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ガルダフェリナ年代記  作者: 常世神命
ティべリア王国編 一章 マリーの内政
19/32

二話 三年目になった様ね

ベリアル「いつもありがとうございます。いやー、台風21号が関東に接近中な最中、いかがお過ごしでしょうか?台風の進路予測って、ジェット気流を考慮に入れて無い気がするけど、どうなのかな?」


マリー「そうよね、いつまでも同じ速度で進む訳無いものね」


ベリアル「ボクとしては、明日(2017/10/23)午前4時から5時位に神奈川県の三浦半島辺りに上陸すると思ってる」


マリー「結構具体的ね・・・あっ!そっちって、ヘボ作者が仕事で行く方向じゃないの」


ベリアル「明日京急が動いてるかどうか心配みたいだったね」


マリー「それにしても、今回の21号は、温暖化の影響か、この時季には珍しい強さで来るものね」


ベリアル「うん。北海道の東の先辺りまで行っても、結構な強さを保持すると予測されてるね。尤も、中心から前線が伸びると予測されてる為に、台風としての条件を満たさなくなるから、台風並みに強い低気圧、という扱いになるみたいだけどね」


マリー「へー、そうなの。ちなみに、台風の定義って?」


ベリアル「ボクの記憶が確かなら、低気圧を構成している気質が暖気のみと、中心付近の最大風速が17.2m/s以上、の2点だったかな?」


マリー「へー、そうなのね。さてさて、that´s談はこの辺で、本編はと言うと」


ベリアル「マリー一行が、鉄鉱石の鉱脈を探す旅に出るお話しでしょう?」


マリー「旅って・・・目的地が分かってるしwって言うか、それこの次話だし」


ベリアル「そこは、面白可笑しくしないと」


マリー「それはいいから。あと、あんまり話すとネタバレになるわよ」


ベリアル「アイヤー、それもそうアルね」


マリー「キャラ違うしw」


ベリアル「冗談はおいといて、それでは本編をどうぞ」









 あれから2年と少し経ったわ。

 出来事と言えば、三圃制により、小麦の収穫高が、導入する以前の凡そ2.7倍に増加した事に因り、税収も、増税せず2倍強増えた事。

 豆類の収穫高が6倍弱増加して、それを売却して現金収入を得て、農民の購買力が増した事で、領内の商業活動が活発になり、商人が納める利益税が3.1倍に増加した事で・・・・・・・・・えーと・・・男爵の爵位を貰ってしまったのよ。


 父は、良く言えば清廉潔白、悪く言えば、領内の内政は母に丸投げする程度の脳筋、という人なので、わたしが提案した施策を、自分の手柄とせず、わたしの手柄として、国に報告した様で、それで、わたしにそう言う話しが来る事になった。

 まぁ、それだけではなく、平民も通える学舎の創設、製鉄法の確立に、手押しポンプの開発と、あとは、複式簿記の伝播ね。

 複式簿記に関して言えば、現在は、国内の全ての領主に、全ての商人に対して、その使用を義務化する法律が制定される位の事態にまでになっている。

 因みに、()()()商人だから、外国の商人も複式簿記が出来ないと、ティべリアで商売が出来ないという事になる。


 という事で(閑話休題)、わたしは10日程前に男爵に叙爵して、今わたしが居るのは、マウガン公爵領の隣の、クッカル男爵領に来ている。

 そう、ルチアの両親が治めている領地だ。


「マリアディア殿。お初にお目にかかる。私がルチアの父親のクッカルだ」


「こちらこそよろしくお願い致しますわ、クッカル男爵。それで、これがクッカル男爵領の資料ですか?」


「ああ、そう言う事になる」


 わたしは、クッカル男爵から渡された資料に目を通す。


 クッカル男爵領は、面積は、マウガン公爵領の凡そ半分。

 町が領都を含む3つ、村が7つで、総人口は1万4千人程。

 税収は16年前を境に、緩やかながら減少している。

 2年前、つまり、わたしが転生してから好転はしているが、減少傾向なのは変わらない。

 税収が減少する訳だから、当然出来る事を減らさないと収支が赤字になる。

 支出は、当然減らし易い財・サービス関連を減らす訳だし、多少だが、収穫税の増税もしている。

 にも拘らず、税収の減少に歯止めが掛からないのは、このクッカル男爵領には、特産物が何も無いからにほかならない。


 かと言っても、鉱工業関連からの税収はほぼ皆無だから、ここをテコ入れすれば、クッカル男爵領の経済は浮揚し、結果、増税無しに税収が増加する。


 わたしは知っている。

 このクッカル男爵領には、国内の需要を満たして余りある埋蔵量を誇る鉄鉱石が在る。

 但し、ティべリア王国内に、石炭の鉱脈が存在しない。


 しかし、()()()()()とは言い切れない。

ゲーム時代の検証班が調べ上げ切れてないだけで、ティべリア王国内に、石炭の鉱脈が在るかも知れない。

 何と言っても、この世界がゲームに酷似しているだけで、ゲームではないからだ。


 とは言え、鉱脈の探査のノウハウの宛が無い以上、現時点では輸入に頼らざるを得ない。

 どうして石炭に拘るかと言えば、木炭を大量に生産すれば、森林が将来的に無くなる。

 その影響が、農業に悪影響を及ぼすのは、想像にかたくない。

 なので、木炭ではなく、石炭に拘るのだ。


 三圃制を導入しては?

 という意見もあるだろうけど、そこには一つの問題点がある。

 それは、このクッカル男爵領の9割を、乾燥帯(ケッペン気候区分でB)が占めている為に、農業に向かない土地が多いのだ。

 農業が可能な割合は、マウガン公爵領沿いの一部が温帯の温暖湿潤冬季小雨気候区で、全体の5分。

 そこから、クッカル男爵領のほぼ北半分がステップ気候区が、全体の5割強。

 凡そ、5割5分強が農業若しくは放牧が可能が割合である。

 それで、残りの4割強にあたる沙漠気候区の大半では、ほとんど雨が降らず放牧すら難しい。


 クッカル男爵領にあるステップ気候区は、ステップ気候とは言え、それは、年間の降水量が、乾燥限界の数値をわずかに下回っただけであり、作付け出来る農作物の品種等の制限はあるが、十分農業が可能な位の降水はある区域が多い。


 実質、放牧すら不可能な土地は、山岳地帯を含めば領地全体では4割程になる。


 耕作可能な区域では、小麦を中心に豆類と野菜が少々栽培されているが、その大半がステップなので、三圃制が導入出来ない。

 三圃制の肝は、春蒔きの春小麦と秋蒔きの冬小麦だ。

 これに休耕地とを3年で一巡させるのだが、雨量が関係して、冬小麦の作付けが出来ない。

 

 ここで、クッカル男爵領のステップ気候区で一般的な場所である東部のトゥブルクのデータを紹介しよう。


 トゥブルク

 年平均気温:17.0℃ 年間降水量:608mm 乾燥限界620mm

 ケッペン気候区分:Bs

    | 月平均気温 | 降水量

 1月 | 14.8℃ |  7mm

 2月 | 15.4℃ |  3mm

 3月 | 16.1℃ |  6mm

 4月 | 16.9℃ |  8mm

 5月 | 17.4℃ | 54mm

 6月 | 18.0℃ | 86mm

 7月 | 19.0℃ |117mm

 8月 | 20.2℃ |141mm

 9月 | 18.2℃ |104mm

 10月| 17.1℃ | 79mm

 11月| 16.4℃ |  2mm

 12月| 15.6℃ |  1mm


 あ、これはゲーム時代、解析班が収集したデータであって、実際のとは多少なりとも違うと思うので、参考程度にして欲しい。


 こんな物まで引っ張り出して、何が言いたいかと言えば、乾季である11月から翌年4月までの平均気温が旭川市並に低ければ、冬小麦の作付けが出来る様になる可能性があるのだが、現状は、鹿児島の奄美大島位に気温は高く、やるならば莫大な水を用意しなければならない。

 しかし、過度に灌漑しては、地球の古代文明の様になりかねない。


 古代文明の黄河文明以外、メソポタミア、チグリス・ユーフラテス、エジプトは、このクッカル男爵領と似て、結構乾燥している場所にある。

 その一つ、メソポタミア文明が衰退した要因の一つに塩害がある。

 当時は現代と違って、結構降水があった様だ。

 その証拠にインダス川以外でも、川が在ったであろう名残もある。

 しかし、気候の変動に因り降水が減り、川は消え、更には、それだけ乾燥したのに過度の灌漑をした事に因り塩害が発生してしまい、農業が出来ない土地になって、放棄せざるを得なくなってしまい、最終的に文明は衰退したという説がある。

 なぜ、メソポタミア文明では塩害が起きたかと言えば、灌漑に使った水の塩分濃度が高かった事が原因だと思われる。

 日本ではそうでも無いが、メソポタミア文明が在ったパキスタンやエジプト文明のエジプトなどの乾燥した地域では、地下水等の水が飲用出来るギリギリが、若しくは飲めない程度に塩分濃度が高い事が多い。

 この場合、この様な地下水を使わなければならないなら、通常は一日の蒸発量を計算して、地下水などの塩分濃度の高い水の使用を必要最低限にして、灌水した水が地下水脈に到達しない様にしなければならないが、当然、メソポタミア文明程の昔では、計算自体今程発達していないので、多くの量の地下水などの塩分濃度が高い水を灌水に使用してしまう。

 水を多く撒けば、いずれその水は地下水脈に到達してしまう。

 そうなると、毛細血管現象に因り、水を撒いていない時も際限無く地下水が上がって来て、それは農産物を介さず蒸発し、しはらくした後には地面が白くなる。

 これが塩害の正体である【塩類集積】だ。

 これが発生してしまうと、土を入れ替えるか、大量の真水で押し流すしか手は無く、その様な事が出来ない当時は、耕作地を放棄するしかなかった。

 現代地球の乾燥地帯でも結構簡単に起こり得る現象である。


 何が言いたいかと言えば、この塩類集積が起きない様に注意して、乾季の耕作を行わないと、クッカル男爵領一面に塩類集積が起きて白くなった不毛の土地が広がってしまう。

 なので、現代地球の様な文明の利器が無い以上、乾季の耕作はやらない方が無難と言え、この地域では、耕作は雨季だけとし、小麦と豆類との二圃制が基本となる。

 まぁ、これだけでもわたしの試算では、休耕地が無くなる為に税収が1.8倍になるので、二圃制が導入されれば、初年度でも税収が1.2倍程になるので、クッカル男爵からの税収を増収させる依頼を完遂したと言える。


 言えるのだが、やっぱり山岳地帯の鉄鉱山の開発は捨て切れない。

 この山岳地帯は、雨の降らない不毛な沙漠気候区が大半を占めているので、鉱毒に因る環境への影響をあまり気にしなくて良い所も点数が高い。


「クッカル男爵。拝見させていただきました。それでは、クッカル男爵に二圃制の導入を提案いたします」


「二圃制?」


「はい。二圃制とは小麦を耕作する土地と休耕地とを2年で一巡させる農法です」


「そうなると、小麦の収穫高が減らないのか?」


「まぁ、その懸念はございますでしょうが、このクッカル男爵領では、休耕地で豆類を耕作します。豆類には地力を回復させる働きがあるので、そうする事で地力の回復を促し、小麦の増収を図ります。これがマウガン公爵領で導入した結果です。左は導入前で、右が導入後の収穫高になります」


「・・・こんなにもなるのか」


 三圃制のデータは参考にならないが、公爵領でも一部三圃制が導入出来ず、二圃制を導入した地域はあったので、そのデータをクッカル男爵に見せてみた。


 やっぱり驚きは隠せない。


 なぜなら、見せたデータには、休耕地が無くなった為に初年度が収穫高が1.3倍、二巡目の初年度、つまりは三年目の収穫高が2倍となっていたからだ。

 男爵には見せて無いが、四分割して交互に小麦と豆類を栽培した疑似四圃制の場合は、最大3.1倍になり小麦自体で見ても2.2倍になった。

 

 クッカル男爵領への農業技術者の派遣を手配して、わたしは鉄鉱石の鉱脈が在ると思われる、山岳地帯への出立の準備をする事にした。













マリー「ここまでありがとうございます。誤字、脱字などありましたら感想欄までお願いします。ようやく、村での拠点も決まり、いよいよ、鉄鉱石の鉱脈の在る場所に、行く準備が出来た訳だけど、どうするか・・・」


ベリアル「どうするかって、次話はヘボ作者には珍しくほぼ書き終わってる状態じゃん」


マリー「ネタバレの事言ってるのよ」


ベリアル「あ、察し。って言うか、前書きでさわりを話しちゃったよね?」


マリー「・・・じゃいっか。という事で、また次話でよろしくお願いするわね」


ベリアル「今後とも、ガルダフェリナ年代記をよろしくお願いします(苦笑)」


マリー「またね」





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