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誰も知らない勇者紀行。  作者: c/1-0@斜の廃塔。
1:始まりの森。
5/40

1-2:野営準備。

 お待たせしました。

 二ヶ月経ってるぅ。


=1984字=

 今ケン達が居る場所は辺りを木で囲まれており、どちらへ行ったら森を抜けられるかなど、見当も付かない。

 この泉は湧き水らしく、且つ何処にも流れ出してないので、川を辿る方法も出来ない。


 そして先の議論に時間を使ってしまった為か、日が沈み始め、赤い夕日の光が辺りの木々を照らすようになっていた。



「今日出発するのは無理そうだな。」


 ケンは夜が近い事を察し、今日の行動は止そうと提案する。


「でも寝床も何も無いよ、日が落ちたら真っ暗だろうし。」

「如何にかして火を点けられないか? 火があれば動物避けにもなる。」

「…………魔法であったよね、火を点ける奴。アレ使えるんじゃない?」

「【match(マッチ)】か……使えるのか?」

「聖騎士だからね、大抵の魔法は使えるよ!」

「それは頼もしい、右も左も判らない世界だからな。」

「えへへ~♪」


 議論の副産物として、魔法やスキル等のゲーム要素は健在であることが判った。

 使用時の感覚に若干の差異があるものの、二人とも特に問題なく使えることを確認した。

 つまり二人の戦闘手段が、所持している剣一振りずつ、魔法、スキルと言う事である。



「じゃあお前は日が沈みきる前に薪拾いに行ってくれ。

 俺は食料を調達してくる。」

「は~い。」

「知ってると思うが、下に落ちている乾いた奴を取ってきてくれよ。

 生えてる木の枝はいらん、持ってこられても水分で燃えないからどうしようもない。」

「は、はーい。」


 若干不安な返答を残して、カエデは薪を拾いに行った。




「…………さて、この森は一体何がとれるんだか。」


 ケンは周りを見渡すも、果物の様なものは見当たらない。

 その後、木の下の草などが生えている所を調べ始めた。


 するとある木の下で茸の群生を1つ発見した。



「…………食えるのか、コレ?」


 しかしそれはケンが見た事が無い茸であった。

 そもそも茸は素人が採取する食材としては余りにも危険である。

 テングタケ、カエンタケなどであったら目も当てられない。と言うか運が悪ければ死ぬ。


 ケン一応採取したものの、コレを食べなくても良い様に別のものも探し始めた。 

 しかし少し森の中深くまで行っても、見付かるのはこの茸の仲間達のみ。

 動物の気配もないので狩の仕様もない。


 そうしてケンは採集を諦めて、泉まで戻ってきた。

 周囲を見渡すがカエデの姿は見えない。未だ薪拾いから帰ってきてないようだ。



「さて、どうするか。」


 泉の淵に座り、近くにあった石を手で弄びながら、ケンは水面を眺める。

 



「……俺も薪拾いでもしておくか。」


 少しした後、ケンは思い立った。

 そして持っていた石を泉に投げた。

 

 石は放物線を描きながら水面に飛ぶ。



[ぽちゃん]



「…………ん?」


 ケンは水面に広がる波の下に素早く動く影を捉える。


「……お。」


 ケンは口角を若干上げ、あるスキルを発動させる。 




□□□





「ケンただいまぁー! お腹空いたよぉ~。」

「よし、取ってきた薪は此処に置いてくれ。」


 ケンは大小の石を組み合わせて出来たサークルを指差して言う。

 その周囲には串刺しの魚が4匹立ててあった。


「おぉ~魚じゃん。その泉に居たの?」

「ああ。だが他に食料になりそうなものは見当たらなかった。」

「その茸は?」

「…………食うのか?」

「…………うん、やめとく。」

 

 流石のカエデも得体の知れない茸は食べようとしなかった。


 そのような会話をしつつ、ケンはカエデが拾ってきた薪を選別し始めた。



「…………なにしてんの?」

「薪は種類毎に分けて使うものだ。燃焼性、持続性に差があるからな。」

「へぇー。」

「まぁ見とけ。」



 選別が終わり、ケンは薪組みを始めた。


 薪の中でも燃えやすいものを選び、それを三角錘状に組み、枯れ葉を少し足した所でカエデに火付けを頼む。


「いくよー、【match(マッチ)】!」


 カエデの指先にライター程度の火がつく。


「熱くないのか、それ。」

「熱は感じるけど、火傷するほどじゃないかな。」


 そう言いながら、カエデは火のついた指を振る。

 するとその遠心力により火が指から離れ、薪組みへ飛ぶ。

 火種は枯れ葉に当たり、瞬く間に火がついた。



 薪を追加しつつ火力が丁度良くなった頃、


「……よし、魚焼くか。」


 ケンは串刺しの魚を上手く火が当たるように周囲に並べる。


「焦がさないでよね。」

「焚き火で焼くのは火力が安定しないから難しいんだ。

 もしかしたら焦げるかもな。」

「まじですか。」

「気を付けていれば大丈夫だがな。」


 その言葉を聞いてカエデは明らかに胸を撫で下ろした。




「…………ところでお前、この火触れるのか?」

「いや無理でしょ。如何考えても火傷するでしょ。」

「魔法使った時熱くないって言ってたのはどうした。」

「……? そういえばそうだね。

 でも近くに居るだけで結構熱いよ?」

「訳が判らんな。」


 ケンもカエデも頭の上に疑問符を浮かばせている。


「そうだ、もしかしたら熱いだけで火傷はしないのかもしれないぞ。」

「人の身体で実験しないでよ!」




 一週間後1/30[1-3]公開。

 もう書けてるので遅れる事はないです。

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