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戦禍の大地に咲く百華  作者: 大洲やっとこ
第一部 傷に芽吹く火種
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第23話 戦いの頂



 ルゥナの想像を超えて、ビムベルクは強かった。


 踏み込んだかと思えば目の前にいる。

 音の方が遅れてくるなど、生き物に可能な動きなのか。

 そのたびに空気が裂けるような衝撃が肌を震わせる。


 ルゥナに迫ったビムベルクを、横からアヴィが撃つ。

 敵の速度に勝ることはないが、全く通用しないというわけではなかった。



「はええな、嬢ちゃん」

「ふっ!」


 アヴィの斬撃に対して振るわれたビムベルクの剣が、彼女の小さな体を弾き飛ばす。

 速度も、力も、相手の方が上だ。


 アヴィに対応した一瞬の間にルゥナも下がっていた。



『!』


 元々ソーシャが喋る必要はない。

 呼吸音と共に猛烈な勢いで繰り出された蹄が、それを受け止めたビムベルクごと後ろに吹き飛ばした。


「くっそ、つええじゃねえか!」

「隊長!」


 後ろの青年から声がかかった。やはりこのビムベルクの方が上席なのか。


「お前はスーリリャ見てろ!」


 数歩引いたところで、ミアデとセサーカがエシュメノを守ろうと身構えている。

 隙があれば、彼女らは後ろの青年とスーリリャを攻撃するだろう。

 敵として。


 ビムベルクがルゥナの予想を超えた強さだったとして、ソーシャはそれをさらに超える強さだった。



「っとによ!」


 ビムベルクの剣閃が、一振りで三つに見えた。

 幻影ではない。全てが必殺の威力を有した死を導く筋。

 その剣撃を、ソーシャの体が擦り抜けるように見えたのは、それこそ幻影のようだ。


「避けんのか!」

『児戯』


 喋る余裕があるのか、一言発してソーシャの頭がビムベルクの腹に入る。

 ぎりぎりでそれを柄で受け止め、そのまま押し込まれた。


 地面を深く踵が削り、スーリリャの手前で止まる。



「千年級か」


 食い止めたビムベルクが片手を剣から離して貫手を放つが、今しがた腹の前にあったソーシャの頭がそこにはない。

 英雄を相手に、互角どころか優勢。圧倒しつつあるとも見える。


 ルゥナもアヴィも、最初の攻防の後は入り込む余地がない。

 半端に手を出せばソーシャの邪魔になるだけだろう。


「ソーシャ、がんばれ」

『うむ』

「あんまり頑張りすぎられても困るぜ」


 貫手を放った左手で口元を拭い、渋い顔でビムベルクがぼやく。



「隊長」

「ツァリセ、スーリリャを連れて逃げてろ。あー、勇者君も出来れば引っ張っていけ」


 出来ればでいい、ともう一度付け加えた。

 英雄にとって勇者シフィークはついでの域を超えないらしい。



「出来れば逃がしたくないのですが……」


 こちらの情報を持ち帰られるのは面白くない。

 それに、ビムベルクは重視していないが、シフィークの戦力だってこちらから見れば十分に脅威だ。

 可能ならここで殺しておきたい。


「あたしがやります」

「やめなさい、ミアデ」


 前に出ようとしたミアデを止める。

 逸る気持ちはわかる。そして、清廊族の裏切り者に対して昂る感情も。


「あれも、おそらく相応の戦士です。今の貴女では難しいでしょう」

「だけど」

「ミアデ」


 聞き分けのない少女に対して、つい強い語調になってしまった。


「まずは生き延びることが優先です。今は」



 ミアデは短い期間でかなりの成長を見せている。

 まだ力不足だとしても、これは相手が悪いだけだ。このまま成長すればきっとミアデの力はアヴィの助けになるはず。


「英雄、そしてその従者です。今の私たちに勝てる相手ではありません」

「……はい」


 今の現実を見定め、出来ることからだ。


「ソーシャが戦いやすいように、エシュメノを守りましょう」

『頼む』


 アヴィを含めて、皆でエシュメノを守るよう囲んだ。

 その様子に、ビムベルクは苦い表情を浮かべる。苦々しく、


「くそったれ。可愛げのねえ連中だぜ」


 ルゥナの判断をそんな形で評価した。高評価、だろう。




 頂きの高さを知る。


 英雄ビムベルクと伝説の魔物ソーシャの攻防を目にして、思い知る。

 これが真の強者の戦いなのだと。


 届かない。今のルゥナの力では到底届かない。

 ミアデもセサーカも息を飲みながら、間違って余波がこちらに向かった場合の為に身構えていた。



 アヴィだけは、その戦いのレベルに意識が追い付いている。

 ルゥナにも測りかねるところだが、本来のアヴィの力なら、この相手にも勝てたのだろうか。


(……そうとも言い切れない)


 単純な身体能力だけなら、同等とは言わなくとも勝負をするのに足りたかもしれない。

 だが、経験と技術が違う。


 強い力を有するだけで渡り合える相手ではない。考えようによっては、今アヴィが前面で戦わないことが良かったかもしれない。



 ビムベルクは戦い続けて英雄と呼ばれるようになった男なのだろう。

 そうでもなければ伝説の魔物と一人で戦うことは出来ないはず。


(シフィークよりも、数段強い)


 ルゥナが比較できる相手とすれば、自分を奴隷としていた勇者。

 それと比べても強かった。


(でも、これは……)


 ミアデの目が、この戦いを映している。

 最初は目にも止まらなかった攻防を、認識できるようになっていた。


 セサーカも、タイミングを計るように小声で小さく詠唱をしていた。発動こそさせていないが。

 学習している。


 それはルゥナも同じだ。

 経験が足りない。だから経験する。実際にこのレベルの戦いを見て、感じる。


(このレベルの実戦を体験できる貴重な機会です)


 身を削って戦っているソーシャには申し訳ないが、これ以上ないほどの教材だった。



「くっそぉがぁぁ!」


 ビムベルクの剣がソーシャの角に弾かれ、罵声が上げられた。

 宙を舞うビムベルクに、ソーシャの角辺りから突風を伴う刃のようなものが打ち出されたが、それは切り払われた。


「こいつもナマクラじゃねえんだぞ。何で出来てんだよその角は」

『その身で知れ』


 息を吐く時間を与える必要はない。

 ソーシャは続けざまに踏み込み、角と蹄で攻撃をしつつ、間に風の魔法も織り込む。


 毒づきながら、押されながらも死なずに対応するところはさすが英雄だ。

 蹄の踏み込みで左右に分かれたように見えたソーシャを、左が本命だと察知して剣を振るった。


「当たりか!」

『ぬるい』


 左に見えたソーシャの体を切り裂いたように見えた剣は、そのまま素通りした。

 では右かと思えば、やはり左からの体当たり。

 刃が抜ける一瞬だけ後ろに下がり、そこからまた踏み込んでの体当たりで、ビムベルクを吹き飛ばした。



「ぐぉっ!?」


 倒れたビムベルクの上から振り下ろされる蹄を、強靭な腕でガードした。


「ぐぅぅっ」


 地面にめり込むビムベルクの体。

 どれだけの力がかかっているのか、それでも腕が折れないことに驚くところか。


 別の足が振り上げられ、振り下ろされた。

 それを手で受け止める。



「んぬぅぅぅぅっ!」


 ビムベルクの背中の地面が割れる。

 衝撃と振動。


(……振動?)


「ソーシャっ!」


 エシュメノが叫んだ。



 振動しているのは、ビムベルク本人だった。

 地面を背中にして、ソーシャに踏みつけられそうになった形で、全身の力を集めるように振動している。


『っ!』


 ソーシャが飛ぶことを、掴まれた片足が許さなかった。

 叩きつけられた振動がソーシャの胸の辺りを撃ち、宙を舞う。



「どぉだぁ!」

『ぼはっ』


 喉を鳴らして作る声ではなく、本当に体内の息を吐き出すと共に血が舞った。

 地面に固定されたことで力を集めたビムベルクの反撃。


「く、そっ」


 だが無傷ではなかった。

 足を捕らわれた状態でソーシャは風の刃を放ち、ビムベルクの腕に縦に傷を残している。


「ソーシャ!」

『う……ぬ』


 距離を取って立つソーシャだが、その足に力がない。


 ビムベルクの方は、妙だった。

 腕の傷は深いが、立ち上がったその足元の地面がひび割れていく。



「こいつは、奥の手ってやつだが……」

「肉体強化です!」


 マルセナも使っていた。自らの身体能力を強化する術。

 詠唱はなかったし、同じだとは言えないが、それと同系統の力。

 踏みしめる足が、先ほどまでにはない力を伝えていた。



「ちいと加減が利かねえぞ」


 彼の方の消耗も激しいが、この機にソーシャを片付けようと剣を構えた。


「死んでもらうぜ」


 その踏み込みに、ソーシャの反応が遅れている。


「やああぁっ!」


 ソーシャに届く直前に、アヴィの剣が走った。

 止めを刺そうとした所にきた側面からの一撃を、ビムベルクは強引に打ち払う。


「っ!」


 猛烈な勢いで撥ね上げられたアヴィの剣が宙を舞った。


 ――が、アヴィはそれを既に手にしていない。


 足に巻いていたダガーを逆手に抜いてビムベルクの腹を裂く。


「くっの」


 浅い。

 英雄相手に手傷を負わせたことを驚嘆すべきだったか。


 痛みを無視して返す刃でアヴィを斬ろうとしたビムベルクの肩を、ダメージから復帰したソーシャの頭が打ち据えた。

 角の一部がビムベルクの顎と肩を傷つけ、アヴィに斬りかかろうとした体を吹き飛ばす。



「っとに、俺だってなぁ!」


 吹き飛ばされたビムベルク。

 踏みとどまり、跳んだ。


 思わぬ方向に。



 跳躍した方向は、アヴィが襲ってきた方向に。


「やりたくねえって、言っただろうが!」


 喚く。

 俺が悪いわけではないのだと、喚いた。


 アヴィが抜けた場所に、その先にいるのは、ビムベルクが目的としていた相手で。



「しま――」


 ソーシャとビムベルクの戦いに夢中になっていたわけではない。

 エシュメノを守ることを忘れていたわけでもないし、油断などしていなかった。


 ただ、相手が強すぎただけ。

 速すぎただけ。

 単純に、力が不足していたというだけで。



「こんなことぁ!」

「ソ――」


 速度に慣れた為に、知覚だけはそれに追いつく。

 エシュメノを貫く形で突き出された刃を防ぐことができなかった。


 切っ先が深々と突き刺さる。

 命を奪う感触が、見ているだけで伝わってきた。



「シャ……」

『……』


 刹那の時に、間に入ったソーシャの胴体を貫く刃に。

 黒と紫の勇壮な体躯が、(いなな)いた。



『縹廟の絶峰より、木霊せよ裂迅の叫声』



 叫声が、静まり返る川辺の空を砕いた。



  ※   ※   ※ 



「……ラザム、でしょうか?」

「たぶん」


 見る影もないというのはこういうことを言うのか。

 顔を潰され息絶えている死体に、どこか見覚えがある。



 顔はともかく、体格や筋肉のつき方は特徴を残していた。

 着ていた服もかなり破れているが、共に冒険者として行動していたラザムで間違いなさそうだった。

 誰がこんなことをしたのかはわからないが。


「シフィークが?」


 先刻、マルセナを襲ったあの男なら、こんなことも出来るかもしれない。

 ラザムを殺す理由まではわからないけれど、狂った様子だったのだからそんなこともあるのではないか。


「どうでしょうか」


 ラザムも一流の冒険者だった。そうそう簡単に殺されるとは思えない。

 シフィークでなければ、あの影陋族の連中なのか。


(あの女奴隷どもが、ラザムを殴り殺す?)


 か弱いと思うわけではないが、少し想像が出来なかった。



「……」


 マルセナがラザムの死体を見下ろして、口元に手を当てて止まっていた。

 血を見て気分が悪くなったのだろうか。

 あるいは追悼の気持ち?


「まるせ……なにを?」


 イリアが持っていたショートソードを取り、突き立てた。

 ラザムの胸の辺りに。


「?」


 それほど恨みがあったのだろうか。

 イリアとすれば、薄気味の悪い相手ではあったが、あまり人と関わろうとしないラザムに特別な恨みはない。



「何か……ありますわ」


 手を突っ込む。


「ちょっと、マルセナ」

「なんですの?」


 抉った胸に手を突っ込みながら、焦るイリアに不思議そうに聞いてくる。


 驚くイリアの方がおかしいのだろうか。

 冒険者稼業をやっていて死体に対しての忌避感などさほどないが、さすがに元仲間の死体に腕を突っ込むなど。



「……そういう汚れることは、私がやるから」

「あら、可愛らしいことを」


「マルセナは……そんな男に触らないで」

「あらまあ、そういう意味でしたの」



 一番の正直な気持ちで言えば、そうだった。

 イリアの大切なマルセナが、汚らわしい男に触れている。不愉快だと。


「わたくしが何に触れようと、貴女の気持ちに配慮する必要がありまして?」


 そう言われてしまえば反論できない。

 マルセナの自由だけれど。



 俯いたイリアに、マルセナは小さく息を吐いた。


「本当に……イリア、貴女が何を思っているのか、わたくしよくわかりませんわね」


 血に汚れた腕を抜き、立ち上がるマルセナ。

 イリアより少し小さな背丈で、イリアと触れるほどの距離に立つ。


「……いずれわたくしを裏切るつもりで、そんな演技を?」


 信用されていない。



「違う……違うの、マルセナ」

「言葉では何とでも言えますし、昔のことを思えば今の貴女の言動に違和感が拭えませんけれど」


「それは……」

「あとは、そうですわね。案外と貴女の情欲がわたくしのような若く美しい女の子を好んでいるだけ、とか?」


 マルセナの左手には、先ほどイリアから受け取ったショートソードが。

 今のイリアは丸腰だ。



「わたくしを、都合の良い情欲の対象と見ていらっしゃるのではなくて?」

「……お願い、マルセナ。本当にあなたが好きなだけなの」

「へえ」


 山小屋の中でもそう言ってきたし、わかってもらえるように尽くしてきたつもりだ。

 情欲と言われたら、それもある。

 マルセナに触れることを望むし、どんな形でもマルセナに触れられることも嬉しい。

 そんなイリアの欲求とは別に、少しは心が近づいた気がしていた。

 

 だが、山小屋を出てシフィーク、ラザムと続けざまに過去の知り合いを見て、マルセナの心に再度疑念が灯ったのだろう。

 過去のことを思えば、人が変わったようにイリアがマルセナに擦り寄るなど不自然だと。

 何か企みでもあるのかと疑いを抱かれた。



「何でもする。どんなことでも、あなたの言う通りにするから。私を……信じてほしい。許してほしいの、マルセナ」


 哀願する。

 好きな人に、好いてもらえないのは仕方がない。

 私が好きだから、そちらも私を好きになってくれなど、そんな理屈はないのだから。


 けれど、信じてほしい。

 本当に裏などない。無償でも構わないからただ尽くしたいと思っていることを。


「何でも、ですか」

「うん……何度も命を救われた。さっきだって、私を助けてくれた」

「あれはまあ……」


 シフィークとの戦いの最中、一人で逃げるのではなく、イリアも連れて逃げてくれた。


「あんな男に殺させるには、少しもったいないと思っただけですわ」

「もったいない……うん、嬉しい」

「貴女ね……」


 呆れたように言って、手にしていたショートソードをイリアに押し付ける。

 わかっている。イリアはバカだと自覚している。

 今は完全にマルセナに熱を上げて、他のことなど考えられないほどバカになっているとわかっていた。



「わたくしがここで、服を脱いで足を開けっていったらそうするんですの?」

「うん……あの、ええと……」


 受け取った剣を両手で握り、俯き加減にマルセナを見つめて、


「……マルセナが望むなら、したい」

「……」



 聞いた自分がバカだったと言うように空を見上げてから、血肉で汚れた右手を振る。

 振り払われる血肉。その手の中に何かある。


「それは……?」

「さあ? 魔石……でしょうか」


 お互いに話題を変えたかったのかもしれないが、マルセナの手の中のそれに二人とも関心を持たずにはいられない。



「魔石なんて、そんな……」


 人間に魔石はできない。出来るのは魔物だけだ。

 影陋族も、あれで大本の祖先は人間と同じらしく魔石は出来ない。


「白い……ですわね」


 血を払ってみれば、その石が白い結晶の姿をしているのがわかった。


「赤や青じゃない魔石なんて見たことない」


 魔石は赤黒い結晶か、海の魔物などがなぜか青から濃紺の色をしているはず。

 白色など聞いたことがない。



「……どうして、これがあるって?」


 マルセナはわかっていた。

 ラザムの体を切り裂く前に、何かがあると。


「どうして、というか……何となくそう感じただけなのですけれど」


 言いながら自分でも不思議に思ったようだ。


 直感的にそう感じた。

 何か頭に閃くものがあって。



「そう、この辺りが……」


 まだ血肉の残るその白い結晶を自分の目の前に上げて、そのまま額へと押し当てた。


 ――っ……


 ぬるり、と。

 飲み込まれた。マルセナの額の黒い部分に。


「あ」


 どちらの声だったのか、少し間の抜けた声が響いた。


「……」


 それきり、今度は妙な静けさが場を支配する。



 マルセナには見えていない。

 それが飲み込まれた途端に、残っていた黒い痕が消え去ったことは、見えていないだろう。


 黒涎山から逃げ延びた後、イリアが気が付いた時には、マルセナは川面を覗き込んでいた。

 そこに映る自分の顔を見て、無言だった。


 黒い傷跡が残る自分の顔に何を思っていたのか、イリアにはわからない。

 だが、それが消えたことを、きっと喜ぶはず。



(良かった)


 闘僧侶ラザムから入手した何かだ。回復の力があったのかもしれない。

 致命傷などを負った場合に、体内に仕込んだそれが発動するとかそういった特殊な道具だった可能性もある。




「マル……誰だ!」


 声を掛けようとしたが、辺りを支配している静けさに意思を感じた。

 何者かの気配を。


「誰かいらっしゃるのかしら?」


 マルセナは、先ほどラザムの死体を漁った時に地面に置いた木の魔術杖を手にする。



 どこにいるのかはわからない。

 けれど間違いなく何者かがいる。


 イリアとマルセナを見ていた。

 油断なく辺りを見回す二人に、木の影から陰が蠢いた。



「ひ、ひゃ……」



  ※   ※   ※ 

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