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男性王国日本  作者: 初任者
第2章
21/35

第2章第5話

大変遅くなりました。

何故か夢で男女逆転世界でカバディやる夢を見たので投稿します(←夢を見たのはガチです)。

しかし、何故カバディ…。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

第2章

第5話

ー死者の思いー

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りside○

☆☆☆☆☆☆☆☆



人が死ぬ直前に残す思いは長い年月が過ぎようとも、なかなか消えるものではない。


もしもそれが、護国の為………国のために散った者達の思いならば………その思いはいかに重かろう?いかに濃かろう?


そして、護国の為に散った者達が、国に向けられた悪意を無視するわけがなかった。



*********

○元太平洋近海○



漆黒の闇に包まれた深夜。


日本からほど近い海域。地球で言えば太平洋の海に、ボコボコと多数の泡が浮き上がっていた。



ーーーザバァアアア‼︎



泡が浮き上がっていた場所から、鋼鉄の船が現れる。それは海中から現れていた。その船は巨大な軍艦であった。


知識のある人間が見れば一見しただけで分かったかもしれない。例えその船がワカメを纏っていようと、フジツボがあちらこちらに張り付いていようと、甲板で魚が飛び跳ねていようと………それが、とある有名な軍艦の1隻であったことに。



ーーー【大和型戦艦:大和】。



さらに、その背後から次々と軍艦が浮き上がってくる。それは全て旧大日本帝国海軍の軍艦達であった。中には空母や潜水艦まで存在していた。



ーーー〜〜〜♪



どこからともなく、日本の国歌である【君が代】の旋律が流れる。そして、その旋律と共に軍艦達に異変が起きていく。


船体に張り付いたフジツボ達が次々と海に落ちていき、魚やワカメなどの海藻達も何かに押し出されるように海に落ちていく。さらには船体に空いた穴や戦闘で負ったであろう傷が、まるで時間を巻き戻すかのように修復されていく。



ーーー我ら、護国の鬼。

ーーー我ら、今再びの戦場へ。

ーーー今こそ祖国を守らん‼︎



漆黒の闇の中を大日本帝国の軍艦達が堂々と進む。


………護国の鬼達が、蘇った瞬間であった。



*********

○マア第1艦隊○



マア古代文明国の第1艦隊は、マア古代文明国最強の艦隊である。その艦隊のみであれば、列強国と渡り合えるほどの戦闘能力と熟練度を誇っていた。


そんな艦隊に悲劇が迫っていた。



ーーー第1航空隊発進。



海から浮かび上がった旧大日本帝国の空母から、次々と艦載機が発進していく。


月明かりぐらいしか光のない中での夜間発進。しかし、彼ら(護国の鬼)には全くもって問題なかった。



ーーー敵艦隊発見。

ーーー我、攻撃を開始する。



かつて海に散った海軍航空隊が、マア古代文明国最強の艦隊である第1艦隊へと襲いかかる。



「て、敵襲ーーー‼︎」

「対空砲火‼︎」

「あ、当たらない⁉︎ 何で⁉︎ どうして⁉︎」



【艦上攻撃機:天山】が雷撃体制に入る。



ーーーヨーソロー。

ーーー放て‼︎



天山から放たれた酸素魚雷が、真っ直ぐに水中を走る。



「魚雷多数‼︎」「よ、避けられない⁉︎」「何かにつかまって‼︎ 早く‼︎」



ドゴーン‼︎ドゴーン‼︎と連続した爆発音が響く。魚雷が軍艦に直撃したのだ。



「各部から浸水‼︎」「ダメージコントロール不可能‼︎」「総員退艦‼︎ 急げ‼︎ 沈むぞ‼︎」



その間にも雷撃が続く。


さらにである。実はこの時航空隊を囮として、海中でも潜水艦達が魚雷を発射していた。



ーーー1番2番管………撃て。



上下からの奇襲を受けたマア艦隊は次々と沈められていく。



ーーー一度帰投する。

ーーー遅れるな。



魚雷を撃ち切ったらしき天山達がマア艦隊から離れていく。


そして、大日本帝国の艦隊がマア艦隊の前に姿を現わす。



「こ、このタイミングでだと⁉︎」

「ひ、被害甚大のため迎撃不可能‼︎ に、逃げろぉおお‼︎」

「輸送艦隊に避難を命じろ‼︎ 急げ‼︎」



大日本帝国艦隊の一斉砲火が、次々とマア艦隊の船を沈めていく。



「な、何故こんなことに………⁉︎ 我々は何を間違えたと言うのだ⁉︎」



すでにマア艦隊は混乱の渦中にあり、その被害から敗走状態であった。



「ば、化け物どもめ‼︎ 化け物めぇええええ‼︎」



祖国に帰還できたマア艦隊の艦艇はわずかに数隻。他は全てこの海域に沈んだ。



ーーーまだだ。

ーーー敵本土へと進軍せよ。



ある意味、この場で全滅したマア艦隊は不幸中の幸いであったかもしれない。何せ、"海の底を行軍する大日本帝国陸軍の兵士達"に気付かなかったのだから。


その足は死者のためか、人間よりもはるかに速かった。



ーーー祖国よ。今こそ祖国に勝利を。



*********

******

***



日本への侵攻艦隊の全滅。その事実をマア古代文明国本国が知った頃。さらなる悲報がマア古代文明国に入った。それも連続でである。



ーーーマア古代文明国に対し、黄巾人民連邦共和国が宣戦布告「我々は日本と共に蛮行を犯したマアに天罰を下す」。軍の動員を開始。

ーーーマア古代文明国に対し、白銀連合王国が最後通告を通知。「24時間以内に日本国に対して停戦の意思を示さない場合。我が国は貴国を野蛮なる国家と認識し、全ての交易を中止し、場合によっては宣戦布告する」。

ーーーマア古代文明国に対し、アトランティス共和国が非難声明を発表「日本は平和主義の国である。そんな国に対する宣戦布告は理解できず、ありえないものである‼︎ 我々は同じ蒼星の人間として恥ずかしく思う‼︎」。経済的制裁を開始。さらに義勇兵の募集を開始。

ーーーマア古代文明国に対し、ほぼ全ての国家が非難声明を発表。一部の国ではアトランティス共和国と同じく、義勇兵の動員が開始していた。



ここに至り、流石に世界を敵に回せないと考えたマア古代文明国は、日本との継戦を断念。日本に和睦を申し入れた。


しかし、この中で最も混乱しているのは渦中にいるはずの日本自身であった。


何せ艦隊を撃滅したのは偉大なる先祖達であり、マアに圧力をかけたのも周辺国である。全く日本自身は動いていなかったのだ…いや、正確に言えば軍の動員と警戒くらいしかしていなかったという方が正しい。


たった20時間にも満たないこの戦争は、後に【20戦争】と呼ばれることとなる。



なお、今回日本擁護に動いた国々の目的はいたって単純であった。


ーーー黄巾人民連邦共和国。

「これで日本有事の際は我々が動く…つまり日本は我が国の影響下であると他の国が勘違いしてくれるといいんだが。まあ、日本には頼りになるというところを見せられたから、そちらだけでもよしとしておくか。あ、日本とマアが終戦合意したら我々も終戦交渉するぞ」


ーーー白銀連合王国。

「共に血を流した者同士こそ、固い絆で結ばれる。今回はマアがさっさと白旗を上げてしまいましたが、次こそは…ああ、和平交渉は日本の有利になるように圧力をかけますかね。これで我が国にも留学生が来てくれるといいのですが」


ーーーアトランティス共和国。

「ふむ、日本の武力は見たかったのですが、ここまで各国が劇的に反応するとは…ま、日本の価値を考えれば当たり前ではありますが」


ーーーその他の国。

「日本に名前だけでも…‼︎」「我が国にも留学生をッ‼︎」「いや、逆に留学生を受け入れてくれ‼︎」



出遅れた国々は必死であった。



☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りsideEND○

☆☆☆☆☆☆☆☆



突然だが、朝起きたら日本が戦争に勝ったと伝えられた。いや、ワケワカメなんだが…。



*********

○真白家○

○食堂○



「日本に対して、昨日のうちにマア古代文明国が宣戦布告したらしくてな。まあ、艦隊を全滅させられた上に周辺国から圧力が掛かったせいで、和睦を申し入れたようだ」



少し目の下にクマのできた熱見大臣が、詳細を教えてくれる。なんでもまだ新聞会社にも流れていない最新情報らしい。



「まったく、マアにも困ったものだよ。しかし、今後マアはそれ相応の対価を支払ってもらうことになるだろうな。事実すでに何カ国かによるマア包囲網同盟が締結されかかっているそうだ」



そう言って、朝っぱらから熱見大臣はワインを飲む。



「「「「は、はぁ」」」」



うん、まったく戦争があったって自覚がない。事実を飲み込めない。そう、日本の(第二次世界大戦の)戦後が終わったということが…。



「(70年近く続いた平和が破られたってことか?)」



というかである。そもそも日本が急に宣戦布告されて艦隊を即座に全滅させられるものなのだろうか?そこまで軍事に詳しくないからなんとも言えないが…。



「(ダメだ。頭の中が混乱してる)」

「というわけで、君らの祖国は大丈夫のようだし…一先ず白銀連合王国の大使館に行ってきたらどうだい?パーティーの話し合いがあるのだろう?」

「あ、はい」


俺達は混乱しながらも、手早く朝食を済ませた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

エンド

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

次はついに大使館の予定です。

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