事をおすすめします』


 バベレヘムも容赦無いわね。

 まぁ、ホントの事だから仕方無いけど。


「しかし・・・我が君は、この様な道なき所を雑作もなく歩けるのだな」


「そうかしら?」


 んー。確かに前世では、仕事柄獣道すら無い場所を、歩かなくてはならない事が多かったけど・・・まぁ、確かに素人がこの様な場所を、事も無げに歩ける訳無いか。

 

 今歩いている場所は、山道から外れて1刻半(凡そ3時間)、獣道から外れて凡そ四半刻(凡そ30分)離れた道無き斜面を、マップの指し示したる場所まで3人で歩いている。


「ルチアは大丈夫かしら?」


「ご心配ありがとうございます。この程度ならまだ大丈夫です」


 とは言え、ルチアの額からは、玉の様な汗が流れ出している。

 ・・・そろそろ九つ刻(凡そ午後6時)位になるのかな?

 最寄りの村からそれなりに離れてしまったので、鐘の音はここまでとどかない。


「そろそろ日が沈みそうね。ここで夜営したいのだけど構わないかしら?」


 森の中なので太陽は見えないが、事前にステータス画面から調べた所、今日の日没時刻は18時41分とあったから、今日はここで止めて、まだ明るい内に夜営の支度をした方がいいだろう。


「そうですね。ここでなら問題無いと思われます。早速テントを張ります」


 わたしはアイテムボックスからテントを出し、ルチアと一緒に張る。


「さて、私は獲物の一匹でも狩って来るよ」


 スカアハは何か動物でも獲って来る様だ。


『私はかまどを作るね』


 ティリスは魔法でかまどを作り。


『私は野草を採って来ます』


 バベレヘムはこの辺りで野草を採って来るみたいだ。






 しばらくすると、バベレヘムが戻って来る。

 

『さすがにこの辺りまで人が入って来ないですから、野草処か果物も沢山なっていましたので、ついでに獲って来ました』


 バベレヘムは、かご一杯の野草の他に、所持していたスカーフを風呂敷代わりに、いろんな果物を獲って来た。

 野草の方は異世界なせいか、見た事も無い物ばかりで、中には、食べれるのか疑わしいキノコまで有った。


『ああ、このキノコですか?肉と一緒に煮込むと、とても美味しくなります。尤も、乾燥させて粉にした物は睡眠薬の材料になりますが・・・。後、こちらは傷薬に使える野草です。本来なら精製してポーションにした方がよろしいのですが、このままでも効果は有ります・・・』


 バベレヘムは、採取した野草類を並べながら説明する。


「バベレヘム。やけに詳しいわね」


『ええ、王立研究所の所長に教えて貰いました』


「へぇ。精霊界にもそう言う施設が在るのね」


『はい。専らこちらの世界の研究が主体です。今から三千年位前の当時の国王陛下が設立させたそうです』


「そうなの。ちなみに、火の精霊族は纏まっているのかしら?」


『いえ、千年程前までは統一王朝が在りましたが、今は、2つの国と7つの部族から構成されています』


「で、その1つの国王の王女様が貴女な訳ね?」


『・・・さすがはマリアディア様。尤も、私は三女ですし、継承権も下から数えた方が早いですので、ある程度自由にさせて貰えますが』


「火の精霊族は男子上位と言う事か」


『人族とは違い男尊女卑という事はありませんが、概ねそう理解して頂いても問題ありません』


「精霊界もいろいろ大変なのね」


『はい』


 バベレヘムとの会話が一段落して気が付くと、ティリスが何か言って欲しそうに、わたしの顔を下から見上げている。

 勿論何も言わないけど。


『ん?ん?ご主人様?』


 諦め切れないのか、しぶとくわたしの顔を見上げる。

 ・・・結構ウザい。

 という事で、ティリスにアイアンクローをしてみる。


『すいません、すいませんご主人様。何でも無いです。もうしませんから許してください』


 ティリスは慌てて謝る。


 謝るくらいなら最初からやらなければいいのにね。


「さて・・・・・・我が君はもう寝た方がいい。何、歩哨は任せておきなさい」


 頃合いを見計ったスカアハが、そう、わたしに声を掛ける。


「そう。それならお言葉に甘えようかしら。ルチア。寝ましょう」


「大丈夫なのですか?」


「大丈夫よ」


『ルチア。スカアハ殿だけでなく私も控えますので、人の身の貴女は構わず休みなさい』


「バベレヘム様。承知致しました」


 凡そ十つ刻半頃にわたし達ふたりは、その意識を手放す。






 翌日、朝食を摂った後、わたし達は鉱脈探しを再開する。


 ・・・んー。範囲が半径50セルしか無いから、なかなか引っ掛からないわね。


『ご主人様どうですか?』


「まだダメねぇ・・・というかティリス。貴女の方はどうなのよ」


『私の方もダメですよぅ』


 チッ。土の精霊の癖に使えないわね。


 それから歩く事半刻。

 ようやくアースソナーに、何かしらの鉱物の鉱脈が引っ掛かり、その方向に進路を変え、向かって見た。


『どうやら鉛の様だね』


 ティリスが調べた所そう告げた。

 鉛かぁ・・・アタリとは言え無いけど、ハズレとも言え無いわね。

 ハズレとも言え無いのは、鉛を精錬する過程で、金や銀が僅かながら回収出来る事、鉛を使った金銀の精錬法のほか、耐蝕性に優れており、金属メッキや、軸受け、活版印刷の活字の合金の材料など、幅広い用途があり、それは、このガルダフェリナに於いても同様である。

 尤も、主目的は石炭の探索なので、アタリとは言え無いのだ。


『どうする?保留?』


「目印を付けて置いて保留とするわ」


『是非もありませんね』






 さらに翌日となり、三つ刻だろう辺りに朝食を摂ってから、更に一刻半、ようやく念願の石炭の鉱脈が、わたしのアースソナーに引っ掛かった。


「ようやくね」


「マリーお嬢様。見つかりましたね」


 お目当ての場所は、結構な傾斜ではあるが、少し下ると、一様に開けており、工員の宿舎等の施設を設置するにはうってつけであり、そこから、直線距離にして凡そ5千セル程南に、拠点としていた村とは別の村があるので、運搬の為の道路を造るにも、村に向かって緩い傾斜となっているので、簡便に造れそうだ。

 尤も、道程にある木々は、人手で切り出さないとならないが、地均しはティリスがやるので問題無い。







 一通りの交渉を終え、予定より8日程超過して、領都アルカーラルに戻って来た。

 アルドのおじさまとの交渉で、石炭の採掘権は25,000ディナールを一括で支払い、純利益の25%を税として納める事。

 鉛の方は、採掘権を毎年4千ディナールの10年の月賦で、租税は純利益の30%を納めるという事で合意した。


「とりあえず初回分ね」


 馬車6台に石炭を満載させて戻って来た。

 実際問題、定期的な石炭の供給が無ければ、継続的な高炉の運用が出来ず、いつまでも鉄の増産は出来ない。

 なので、ティリスが主体となって、炭鉱の開山、大型の馬車がすれ違えれる程度の幅員の有る林道の開通、実際の採掘が日産数トンになるまでと、大型馬車の手配と新造、わたしの代理人への引き継ぎまでをこなしていた。

 予定を超過したのはこれが原因だ。

 という事で、一回の精錬で1トンの粗鋼の生産が出来る試験型炉だけでなく、いよいよ、コークス炉の操業、並びに一回の精錬で5トンの粗鋼が生産出来る商用炉の操業を開始するまでこぎ着ける事が出来た。








 と、思ったのだけど・・・


「マリー様。現状の搬入量ですと、商用炉での精製量の見込みは凡そ2トン程度ですので、稼働させない方がよろしいかと思われます。それよりは、まだスペースに余裕が有りますので、鉄鉱石やコークス等は備蓄に回した方がよろしいかと思います」


 現実は非情な物で、ルチアの言う通り、炭鉱が本格稼働しても輸送力に難が有り、良くて1日に馬車3、4台が精々。

 日によっては2台で、尚且つ積載量は制限の6割程度。

 

 原因が炭鉱の採掘量に有るかと思いきや、王都が経由するために街道自体に問題が有る事が判った。

 なので、石炭の運搬に使用している馬車32台全てに、ギッテリア家の家紋を入れた事で、1日の搬入台数は5台と改善されたが、それ以上増やすのなら、街道の整備が必須となる。


 整備が出来た割合は、ギッテリア領内とアルド子爵領内だけであり、全行程で言えば凡そ3割程度でしかない。

 今後のためにも、街道の整備は重要な事ではあるが、王都を通過するので、多くの利権が絡み合うために、しがない一子爵ではどうにも出来ない。

 せめて直轄地だけでも整備出来れば、全行程の凡そ5割強が整備出来、その為、輸送能力が上がるだけでなく随分利便性の向上も見込めるので、探りを入れてみれば、爵位の壁が立ちはだかってしまったので断念せざるを得なかった。


「王都でのプレゼンも不調に終わりましたね」


「仕方ないわ。子爵とは言え、わたしは新興貴族。古狸共から、目を向けられない為にギッテリアを受領したのだもの。元々駄目元だったのだから、気持ちを切り換えて行きましょ」


「とは言うが。我が君には何か方策は有るのか?」


「今は、馬車自体の改良しか無いわね」


 鉄が精製出来る以上、武器だけを作っている訳ではなく、民生用品も作っている。

 代表的な物と言えば、調理器具だ。

 軍用品と民生品の比率は半々と言って良い位、民生品も売れている。

 

 何故か。

 それは、高炉に依る精製が始まった事に因るコストダウンだ。

 今までは、出刃包丁の様な包丁が、銅製の包丁の5倍以上していたのが、倍程度まで価格が下がったのだ。

 しかも、品質の向上を目指し、その管理の徹底をしているので、中所得者層程度の者なら、鉄製の包丁を選ぶ様になった。

 しかし、粗鋼の生産高が前述の通り頭打ちの状態なので、価格が倍程度からは下がらない。

 生産高を増やすなら、これまた前述の通り、インフラ等の整備が急務になる。


 







マリー「ここまでありがとうございます。誤字・脱字など有りましたから感想欄までお願いします。で、石炭見つけたのはいいけど、輸送手段と輸送路に問題が有るわよ」


ベリアル「その話しについては追々話すとして、次回は来週更新出来たらなと思っております」


マリー「そうそう、辺境領の方が進んだ様ね」


ベリアル「年内は無理っぽいけど、来年1月中には更新させたいね」


マリー「出来るの?」


ベリアル「書かす」


マリー「・・・頑張ってね」


ベリアル「やるだけはやってみるよ。それではまたよろしくお願いします」


マリー「またね」






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