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 何があったのかを説明すると、お巡りさんはすぐさま国際捜査組織に連絡してくれて、修司さんとマリアさんが駆けつけてきた。


「すまないが、警察にした話をもう一度聞かせてくれるか?」


 真剣な表情の修司さんに、あたしは最初に川で女の人を見かけた時のことから順に説明した。

 あたしの話を聞くと、修司さんは整った顔を曇らせた。


「犯人は生きている人間だが、犯行時は悪霊に姿を覆い隠されていて目には見えないということか」


 あたしの考えに、修司さんもだいたい同意してくれた。


「突き落とされた瞬間に時音の目に女の姿が見えたのは、女の手が時音の背中に触れたためだろう。時音は霊能系だから、普通より「見る」力が強い。一瞬だけ、霊に覆い隠された真実の姿が見えたんだ」


 あの時の女の人の顔を思い出して、あたしはぞくっと震えた。


「よし。時音のおかげで捜査が進展するよ。だが、ひとりで追いかけたのはすごく危ないことだぞ」

「そうよ。危険だわ。そういう時は絶対にひとりで追いかけちゃダメよ」


 修司さんとマリアさんに叱られて、あたしはしゅんとした。

 確かに、マコトくんが助けてくれなければ、どうなっていたかわからない。


「それじゃあ、家に送るわ。学校にも連絡しておいたから」


 マリアさんがあたしの肩に手を置いて、そう言った。

 その時、あたしはあの女の人が言っていたことを思い出した。


「人魚姫……」

「え?」


 マリアさんが目を丸くした。


「人魚姫って言ってたんです。その女の人……みんなだまされてる、とか、本当は私の能力なのに、とか……」


 言っている内容はわけがわからないけれど、「人魚姫」ということはマリアさんに何か恨みを抱いているのかもしれない。

 そう思ってマリアさんを見ると、真っ青な顔であたしをみつめていた。


「水川、どうした?」

「いえ……なんでもありません」


 マリアさんは目をそらしたけれど、明らかに様子がおかしかった。


「ちょっと失礼します」


 マリアさんは修司さんにことわって部屋から出ていった。

 あたしは首を傾げた。修司さんも、ふしぎそうに見送っていた。


(もしかして、犯人はマリアさんの知り合いなんじゃあ……?)


 思いついた可能性に、あたしは息を飲んだ。





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