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キズナの灯火
感染症の拡大が続く中、チームの緊張感は日に日に増していた。
柊の感染が判明して以降、メンバーたちは自らの健康管理に一層の注意を払うようになった。
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現地の状況は悪化の一途をたどり、物資不足や治安の悪化が医療活動をさらに困難にしていた。
それでも、神崎を中心としたMORUチームは決して諦めず、救命の最前線で戦い続ける。
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そんな中、現地の子どもたちが仮設診療所に集まり始める。
彼らの笑顔と無垢な声に、チームは疲れを一時忘れ、心の支えを得る。
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神崎はメンバーに言う。
「命を救うことはただの医療じゃない。
未来を繋ぐ希望なんだ」
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一方、レイラは現地のコミュニティリーダーたちと協力し、予防医療の啓発活動を始める。
彼女の努力が少しずつ現地に浸透し、地域の人々の意識も変わり始める。
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だが、そんな時、再び暴動の兆しが表れ、現場は緊張の渦に包まれる。
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神崎は言葉を噛み締めながら決意を新たにする。
「この絆の灯火を消すわけにはいかない」