勇者誕生!!
最近暑くなってきました。外に出ると溶ける…。やっぱり家が一番です。だけど学校が…。悩み多き年頃になったなぁと、思っている今日この頃。
年寄りみたいな言葉が自然と出てきてしまう…。年取ったなぁ…俺。
イノシシを倒した俺は、近くにあった切り株に、腰をおろして休んでいた。
「初めての戦闘って、こうも疲れるんだな…。体のあちこちが痛い…。けど、いつまでも休んでても仕方ない。さっさと勇者になりに行くか…。」
俺は街に向かおうとすると、後ろから声が聞こえた。
「待ってよ~。私も一緒に行く~。」
声のする方へ顔を向けると、ミリシャが、走ってきていた。そして、俺の元へ着くと、息を切らしながら、俺に訪ねてきた。
「ねぇ、どうして私をおいてったの?理由話して?」
いやいや、なんで怒ってんのか分かんないんですけど。俺はそう思いつつ、質問の答えを言った。
「いや…だって…もう昼だし。真昼だし。ずっと寝てて、起こしても起きなかったのは何処のどいつだよ…。」
俺はきちんと自分には非が無いことを証明した。が、
「もういいや。さっさと城に行こう。」
「質問の答えはきちんと聞けよ!!」
俺の叫びはミリシャには聞こえていなかった。
そっちから質問しといて…。と思いつつ、あえて口に出さなかった。
「はぁ…。戦闘以外でも疲れる…。休む暇はないのか。俺には…。」
そう俺は呟いてから、ミリシャの後を追った。
ーーーークレリス城内部ーーーー
「よく来てくれた。200人の選ばれし者たちよ。」
王様は、俺たちに向かってそう言った。言ったはいいんだが、選ばれた者たちの人数が…
「いやいや!選ばれた人数多過ぎだろ!!」
ツッコまずには居られなかった。200人て!勇者200人て!!
「あの…王様…。質問させてください。」
「何だ?申してみよ。」
「勇者多過ぎじゃないですか?勇者って、普通一人じゃ…。」
「いや、勇者は多い方がいいではないか。」
確かにそうだ。勇者の一人が魔王を倒してくれたら、それでいいんだもんな。でも、200人も必要あるか?
「はぁ…。確かにそうですね。失礼しました。」
「うむ。…ゴホン。それでは、そなたたちは今日から晴れて勇者となった。これから、多くの困難がそなたたちの前に立ち塞がることだろう。しかし、挫けずに、先へと突き進むのだ!私の娘からもそなたたちに向けて、メッセージがある。」
王様が呼ぶと、王様の後方から、一人の女性がでて……
「選ばれし者の皆さん。どうか世界を救ってください。お願いします。」
…………ハッ!あまりにも綺麗だったから、つい見とれてしまった。俺の好みだ。どストライクだ。すると、隣にいたミリシャが、不機嫌になっていた。あれ?俺ミリシャに対してフラグ建てた覚えないぞ?しかも、ミリシャに会ってから、1日しかたってないんだぞ?だけど、そうじゃなきゃ、こっちを向いて、膨れっ面になるはずないよな。どこかで間違えた?記憶にないぞ?
「え、と…どうしたんだ、ミリシャ。」
「なんでもない!!」
ミリシャはそっぽを向いてしまった。何がなんだか分かんねぇよ…。
ーーーー天界ーーーー
一方、お空の上では狼狽している俺を見ていたクソ神が、腹を抱えて笑っていた。
「ギャハハハハハ!!あいつ困ってる困ってる!昨日、あの娘の夢にあいつを出して、フラグを建てた甲斐があったな!!さて、あいつをもっと困らせてやるか。…ぷっ!ダメだ!思い出しただけでも笑いが…!アハハハハハ!!」
クソ神は、終始笑っていた。
不幸勇者の魔王討伐<勇者の苦悩旅>、4話目どうでしたか?不幸多き主人公。悩みまで増えたらたまったもんじゃない。
最近指をどこかしらにぶつける…(泣)俺も不幸が多い…。もう嫌だ…。
さて、後書きはこのくらいにして、次話でまたお会いしましょう。