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あけましておめでとうございます!
大変お待たせしました!
本年もよろしくお願いします!
「座りな」
そう言われたので入り口側のソファに座る。リサは後ろで立っている。座れって言っても他の人がいる場では頑なに拒否するのが目に見えているので僕も何も言わない。
「お前…本当に登録するとは思わなかったぞ。ギルドカード見せてみ」
「え? あ、はい…」
カードを渡す。
「あん? お前…どうやって家名消したんだ?」
ぎくっ。
「…何のことでしょうか?」
「ああ? いまさら惚けるこたぁねぇよ。お前の素性くらい知っている。ちなみに親父さんもお前がギルドに顔出してることなんて昔から知ってんぞ」
「え、ええ!? なんで!?」
「なんでもくそもねぇだろう。やたら小綺麗な格好してくると思えば、ぼろぼろのコートきて来ることもある。コートからチラチラと見える格好はこれまた小綺麗と来たもんだ。しかもそっちのねぇちゃん。ギルドに入って来たとこは俺は見たことねぇが、外でアドのこと見守ってたりしていたしな」
「ぜ、ぜんぶバレてる…」
「だからこっちだって訳ありかと思って調べるわけだ。するとどうだ。有数の上級貴族の次男ときた。そりゃあお前の親父さんに報告するわな。その結果、親父さんからお前が来たら気にかけてやって欲しいって言われていたから、俺らも歓迎してた。ちなみに、お前の親父さんはどうやって屋敷抜け出しているのかはわかってなかったみたいだったぞ」
それを聞いてちょっとホッとする。抜け道まで知られていたら外に出るに出られない…。
「ちなみに今日…来たことは…?」
「街にいる警備兵や休暇中の屋敷のもんから報告は入っているだろうな。あとはギルドからももちろん報告する。登録したとこで問題ないから登録はさせたが…」
「…とりあえずリサが叱責されないようになんとか…」
「アドヴェンス様。それは大丈夫かと」
「えっ? ま、まさかリサも父上とグル…」
「いえ、私は特に指示されていたわけではありませんが…以前、アドヴェンス様こ意思をできるだけ尊重して、見守ってやってくれって言われたことがあります。似たようなことを他にも言われたことがありますね。今考えると、知っていた上で私のことを含め好きにさせてくれていたのかと…」
「あぁぁぁ…。まじかぁ…。バレてないと思ってた僕が馬鹿みたいじゃないか…」
「はっはっは! ガキが親を欺くなんて二十年はぇーよ」
「うぅ…」
「アドヴェンス様」
「リサなに…?」
「開き直ってはどうかと。御当主様公認なのですからコソコソする必要もなくなるのでは?」
「!? それもそうだね!? ギルドマスター! これからもよろしくお願いします!」
「よろしくお願いします! じゃねぇよ! とりあえず登録はしてやる。犯罪者でもない限り登録を拒否しちゃあいけねぇしな。ただ、本格的に冒険者をやれるかはしらねぇぞ? お前の親父さんには登録したら連絡するように言われてっからな。帰ってちゃんと話し合えよ」
「ですよねー…」
そんな甘くはないよね。
「でも今帰っても父上がいるかわからないし…」
「御当主様はいらっしゃいますよ。本日は執務の予定だったはずです」
「う…」
簡単な依頼でもって思ったけど…帰って話すのが先…だよね。
「じゃあ帰って話をしてきます」
「おう。冒険者できるようになったならまた来い。歓迎っすからよ」
「はい!」
その後皆からの食事の誘いなどを断りながら帰宅する。
リサと別れ父上の下へ向かう。
コンコンコン。
『入れ』
父上の書斎に来てノックをすると入室の許可が出たのでそっと扉を開ける。
「父上。アドヴェンスです。今お時間いいですか?」
「うん? アドか。どうした?」
「あの…冒険者…のことなのですが」
「ああ…。まだ報告はないが、その様子だとギルドマスターに話を聞いたんだな? 登録もしたと」
「は、はい…」
「とりあえず座りなさい」
ソファに座る。
父上も執務机からこちらにやってきて対面のソファに座った。
「さて…お前がギルドに顔を出したり、冒険者の仕事の手伝いをしていたのは知っている」
「はい…」
「だから身分証を見たときは驚いたぞ。報告にあった能力、戦闘力で転職が貴族とは。お前はもっと小さい頃から冒険者になると言って、一度もその想いは変わらないようだし、努力もしていた。だから冒険者になってもいいかと思っていたから、特に何も言わなかったのだ」
「ありがとうございます」
本当に知っていたんだ。
「もちろんローレル公爵家から籍を抜くことは許さぬし、手伝いもして貰うつもりだった。婚姻も政略結婚になる可能性もある。それでもお前のやりたいことをやらせたいと思っていたのだ」
思っていた…今は…?
「だが、天職が貴族では限界がある。それはお前もわかっているだろう? だから…」
「あのっ!」
「うん? どうした」
天職が貴族であることが問題…なんだよね?
本当のステータスを見せる覚悟をする。いずれは明かすつもりだったのだ。ただ明かして、戦う力があるとわかると僕が冒険者になろうとしていることがバレ、止められると思っていたから隠していたのだ。この状況でそれは無意味だ。
「嘘を…ついていました」
「なにがだ?」
「これです…」
そっとテーブルの上に身分証を出す。
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氏名/アドヴェンス・ローレル(12)
身分/イグドラ王国民・ローレル公爵家次男
技能/イグドラ語、礼儀作法・剣術・下位四大属性魔法・罠術・予測・光魔法・闇魔法・小剣術・体術・火魔法耐性・水魔法耐性・風魔法耐性・土魔法耐性・炎魔法耐性・氷魔法耐性・雷魔法耐性・地魔法耐性・光魔法耐性・闇魔法耐性・音魔法耐性・呪魔法耐性・毒耐性・麻痺耐性・睡眠耐性・石化耐性・魅了耐性・技能複製付与・暗視・野営術・回復魔法・探知魔法・強化魔法・隠密術・全身体機能上昇・全筋力上昇
天職M/冒険者
天職S/貴族
天技M/冒険者
天技S/技能辞典
犯罪歴/無し
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「なっ…!?」
絶句する父上。
「申し訳ありません…。冒険者になろうとしていることを知られていると思わなくて…これを知られたら僕がまた冒険者になろうとすると思われ、行動を制限されるかもと…隠しました」
「な…なんだこれは…前に見せてもらった時とは全然…」
あ、聞いてない。目が飛び出さないかと心配になる程目を見開き、身分証を見つめる父上。
それからしばらくして、父上が目を閉じため息を吐いた。
「取り乱した。みっともないところを見せたな」
「いえ…」
「だがこれはなんだ…? 天職と天技が二つあるなんて見たこともない。それにこの技能の数…天技/冒険者とは…」
「それは天職/冒険者のおかげです」
天職/冒険者がどういう職業か。
また天技/冒険者のおかげで実質天技が七つあること。
技能辞典、動物辞典、魔物辞典、植物辞典、鉱物辞典、毒辞典、武器辞典を顕現してみせる。
すると、父上は目を手で覆い上を向き盛大な溜息を吐き出した。
父上…すみません…。




