三話 鉄鉱山を見付に行ったわよ
セフェラ「いつもありがとうございます。えー、木枯らし一号が吹き抜けた初冬、いかがお過ごしでしょうか?」
ベリアル「いかがも何も、セフェラにしては、まぁまぁのペースだよね・・・辺境領の更新は年内無理そうだけど」
セフェラ「一番大事な所なのに全然思い浮かばない」
ベリアル「でも、ガルダフェリナは次話も直ぐ更新出来るでしょう?」
セフェラ「あと一寸」
ベリアル「ヘボ何だかそうで無いんだか、判断に悩むよね」(苦笑)
マリー「それよりヘボ作者さん。今回はどんな話し?」
セフェラ「そ、そんな言われても、ネタバレになるやん」
マリー「タイトル通りだと」
セフェラ「遺憾ですが、そうとしか言えないです」
マリー「むー」
セフェラ「そんなむくれても無理な物は無理です」
ベリアル「・・・兎に角本編をどうぞ」(汗)
「ルチア。しっかりお仕えするのだぞ」
「もちろんです」
「それではマリアディア殿。娘をよろしくお願いします」
「ええ、承りましたわクッカル男爵」
翌日、朝食も早々に済ませ、クッカル男爵に別れを告げる。
クッカル男爵邸を出立した後は、一路鉄鉱脈が在ると思われる、クッカル男爵領北西部に向かう。
クッカル男爵領は南北に細長く、形は神奈川県の横浜を北にし、それを南北に細長くした様な感じになる。
面積は神奈川県の凡そ6割程度と、人口のわりには結構広い。
領地の凡そ西半分が沙漠気候区、東半分がステップ気候区と、一部温暖湿潤冬季小雨気候区と、大まかに分けられる。
これから先ず向かう所は、目標の麓に在る、ギッテという人口50人程の村になる。
「はぁ。暇ねぇ」
今は4月。雨季が始まる前なので、荒涼とした景色が広がっていて、景色を眺めて時間を潰す事が出来ない。
これが9月の収穫前ならば、黄金色に輝く小麦に一面覆われ綺麗な事だろう。
とにかく暇だ。
目的地の村に行くまでは、2、3村や町に立ち寄るが、それは宿泊と補給が目的であり、強いて特筆する事も無いので、ギッテに到着するまでの事は割愛する。
ホント、面白い事が何も無いのだから仕方ないじゃないのよ!!
・・・コホン。
クッカル男爵邸を出立して4日目の昼頃、ようやく目的地の村ギッテに到着する。
「マリー様。私は村長の家へ向かい、今回の事について説明して来ます。テリス。マリー様を頼みますよ」
「おぅルチア嬢ちゃん。任しとけ」
ルチアはわたしの事を、テリスという冒険者に任せて、村長の家に今回の事の説明と、当面の拠点となる場所の手配をしに行く。
「申し訳ありませんマリー様」
凡そ四半刻すると、ルチアが急いでわたしの所に戻って来て、そう申し出る。
「ルチア。どうしたと言うのかしら?」
「はい。村長がマリー様にお会いしたいと・・・」
ルチアがそう言うと、ルチアの後ろから壮年と思われる男性が出て来る。
「マリアディア様。お初にお目に掛かります。この村の村長をしておりますグラルと申します。以後お見知り置きください」
「ええ。村長。よろしくお願いしますわ」
「それでマリアディア様。マリアディア様は、この村で拠点となる家屋をお探しだと、ルチア様から伺っております」
「そうよ。最低限、雨風が凌げて寝起きが出来れば、多少の事は目を瞑るわ。空き家が無いのなら、新築でも構わないわ」
わたしはそう希望を告げる。
「・・・でしたら、村外れに空き家がございます」
そう村長は言うと、わたしは村長に空き家の詳細を尋ねる。
「・・・そう言う事ね。構わないわ。それで、おいくらかしら?」
問題の空き家は、つい3ヵ月程前まで老夫婦が住んでいたのだが、夫が病で亡くなると夫人は息子夫婦に引き取られ、この村を去って行ったらしい。
「いえ、貴族様からお代は頂けません」
・・・クッカル男爵が領主になる前の領主は、結構酷かったと父が言ってたわね。
「良いのよ。お金は幾ら有っても困らない物。少ないけど受け取って、半分はその息子夫婦に送って頂戴。ルチア。お金を渡してあげて」
「承知いたしました」
わたしはそう言うと、ルチアから村長に金貨で20枚程のお金を渡す。
「あ、ありがとうございますマリアディア様。早速で申し訳ありませんが彼の者に送金する手配をします」
村長は、受け取ったお金を、早速手の者に指示し、送金の手配をする。
「マリアディア様。これが鍵にございます。お受け取り下さい」
「ええ、確かに。村長。それではお暇するわね」
「マリアディア様。色々ありがとうございます」
わたしは、村長から件の家の鍵を受け取り、村長の家を出る。
村長は、わたし達を平身低頭で見送った。
「これがそうね」
「思ったより、手入れがされていますね。これなら多少の掃除程度で直ぐにでも使えます。差し当たり、そろそろ日も傾いて来ましたので、寝所を整えた後に、夕食をお作り致します・・・マリアディア様は、手伝わなくて結構ですので、そこでお休み下さい」
紹介された家は、時折掃除等でもしていたのか、雑然としておらず、今直ぐにでも使用出来る状態だったが、ルチア的にはまだまだな様で、少し掃除をする様だ。
わたしは手伝いたかったが、手伝い不要と先手を打たれたのど、仕方なく適当と思われる場所で、アイテムボックスから焼き菓子を取り出しパク付く。
「お待たせ致しました。それではマリアディア様。食事に致しましょう」
半刻程すると、夕食の準備まで粗方終えたルチアと一緒に食事を摂る。
「ルチア。腕を上げたわね。とても美味しいわ」
「ありがとうございます。マリアディア様にそう仰って貰える事が、何よりの褒美です」
わたしがルチアの料理を誉めると、ルチアは謙遜して答える。
あ、護衛で来ている冒険者は別室で食事したわよ・・・忘れてはいないから念のためにね。
翌日、三つ刻頃に朝食を摂った後、いよいよ、鉄鉱石の鉱脈探しに出掛ける。
今日は、護衛の冒険者だけではなく、村で雇った人夫が5人と借りたラクダ数頭と一緒だ。
わたしは、慣れた手付きで、メニューからマップを呼び出し、鉱物分布に切り替える。
ホント万能よね。
気象データだって一発検索ですもの。
強いて言えば、知識的な事だけで、戦闘に関しては、自力になる点かしら?
だから、そう言った事も、検索すれば出るけど、実際わたしが出来ると言えば、素養が無いわたしには、宝の持ち腐れという事になるわね・・・えーと、あと300m位北東の様ね。
「皆さん。あちらの方角に、あと四半刻程行った場所になりますわ」
調べた結果を元に、一行に指示を出す。
「さて、この辺りかしらね」
先程の場所から向かう途中から、辺りの砂が赤みを帯びて来た。
目標の場所の眼前は、小高い砂丘に見える物が在るが、よく見ると、所々赤み掛かった岩肌が見えた。
所謂、赤鉄鉱である。
「マリー様。この砂漠の中に岩肌が見えるのですね」
「そうよ。あの赤み掛かったのは、恐らく鉄鉱石よ」
「えっ!あれが鉄ですか?」
「鉄になる前の物よ。あれを焼いて鍛造して剣とかになるのよ。それでは皆さん。あの辺りを少し掘って下さい」
ルチアに説明しながら、人夫達に指示を出す。
「やっぱり赤鉄鉱ね」
赤鉄鉱石 1.028kg
件の物をアイテムボックスに入れると、一覧にそう表示される。
1キロちょいね・・・やっぱり同じ大きさの岩石より、重い感じがするわね。
鉱山の位置は確定した。
あとは、ここで採掘し易い様に整備するだけね。
わたしは、宿舎などの建築用の資財をアイテムボックスから出し、宿舎予定地から、凡そ20m程村に戻った場所に井戸を掘り、ここの拠点化を進める。
井戸を掘る場所を特定出来たのは、前日、土の精霊なる者と主従契約が出来た事に因る物だ。
「助かるわティリス」
『いえいえ、ご主人様の指示通りにしたまで。別段大したことはしていません』
ティリスは、右目は金色、左目は真紅のヘテロクロミアで、腰まである長い紫色の髪を、先端辺りで纏めていて、胸は・・・わたしもあれ位有れば・・・コホン、出る所は出て、引っ込む所はしっかり引っ込んでいるグラマラスな体け・・・いで・・・あっ!身長は、わたしより低い150cm弱。
ロリ巨乳とか反則よね。
しかも、精霊だから年齢なんて無いも一緒。
つまりは、合法ロリ巨乳という事よ・・・日本的にはね。
当然、ガルダフェリナでそう言った青少年に対する法律は在る筈が無いので【法律無くして犯罪無し】の格言の通り、わたしがティリスにあんな事やこんな事をしても罪には問われない。
法律が無いからって好き勝手してると、わたし自身は元より、マウガン家の評判にキズが付くので、ある程度、自身を律さないとならないけどね。
尤も、容姿が多少違うだけで、姪っ子の様な感じなので、行き過ぎたスキンシップは無い・・・無いんだからね!
それはまぁ、昨晩は抱き枕代わりにはしたけど、ティリス自身も、顔を赤面させて嫌がってはいなかったので、大丈夫でしょう。
コホン、コホン、コホン
『ご主人様。今度は、あの村までの道を作ればいいのですか?』
「そうよ。石畳用の石材は後で持って来るから、村までは平らに均す感じでいいわよ」
『それで大丈夫ですか?ご主人様から魔力を頂ければ、石畳の様な感じにもできますよ』
「そうなの?それなら一度で済むし、そっちをお願いしようかしら」
『それでは、私の手を握って頂きまして、魔力を私に送る様な感じを思い浮かべて下さい』
引き続き、村までの道の整備をお願いしようとしたら、逆に、ティリスからそうお願いされる。
ティリスに、手を伝って魔力を送るイメージをすればいいのね。
『ファッ!?ご主人様。もう十分です・・・ご主人様。あんなに私に魔力を送ったのに、疲れた感じがしないのは凄過ぎです。さすがご主人様』
「そう?要るならまた言ってね」
『大丈夫です。ご主人様から頂いた量なら、村と言わず、ご主人様のご自宅まで整備しても、まだ余ります』
んー・・・・・・わたし自身のステータス見たら、MPが1万超えてるとか目眩して来るわ。
ちなみに、ティリスのMPは300程で、一般人は大体10から20位、魔法が使える者でも、人族なら精々80程と100に達しない。
転生してから会った事は無いが、ゲームでのエルフは、魔力の多い者で200弱しか無く、わたしのMP1万と言う数値がいかに規格外か、お分かり頂けるでしょう。
で、そこから2割しか減っていないので、わたし自身は疲れてはいない訳で、ティリスからしたら、自身の6倍以上の魔力が送られて来たものだから、びっくりした訳よ。
「よく考えたら、ティリスが居れば、人夫は要らないわね」
「マリー様。いつまでもティリス様が居る訳ではありませんし、お金を回す意味合いも有ります。その上、日当大銅貨1枚なんて報酬は破格も破格。当然、銅貨1枚分の税金を差し引いた、銅貨9枚が彼らの手取りではありますが」
何でも、こうした物の相場は大体手取りで銅貨5枚程度なんだそうね。
そうそう、お金の事を話すの忘れてたわね。
ティべリア王国の通貨単位は、ティべリアディナール、略称表記でTBD。
1TBDは凡そ1万円位で思って貰えればいいわね。
当然、1TBDでは額面の価値が大きいので、補助単位が在る。
それは、ティベリアディルハム、略称表記はTBDM。
紙幣は無く、硬貨のみで、賎貨が1TBDM、賎貨10枚で銅貨1枚、銅貨10枚で大銅貨1枚、大銅貨10枚で銀貨1枚、銀貨10枚で金貨1枚で、分かりやすく表にすると
賎貨⇒1TBDM(1円玉位の大きさ)
銅貨⇒10TBDM(5円玉位の大きさ)
大銅貨⇒100TBDM(500円玉位の大きさ)
銀貨⇒1TBD(500円玉の倍の大きさと厚さ)
金貨⇒10TBD(100円玉位の大きさ)
という事となり、ティベリア王国で1ディナールと言えば、銀貨を指す。
ちなみに、ガルダフェリナでディナールを通貨単位としている国は6割余り在り、その全てが1ディナールと言えば金貨を指し、1ディナールが銀貨なのはティベリア王国だけという事で、ティベリア王国の貨幣は他国より格下に見られがちになりそうだけど、ティベリア王国の銀貨は他国よりふた周り程大きく、しかも高純度という事と、経済規模も準大国並みと、実際の信用度は高く、国に選れば金貨と等価という事もある位には、誇れる通貨だ。
地球では、中近東を中心に今でも使用されている通貨単位ではあるわね。
元々の意味も金貨を意味していた訳だし。
で、大体、1ヵ月1,200ディルハムで一家4人の凡その衣食住は事足りるので、1ヵ月30日の内25日働いて2,250ディルハム貰えるとなれば、今後求人を出す場合は注意する必要があるわね。
マリー「誤字、脱字などありましたらお気軽に感想欄にお願いします・・・で、次話からの展開は?」
ベリアル「ヘボ作者がエスケープしちゃったけど、とりあえずは、クッカル男爵と会談かな?」
マリー「クッカルおじさまと話すのね・・・何を?」
ベリアル「ちょ!ネタバレになるから秘密だよ」
マリー「えー、厳しくない?」
ベリアル「これ位が当たり前です」
マリー「ねぇ、ベリアルって、こっちに登場するの?」
ベリアル「一寸、距離的に無理だね。ザールラントを東京とするならドロアスはロサンゼルス位は離れてるよ」
マリー「9,000km近く離れてるじゃない!?」
ベリアル「飛行機とか無いから、到着するまで何年?という距離だね」
マリー「それじゃあ無理ね」
ベリアル「(まぁ、手が無い事もないけど)」(ボソッ)
マリー「ん?何か言ったかしら?」
ベリアル「うん?何も言ってないよ。それでは今後とも、ガルダフェリナ年代記をよろしくお願いいたします」
マリー「わたしはまだ言う事あるわよ」




