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ガルダフェリナ年代記  作者: 常世神命
ティべリア王国編 一章 マリーの内政
22/32

五話 ギッテリア領の開発をするわよ

べリアル「いつもありがとうございます。えー、今回は諸事情ありまして、前書き及び後書きは割愛します。それではどうぞ」












 ギッテ村に戻ると、早速村長の家へ赴き、今回の事の説明をした。


「はぁ・・・左様にございますか」


「ええ、領地の名はギッテリアとするわ」


「それでは領主様。今後ともよろしくお願い致します」


「わたしは留守にしている事が多くなるだろうから、村長には、わたしが任命した正式な代官が来るまでの暫くの間、代官をして欲しいのよ。当然、手当てとして月に10ディナールを支払うわ」


「願っても無い事です。非才の身ではありますが、その任、粉骨砕身頑張らせて頂きます」


 村長はそう言うと、恭しく頭を下げる。


「頼んだわよ」








 今回、ギッテ村に来たのには、サーサラバナ沙漠に西に隣接する、別の領地までの街道を敷設する為だ。

 現在、ギッテ鉱山が稼働し始めてから丸3ヵ月経った。

 村の人口は約600人程。

 あれから、過酷なこの村に職を求めて、方々から人が越して来る様になった。


 今、問題になっているのは、水不足だ。

 食料は雑貨品は、3日に一回隣町から行商人が来る様になったので、問題は無いが、急激に人口が増加した為、井戸の設置が追い付いていないのだ。







『やっぱりご主人様は鬼ですぅ』


 当座で要り用な井戸の数は3箇所。

 ティリスにキリキリ整形させる。

 一応流量が多そうな所を選んで貰っている。

 3箇所共に、手押しポンプを設置した。


『ご主人様。完了致しました』


「ありがとうティリス」


『えへへ。これ位訳無いです』


 わたしは、ティリスの事を労うと彼女は照れ笑いをした。

 早速、手押しポンプを動かしてみると、勢いよく水が汲み上がり、地面を濡らす。


 風は・・・それなりに有る。

 日差しは夏の日本位で、中東程強く無い。

 ともすれば、村の外は、疎らに草が生えるも、見渡す限りの沙漠が広がる。

 風車を使えば、灌漑出来なくも無いが・・・・・・水は少し塩気が有る感じがする。








「こんな感じでいいんですかい?」


「ええ、注文通りね」


 あれから、更にひとつ多く井戸を造り、そこに、風車を使って揚水する物を取り付けた。

 それで、1アール程の沙漠を灌漑する事にした。

 とは言うものの、ギッテ村は一応砂漠気候(Bw)に区分されるので、注意と一工夫が必要になる。



ギッテ

 年平均気温:18.9℃ 年間降水量:278mm 乾燥限界658mm

 ケッペン気候区分:Bw

    | 月平均気温 | 降水量

 1月 | 16.2℃ |  0mm

 2月 | 16.8℃ |  1mm

 3月 | 17.6℃ |  0mm

 4月 | 18.3℃ |  2mm

 5月 | 18.9℃ |  8mm

 6月 | 19.4℃ | 15mm

 7月 | 21.1℃ | 28mm

 8月 | 22.3℃ | 99mm

 9月 | 20.9℃ | 74mm

 10月| 19.8℃ | 41mm

 11月| 18.1℃ |  9mm

 12月| 17.3℃ |  1mm


 この気象データは、ゲーム時代の解析班が調べた物で、実際でも、そう外れた物でも無い。

 以前、紹介させて頂いたトゥブルクという場所より、このギッテ村は赤道に近い為に、少し平均気温が高い。

 それに加えて、降水量も少なく半分以下だ。


 ああ、エジプトのカイロより雨量が多いのに、何故ステップ気候でないかと言うと、先ず、ケッペン気候区分では、乾燥帯の定義として、年間降水量が乾燥限界未満であるとされている。

 

 では、砂漠気候とステップ気候の違いはと言うと、年間降水量が乾燥限界の半分未満かそうでないかという所にある。


 乾燥限界の半分未満なら砂漠気候。

 乾燥限界未満、その半分以上ならステップ気候。


 ギッテ村の場合、乾燥限界は658mmとなっているので、先ほどのに当てはめると


 年間降水量が329mm未満なら砂漠気候。

 年間降水量が658mm未満且つ329mm以上ならステップ気候。


 実際のギッテ村の年間降水量は278mmとなり、年間降水量が乾燥限界の半分未満なので、結構雨は降るが、ケッペン気候区分では、砂漠気候に区分される訳だ。


 ギッテ村の雨季は7月の23日以降から10月の半ば位までになっているので、現時点でも、生育の早い野菜などは栽培されている。

 そこで生産された野菜を、乾季に干して干し野菜にして他領へ輸出する事で、今まではやって来たらしい。


「ギッテ村の乾燥野菜は、国内では結構知られた特産品です」


 ルチアはこう言う。

 冒険者には、野営した時に野菜を摂れるとの事で、特に人気なのだそうだ。


 そして、農作物の試験栽培と平行して行われるのが、西隣の領地へ接続する為の街道の敷設事業だ。

 現在、そこに向かうには、街道も無い沙漠の真っ只中を横断せねばならない。

 当然、沙漠特有のモンスター(ガルダフェリナでは、モンスターという概念は無いみたい。総じて猛獣と言うみたいね)が出るので、一般人は王都経由で迂回して、西隣の領地に向かう。

 現状では、クッカル男爵領と街道を接続しているのはマウガン領だけであり、この街道が出来れば、クッカル男爵領は、交易で栄える事が可能となる。

 まぁ、こちらは、ティリス頼みではあるけれど・・・


『ご主人様は、精霊使いが荒すぎます!鬼!人の皮を被った悪m・・・嘘です嘘です。ご主人様は神様です』


 変な事を言っていたティリスを、ひと睨みしたらあわてて訂正する。

 あわてる位なら言わない様にね。







 3日もすれば、ティリスに拠る街道の敷設も領境まで終わり、その目と鼻の先には、西隣の領地の村であるニムージョが見える。

 ニムージョへの接続は、領境からニムージョまでの街道を、こちらが整備する事を条件として、許可を得ている。


 領境の手前にセジュレクト、セジュレクトとギッテの間にアルカーラルの町を新設する事にする。


 セジュレクトは領境の町として交易を中心とした町造りをし、アルカーラルは製鉄の町として、重工業を中心とした町造りをする計画だ。


『ご主人様。そう言う事なら、これを機に火の精霊と契約してみてはどうですか?』


 そう、ティリスに勧められて、火の精霊のバベレヘムを契約する事になった。


『お初にお目に掛かりますマリアディア様。何なりとお申し付けください』


 バベレヘムは、火の精霊であるからなのか、紅蓮とも言える位の炎の様な赤い髪と瞳をしていて、身長はわたしと同じ位で、髪型はショートヘアー・・・・・・精霊ってみんなそうなのかな?・・・い、いえ、バベレヘムの胸がE位は有るのよね・・・


『耐火レンガ?』


「そうよ。製鉄する上では欠かせない物よ」


『そもそも、耐火レンガとは何ですか?』


『耐火という事ですから、鉄が溶解する程の高温でも耐え得るレンガ。という事ではないですか?』


「簡単に言うと、そう言う事ね」


 わたし達は、アルカーラルで工業地区の予定地で、高炉の建設に使用する、耐火レンガと耐火モルタルの事について話し合っていた。


 アルカーラルは、中心に大広場を設置して、そこから、東西南北の4方位に本街道、その間に副街道を放射状に敷設し、それぞれを連絡する環状線を16本。

 環状間の間隔は250セル(約500m)

 本副の各街道の幅員は15セル(約30m)

 各環状線の幅員は8セル(約16m)

 中心広場から、環状3号線までは商業・官公庁エリア。

 環状3号線から16号線までが住宅エリア。

 それより外が工業エリアとして、総面積50平方カロセル(約200平方km)以上とする、人口250万人を想定した、都市計画を立案及び実行している。

 尤も、この国の人口は、凡そ600万人程であり、想定人口に達するのは何年後であろうか・・・

 早い話し、それだけの人が住める都市設計を作成し実行した。

 と、言っておこう。


 余談ではあるが、ティリスがブー垂れたと言っておこう。


 話を戻そう(閑話休題)


 わたし達は、その工業エリアの内で、南東部の計画予定地に来ているのだ。

 その、副街道沿いに件の場所は在り、そこに、資本金3千ディナールで、アルカーラル製鉄を立ち上げたのだ。

 主な業務は、公営ギッテ鉱山から鉄鉱石の購入、製鉄、鋼材の加工に、鋼材の売却としている。

 面積は凡そ2万平セル(約8万平米)

 正門をくぐって、直ぐ右側には本社社屋。

 左側には独身寮を備え、そこから奥に行くと、高炉区画になり、今は、試験炉の建設を行っている。


『この程度の大きさでよろしいのですか?』


 バベレヘムは設計図を見て疑問を呈する。


「試験炉だし、高さは1セルで十分でしょ」


『それですと、熱効率が若干悪く成りますので、半セル程高くした方が良うございますが?』


「今のところは、悪までも試験炉という事だから、効率は問わないわ」


『左様にございますか。とんだ差し出口申す言い訳もございません』


「構わないわバベレヘム。何でも言って頂戴」


『ご主人様終わった?』


 わたしとバベレヘムがシリアスな話しをしている所に、ギャグキャラのティリスがこちらに来た。


『ご主人様。ギャグキャラとか酷いです』


「あら?ごめんなさいね聞こえたかしら?」


『耐火レンガが作り終わったから、後は、バベレヘムが焼成するだけだよ』


「そう。ありがとうティリス。ではバベレヘム。お願いするわね」


『畏まりましたマリアディア様』


 バベレヘムはそう言うと、恭しく頭を下げ、その場を下がる。






 その2日後、試験炉の建設が終わり、火入れをして1ヵ月。

 何回か精錬が終わり、いよいよ、本格的な高炉を建設に取り掛かろうかと言う所に、問題が発生する。


 精錬に必要な木炭が足りないのだ。


 現時点では、不足してはいない。

 だけど、本格的に鉄の精錬を開始した場合は、圧倒的な木炭不足に陥るのが、今になって判明した。

 かと言って、木炭の生産を増やすと、今度は森林が無くなってしまい、物生えぬ沙漠が拡がってしまう事になりかねない。


『木炭が今以上に用立てれない現状では、いつでも稼働出来る様に、高炉を建設するだけして、今は、試験炉2基で鉄の精錬をするしかないですな』


 バベレヘムの顔に落胆の色が見える。


 鉄を増産するには石炭の発見が急務になったわね。








 


べリアル「ここまでありがとうございます。誤字、脱字など有りましたら感想欄までお気軽にお願いいたします」


マリー「えっ!?今回は後書き無し!?」


べリアル「一寸巻きでやらなくちゃならない事情があってね」


マリー「早朝更新が出来なかったから、明日でも良くない?」


べリアル「週末に更新したいらしいからね」


マリー「・・・仕方ないわね。それでは今後とも、ガルダフェリナ年代記をよろしくお願いします」


べリアル「次は一寸開いちゃうかも知れないけど、全裸待機でよろしくね」


マリー「全裸待機って・・・・・・」




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