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ワンちゃん魔王のなんちゃって魔王記  作者: 茶ワンころ
転生して犬になりました
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 始まりの章 4部

ものすんごい短いけど

区切りが良かったのでここらで

我の目の前で、一匹の犬が倒れた。

なんと、その犬は我を助けようとしているらしい。

一回我の強襲を退いたぐらいでこいつは我と同等だとでも思っているのだろうか?

我はいつでもどこでもお前を喰うことなど容易にできるのだぞ?

ここにいるのが我じゃなかったとしてもだ。身内以外の者がいる状況で気絶するなどと…怖いもの知らずにも程がある。

我はあの恐怖の代名詞と言われた黒龍のカエンだぞ?お前なんか、赤子をひねるように殺せる。

世の中を知らな過ぎで舐めすぎだ。

心が眩しく見える程真っ白で、穢れを知らなくて…

そんな奴は反吐が出るほど嫌いだ。

疑うことを知らず、自分が正しいと信じて疑わない。

ここで食ったら、こいつはなんて思うのだろうか。

裏切り者とでも罵るのだろうか。

ただの舐め腐ったガキンチョだ。

こんな奴を見ていると、一人の男を思い出してくる。

信じて信じて信じた挙句に家族を全滅にしてしまった、哀れで美しい男を。

だから食ってしまえばいい。

こいつの心がいくら綺麗に思えても、自分を悲観することはない。

我は正しいことをしているのだ、ただこのガキが甘々なだけ。

このガキに世の中の厳しさを教えてやればいい。

さて、何処から食って行こうか…。




………

……

目が覚めた。

まだ、フラフラする。

魔力を使いすぎるとこうなるのか…次からは気をつけよう。

おそらく全回復とまではいっていないのだろう。

意識が戻る程度まで回復したといったところか。

だんだんと覚醒してきた頭でカエンを探す。

気絶する前にみたあれ(・・)を話すために気したのだと思い出して。

上を見上げると上空を旋回してるカエンを発見した。

声をかけようと思ったが、魔力が少ないというのはとても不便で念話すらもままならないようだ、もう少し回復をはかってから声をかけることにしよう。

高位の魔物はこの世界の共通言語をしゃべれる様なのでそれを、早くマスターしなければならないなと思った。

そうこうしているうちにカエンが俺が起きたことに気づいた様だ。ゆっくりと降りて来る。

「……起きたか…」

「あぁ、最初に言っておかなきゃいけない事がある。ありがとう。」

「ん?…何がだ…」

カエンはとぼけた振りをしているが、わからない筈も無いだろう。

「俺を喰わなかったろ?つまりそれは俺を信じてくれたってことだ。ありがとうな。」

俺だってこの世界で少しにしても生きてきたんだ。

他人の前で気絶なんてのはしたくなかった。

そんなの不用心にも程があるからな。

だけどそうするしかこいつを助けられそうにないからそうした。

で俺は生きてる。

「お前があまちゃんすぎて食う気すら失せただけだ。」

「ふっ…まぁいいさ。それよりも続きを話そう。」

「あぁ、そうだな。頼む。」

カエンが聞く気を起してくれているようでよかった。

「いきなりだが、お前の悩みの種で、お前を恐怖の代名詞とさえ呼ばせ、孤独にいたらしめんとするそれは、覇気という常時発動スキルだろう。」

「常時発動スキル?…なんだそれは」

俺も常時発動スキルなんて珍しいもの、また見るなんて思っても見なかった。

スキルについて見ることが出来ないカエンにわかるわけが無いだろう。

「常時発動スキルとは名の通り、意思とは関係なく発動するスキルの事だ。お前の覇気というスキルは自身の魔力を殺意や敵意に変換し周囲を見境なく威圧するというスキルだった。常時発動スキルには、内包魔力の中の一定量の魔力が自動的に注がれる。お前の場合は、内包魔力が多すぎて覇気の威力が倍増し、人を発狂するぐらいまで恐怖に陥れてるんだと思う。はぁ…常時発動スキルは、元々は悩むほどのものではない。むしろ、すごい事なんだ。スキルを発動するたびに必ず発動する誤差、自分のイメージを確立する時間を埋められるのだから。はぁ…それに覇気というスキルも、お前ほどの魔力がなければ、むしろかなり使い勝手のいいスキルだ。…まぁ、俺が言いたいのは、常時発動スキルに注ぐ魔力の量を自分で調整できるようにならないか?ということ。ふぅ…つまり、覇気の力加減を変えるということ。使える時はつかう、使わない時は使わない。これができれば…」

「で、できるのか?そんな事が。」

カエンは食い入るように聞いてくる。

それもそうだろう、生まれてこの方そのスキルのせいでずっと孤独だったのだろうから。

寂しかっただろう。それに比べたら今の俺のこの程度の苦しみ(・・・)なんて…。

「あぁ、常時発動スキルに注ぐ魔力を調整することは可能な筈だ。自動回復(オートリカバリー)のスキルを持っている奴が、やっていたと母さんが言っていた。」

オートリカバリーのスキルは、魔力を調整することで更に早い回復や、一部を優先して回復させたりすることができる。

「そ、そうか。できるのか。」

カエンは物凄く嬉しそうな顔をした。

こうしてみると反応が物凄く妹に似ているな。

今度カエンの人型とやらを見せてもらいたいな。

「あ、はぁ…あぁ、で、できるは、筈だ…ふぅ」

「だ、大丈夫か?さっきから息が荒いようだが?」

「ご、ごめん。もう、お前への恐怖など欠片も感じないのだが…。あの時は生きるのに必死だったから動じなかったが、今改めて感じてみるとこのビリビリとした威圧、そして息の詰まるような圧迫感。俺には少し重すぎるみたいだ。」

「………」

そんな悲しそうな顔をさせてごめん。

耐えられ無くてごめん。

一緒に居てあげられなくてごめん。

「周りと共存していくには、力加減を覚えることが大切だ。なぁに、すぐにお前の周りは友達でいっぱいになるよ。お前いい奴みたいだしな。そん時は俺も友達にしてな。」

「うっ、くっ。我は、お前じゃないと!お前以外などっ!」

「そんなさみしいこと言うなよ、繋がりがたくさんあって悪いことなんてないし、それに孤独じゃさみしくて生きていられねぇよ?」

「おまっ…あなたのことをすぐに見つけられるように。貴方を忘れないように…貴方に名前をつけてもいい?あなたはわ…私にとってのヒーロー。唯一の友達で、孤独から救い出してくれた人。だからヒロ。安易だけど、あなたはヒロ。私のヒロ。どうかな?」

「…ありがとう。とってもいい名前だよ。これからはヒロと名乗ることにしよう。じゃあな、また。」

「う、うん。また今度。絶対に」

ヒーローだなんて。恥ずかしいことを言ってくれる。ヒロか…悪くないな。俺も強くならなきゃな。



名前 ヒロ(名付き(ネームド))

種族 サーロスウルフドッグ (犬種)

順位 2500000000位

能力 絶対の守護

ーー 賢者

ーー 無限進化

ーー 嗅覚強化

ーー 被食者

耐性 熱耐性MX

ーー 麻痺耐性MX

ーー雷耐性MX

ーー 寒耐性MX



ネームドになったことにより内包魔力が大幅アップしました。

第二進化が可能になりました。


読み応えがなく誠に申し訳ないっす

僕もまだまだがんばりまーす

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