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男性王国日本  作者: 初任者
第1章
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第9話ー朝はおはようー

だいぶ投稿が遅くなり申し訳ありません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

第1章

第9話

ー朝はおはようー

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*********

○真白家○

○客室○



ーーーピピピピ‼︎

「う、ん?」



ベットの上で目覚めた俺は周囲を見渡す。



「………」



鳴っていたケータイのアラームを止める。



「あ、起きた?」



学生服に着替えた夕霧が、目覚めた俺の顔を覗く。



「………眠い」

「相変わらずだね。顔でも洗ってきたら?」

「………うん」



俺は洗面所に向かった。



*********

○数十分後○

○食堂○



食堂に揃った俺、久保竹、近藤、夕霧、美琴さん、篠暮さんは食事が来るのを待っていた。



「あれ? そういえば大臣がいらっしゃらないみたいですが?」



久保竹が琴美さんに質問する。



「うーん、ちょっと他国で政変があったらしくて、召集令がかかって深夜から仕事場に缶詰みたいよ?」



昨日の自己紹介の時とは違い、気楽な感じで琴美さんが説明する。



「政変?」

「プロネイアン共和国で革命があって、黒曜総帥国っていう名前になったのよ。代表は国家総帥【アトルフ・ヒットラー】という若い女性政治家ね」

「総帥? ヒットラー?」



久保竹がこちらに視線を向ける………何だろう? 何か言いたげな表情だ。



「今のところ政権を奪取したぐらいだけど、ここまで事がすんなり運ぶということは………あ、ごめんね。朝ごはん前にこんな話をしちゃって」

「いえ、とても興味深い話でした」



夕霧が笑顔で答える。



「さ、ご飯にしましょう? この後は学校に向かうからね?」

「「「「はーい」」」」



なお、ご飯はトーストとスクランブルエッグ(鶏の卵………だよな?)であった。



*********

○数十分後○

○車内○



ガタンガタンと車が揺れる。



「さて、これから留学先の学校に行くわけですが………」



篠暮さんが、俺達に語りかける。



「くれぐれも、自分達男性が貴重な存在であると忘れないでください。価値観も日本とは違うことは理解してください」



篠暮さんが、この世界の女性の危険性を説く。



「基本的には校内にも警備兵はいますが、気をつけてくださいね」

「「「「はい」」」」



こうして、俺達の異世界留学が、本当の意味で始まろうとしていた。



☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りside○

☆☆☆☆☆☆☆☆



その日、その学園は殺気に………いや、殺気に似た気迫に包まれていた。


ーーー"日本からの留学生来たる"‼︎


数日前に知らされたその事実に、生徒達どころか教職員までもが熱に浮かされていた。


何故数日前に通達されたのか。 理由は簡単である。


ーーーこの事実を知った他校生達が転入手続きをしないか不安だったのだ。


実際、知った一部の人間が転入しようとしたが、色々と手を打っていたため、それが実行されることはなかった。


とはいえである。男子学生達が来るという事実は女子生徒達を熱に浮かせるに十二分過ぎる威力を持っていた。


何せ、下手すれば一生男をお目にかかれないご時世である。 許嫁などがいない人間であればある種結婚への最後のチャンスかもしれない。


そして、殺気と気迫に包まれた学園で、留学生達の留学生活が始まろうとしていた。



*********

○【(はしら)学園】○



柱学園は言うなればお嬢様お坊っちゃん学校である。


故に、下手すれば国内一の学校設備であるかもしれない学校であった。 無論、校舎もその例に漏れず立派なものであった。


そんな校舎の教室で留学生達が挨拶していた。



「久保竹 一馬です。 趣味はゲームとアニメ鑑賞、小説と漫画を読むことです。1ヶ月間よろしくお願いします」

「近藤 昌幸です。 よろしく」

「夕霧 翼と言います。 1ヶ月間よろしくね?」

「氷室 緋色です。 留学どころか海外も初めてなので色々教えていただけるとありがたいです」



4人の留学生達が大扶桑帝国に何を巻き起こすのか分からないが、何も起こさないことがないのだけは確かであった。



☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りsideEND○

☆☆☆☆☆☆☆☆



突然だが、俺は転入生あるあるイベントに遭遇している。


ーーーが、これは。



「氷室君は誕生日いつー?」

「氷室君は日本のどこ出身なの?」

「氷室君は得意教科何?」

「氷室君は食べ物何が好き?」

「氷室君は彼女いるの?」

「氷室君は婚約者いるの?」

「氷室君」「氷室君」「氷室君」「氷室君」「氷室君」「氷室君」「氷室君」



あ、圧が、女子生徒達の圧がすごい。



「え、えっと………」



視線をずらして久保竹達を見る。



「そんな馬鹿な‼︎ この俺が持ち上げっ、そこは触らないで‼︎ やめ、ズボンがぁあああ‼︎ らめぇえええ‼︎」



その悲鳴を最後に、胴上げみたいに持ち上げられた久保竹が教室の外に消える。実に汚い悲鳴だ。南無三。



「あははは………」



流石の夕霧も、教壇近くで囲まれて、苦笑いを浮かべている。



「お、おふ」



近藤がベランダの窓まで追い詰められ、青い顔をしている。



「(こ、これはヤベェ(汗))」



篠暮さんの忠告を話半分に聞いていたが、まさかここまでとは………流石異世界と言うべきなのか?



「………ふぅ、やっと帰ってこれた」



久保竹が、着衣の乱れを直しながら現れる。



「大丈夫だったか?」

「まあ、何とかな」



久保竹がやれやれと両肩をすくめる。



「にっしても、他のクラスの人間も多いな」

「ああ、正直舐めてたよ」



その瞬間、チャイムが鳴る………異世界でもキンコンカンコンなんだな。



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エンド

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