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ワンちゃん魔王のなんちゃって魔王記  作者: 茶ワンころ
転生して犬になりました
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始まりの章 2部

はぁい2話でーす

どうぞ

俺が転生した種族は、基本的に頭がいい種族だったらしく、家族間で意思の疎通が出来た。

俺らには言語は無いらしく、体の中のこう熱いかんじの何か(魔力と言うらしい、以降魔力とする)に意思を乗せて会話する。

よって名前などは無くても、誰と会話してるのかとかわかるのだ。

なので、最初の一年間は母親にこの世界の事を聞いたりして過ごした。

母親には、もうそんなに興味があるの?とかそんな事を考えられるの?だとか褒められてるのか驚かれてるのかよくわからない事を言われたが驚かれてるとしても、俺がいまするべき事は色々な事を知る事だと思える。

確かに生まれて1年もたたないような子供がそんな事を聞いて来たらびっくりするだろうと、少し後悔した。

そうして、わかったこの世界の事だが。

この世界に、名前などは無いらしい。

いや、むしろ名前がある方が可笑しいだろう。

普通自分が住んでる世界の他に世界があるなどと思わないだろうし…地球と言う名前だって、星の名前であって世界の名前ではなかった。

それと、やはりここはファンタジーな世界らしい。

魔法とかあるの?と母親に聞いたら、その年で何で魔法を知ってるの?と驚かれた。

今後は自重しなくては。

それで、質問の答えだが、この世界には魔法と、スキルなるものがあるらしい。

魔法は、魔力を引き渡す事により精霊に発生させてもらうもので、スキルは自分の力であり自分で自分の魔力を使用して行う行為であるものらしい。

それと、スキルには位が存在し下から一般級、希少級(レア)特別級(ユニーク)とあるらしい。

一般級は大半の魔物が持っていたり、そこまで珍しいものでは無いものをそう言うらしい。

希少級は種族限定スキルや、特別個体がたまに持っているもので、特別級となると、世に20、持っているものが居るかどうからしい。

それと、もう一つわかった事がある。

俺にはどうも鑑定?スキルのようなものがあるらしい。これが知りたい!と思う意思を魔力に乗せて目の付近に集めると、それについてが資格の中に文字で現れるのだ。

その結果自分についてがわかった。


名前 名無し(2歳)

種族 サーロスウルフドッグ (犬種)

順位 2500000000位

能力 絶対の守護

ーー 大賢人の頭

ーー 無限進化

ーー 嗅覚強化

ーー 捕食者

耐性 熱耐性MX

ーー 麻痺耐性MX

ーー雷耐性MX

ーー 寒耐性MX


これがステータス?と言うやつらしい。ゲームなどにある様にレベルとか、攻撃力とかは出ない様だが、何と無く自分の事がわかるのだ。しかし、俺はスキルの量が多い様な気がする。

母親や兄弟には、無限進化、嗅覚強化、被食者しかなかった。

これは転生チートとか言うのだろうか、後で母親に聞いてみるか。

まずは自分の事を知りたい。今俺にできるのは、色々知る事だけだから。

もっともっと知りたい。

名前 名無し

種族 サーロスウルフドッグ (犬種)

順位 2500000000位

能力 絶対の守護(絶対防御結界-強固な防御結界を作成出来ます。

空間支配-結界内において、物質や、原子の移動などの支配が可能。希少級)

ーー 賢者(鑑定-目視したものの情報を確認する。

神経伝達速度-望んだ場面において、神経伝達速度を30倍まで上昇させます。希少級)

ーー 無限進化(条件が満たされた場合、進化を行います。一般級)

ーー 嗅覚強化(嗅覚強化。一般級)

ーー 捕食者(捕食-倒した相手の能力を喰らい自分の物にする。希少級)

耐性 熱耐性MX

ーー 麻痺耐性MX

ーー雷耐性MX

ーー 寒耐性MX


まだ、よくわからないか。

スキルにも魔力を使う、魔力を込める量でスキルの効力も変動するらしい。

この鑑定スキルは賢者と言うスキルの能力らしい事はわかった。それ以外にも以外と使えそうだが、まだよくわからないな。

それに、家族も居るし、生きてく分にはあまり問題はなさそう。

だけど、懸念する事が一つだけ、俺だけなぜかものすごく小さい。

サーロスウルフドッグが前世と同じ扱いならハイブリッドウルフって言って、犬と狼の雑種、狼犬で体高66cm〜81cmで、体重は45〜70だと言われてる。

俺は犬好きだから詳しいんだこう言う事、俺は2歳でそろそろ3歳になる、成犬ではないにしろ、もう大きくなっていいはずなのだが、大きさが少し成長した柴犬程度なのだ。色も本来の灰色ではなく、全身真っ白である。

兄さん達はもう、母の3分の2程度の大きさにはなっていて…転生チートって言うけど俺相当弱いんじゃね?と不安になっている今日この頃。

そんな事を考えているうちに、母の鳴き声が響く。

『ご飯が出来たわよ〜』と呼んでいる母の鳴き声と共に美味しそうな匂いが辺りに立ち込める。

兄さん達も俺も母のとって来た肉をかじりつく。調理?そんなのして無い、父さんが帰って来た時はそんな事もしてたけど、基本生きてた時の姿のままだ。

こう言うのはなれだ、俺はもう罪悪感なんてのはない。そもそも、昔だって肉食ってたわけだし。弱いものが食べられる、これは仕方ないのだ、生きるためだ。

かと言って自分が食べられてもそんな風に割り切る事は無理だし、大切な人が喰われたり理不尽な死を迎えるのは許せない。矛盾してるって?仕方ない、俺はそんな出来た男じゃねーっつーの。矛盾してたってそれが本心だから仕方ない。

おっと、かなり話がずれた。と言う事で肉にかじりつく。考え事をしてた所為で兄さん達にたくさん喰われてた。

『お前そんなことじゃ、ずっとでかくなれねぇぞ』

『え!?それだけはやだ、でかくなる。』

『そうかそうか、じゃあこれ食えよ、やるからさ。』

『サンキュー兄ちゃん。』

取り留めのない会話。前世に未練が無いかと言えば嘘になる。

母さんや、弟達に会いたいと言う気持ちはあるけれど、ここで俺を産んでくれたのは今の母さんだし、兄さん達からも、愛情をたくさんもらってる。

ここで、引きずって自分に閉じこもってなんてしてたら、兄さん達に失礼だろ?異世界に転生して、最初は最強でも目指すか?とか考えたりもしたし、魔法ってのは男子にとって、やっぱりロマンが、ある。

だけど、ここはあまり昔とあまり変わらない。まだこの世界のことほとんど知らないも同然だけど、家族がいて、楽しい食卓がある。

楽しく過ごせる。それだけで充分じゃないか?



『ギャオォォォォォガァァァァァ』

上空に、一つの咆哮が響いた。




我は強い。


強過ぎて誰も近寄って来ない。


我の近くにいたらすぐに壊れてしまうから。


我の前には、どんな生物も餌。


みんな恐れて我を敬う。


絶対的な強者。


退屈だ、ただ飢えをしのぐために餌を探す。


寂しい、温もりを感じたくて生き物を探す。


飢える、腹が減り結局誰も我の前には居ない。


ちょうどいい餌だ。


家族で食事をしている犬どもがいる。


今からお前を喰おう。


『ギャオォォォォォガァァァァァ』


どこか寂しげな咆哮が上空に響いた。






『ギャオォォォォォガァァァァァ』

上空に咆哮が響いた。

『なんだ!?』

一斉に顔をあげる。

森の木々の間から見える姿。…あ…あれは!

『ドラゴン!』

『黒龍だ!ここら辺一帯の主だ!』

『まずいぞ!どうする!?』

初めて母さんと兄さんが焦る。

その咆哮を聞いて何処かへ出かけていた父さんも帰って来た。

『急いで逃げよう!今できるのはそれしか無い!』

『私があの子を連れて行く。』

あの子とは、この前俺が拾って来た妹。俺らと同じサーロスウルフドッグで恐らく家族は殺されたのだろう。

相当やばい状況なのにも関わらず俺の頭は何故か冷静のままだった。

わかってる。この空気、馬鹿な俺にだって分かる。みんなが気を使ってくれてる事も。

『おい!…すまない…』

俺たちには名前がないけど、俺たちの言葉は思念を伝えるものだから。

分かる、誰に謝ってるのか。俺がどうなるのか。

『分かってる。ただ、納得したわけじゃないよ兄ちゃん。一人でも生にしがみついてやる。だから約束して、兄ちゃんそれに母さん、いつか俺にあんたらを殴らせてくれ。みんなの判断は正しいよ。一人でも多く生き残るために、家族を守るために。だからってさっきも言ったとおり納得なんてしてない。俺はいつか、絶対強くなって、理不尽な死から仲間を守れるようになるから。みんなの無念は俺が絶対晴らすから。足掻いて足掻いて生き残ってやるから。みんなが間違ってたって証明してやる。そしたら生きて会って俺に殴らせろ。』

『ああ。待ってる。みんなが助かるんだ。いくらだって殴られてやる。だから生きろよ!』

『ああ。』

一斉にみんなが逃げ出す。俺も逃げるが、全く追いつけない。

身体も大きくなく、色も白い。おそらく俺はアルビノだろう。

先天的な体力が一般より大幅に低い。一緒には逃げられない。しかし妹みたいに咥えて連れて行ってもらえるほど小さくは無い。俺を連れて行ったら、家族は全滅だった。

「分かってるさ、分かってるけどよぉ…。」

身体が恐怖で震るえる。死にたくない、そんな気持ちだけが俺を支配する。この世界は野生の世界、俺だって餌を喰って来た身だ。

弱いものは喰われる。それに抵抗はすでに無い。

生きるためだ、仕方ないよな。この状況になって、初めて喰われる側の気持ちが分かった気がするよ、絶望だな。

だからと言って彼らに同情はしないし、する資格はない。

俺ができるのは喰って来た命に恥じないように、この先を生きるだけだ。

こんなところで、彼らに同情なんかしたら失礼にもほどがあるだろ?彼らに対する思いは感謝。それだけでいい。なのに…

「置いて行かないで」

つい、口を出るのは日本語。相当テンパってるみたいだ。

やっぱり俺は全然できた男じゃねーよ。頭じゃ理解している。喰われる側に産まれたんだしな。

だけど恐怖が止まらない。生にしがみついてやる。

最後の最後まで希望を捨てず、生きようと足掻いて足掻きまくるのが、生きてるものとして当然の権利だろ?

クソ野郎。約束したじゃないか、生きてやるよ、すっとこどっこい。

俺は黒龍の下に立つ。





む?あれは小さい子犬か?


そうか、囮か?


この世界は弱肉強食。最も分かりやすく単純な仕組み。


この世界において、弱い生き物に最も必要とされるのは判断力。


弱い生き物は、知性が伴わないものが多いが、知性が伴う生き物はこうしてしっかりとした判断を下す事もある。


むぅ、間違ってはいないぞ!お前らの判断は概ね正しい。


ただ一つ、敵が我である事を除けば。


我は、この子犬を喰って、お前らにもすぐ追いついてしまう。


あの世で感動のご対面を果たすんだな。







俺は黒龍の下に立つ。逃げる事は不可能、俺の体力ではな。

勝ち目が無いわけではない。ほんの少ししか無いのは確かだが…。

大丈夫、怖くない。それに俺が逃げたってみんなが追いつかれるのは必須。時間を稼がないと。






な!?あいつ我が怖くないのか?


我に戦いを挑んで来た。


我の近くにいたら、お前も壊れてしまうというのに


お前はこのなんとも言えぬ渇きを潤してくれるのか?


無理だろうな、貴様のような子犬には


すぐ楽にしてやる。待っていろ子犬よ!


「ギャオォォォ!」



明日も更新は出来るけど

そのあと書き置き無くなるんで

そのあとは不定期になりまーす

ごめんなさいねでも僕学生なんで

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