1−8 白い鎖
休日はできる限り2話ずつ投稿しようと考えています。
8話です!
「ただいまです」
「...........おかえりなさい........あなた.....ポッ.............」
シルンが家の中から出迎えてくれた......が、
「ポッ.....じゃないですよ。僕たちは、夫婦じゃありません!」
「..........未来の......旦那様は、..........今の....旦那様と...同じ........ポッ......」
「..........わかりましたよ、マイ・スウィート・ハニィ〜」
「..........わかれば、......いい......」
「何やってんのよ......」
今の状況を説明しよう。
まず、みんなで銭湯に入った。
これは、この店には風呂がないからだ。ちなみに、混浴じゃなかったよ。異世界混浴とかしてみたかったのに.........。無念。
ちなみに先ほどの会話では、先にシルンが先に帰ってきていたような口ぶりだが、実際は数歩分の差しかない。
.......シルンがグイグイ僕にアプローチしてくる。
だんだんエスカレートして、現在シルンの頭の中では僕が夫になることの確定申告が済んでしまっているらしい。
そして現在二階。
二階には、最低限生活できる部屋と、倉庫番をしている服たちがいっぱいいた。
...........狭い。
三人で足を伸ばしあうと、いっぱいいっぱいになってしまう。
だから.........
シルンが、僕の膝の上に乗っていた。
そして、頭を胸にこすりつけてきている。
わるい娘めぇ〜、こうしてやる!
そう言って(心の中で)、(実際に)耳をもしゃもしゃ触ってみる。
「....んひゅう........」
そう言って、シルンは脱力してしまった。
なにこの可愛い生物は?
やばい、これ.........めっちゃもふもふしたい。
「.........ん........」
視線に気づいたのか、そう言って、尻尾を目の前に出してきた。
カ......カワイイ!
「.......ゴホン!」
桜が咳払いをした.......。
かまってちゃんかぁ?かまってちゃんなのかぁ〜?かわゆいのぅ〜。
「桜さん.........後でちゃんとかまってあげますから、ここは見逃してくださいよぉ〜」
「........空気読めない、.........桜は、.....嫌い..........」
「ちゃっちゃと話を進めなさいよ!
なんで私が悪者みたいになってるのよ!」
プンスカ、プンスカ
おっふ........桜姫は、腹がたっちゃってるようだ.......。
なんか太ったみたいだね☆
ギロリ
桜が、今にも襲ってきてきそうな形相で睨んできた。
怖いよぉ〜。助けて〜、シルえも〜ん........。
ふるふるふる........
あっ!怯えちゃってるわ。桜すげぇな、おい!
ちゃっかり、手を握ってきている。
かわいい。
ここは話題を変えるしかない。
「シルンさん。一階で、僕が獣人って言った時に.......その......
急に積極的になったのは、なんでですか?」
「..........獣人の男は.........見たことない......。
そして、...獣人同士の.....交尾は......すごく............『イイ』らしい...」
なるへそ。
『イイ』んだぁ〜。テクには自信ないけどなぁ〜。まだ、DO・TEですし!
でもさ?じゃあつまり、この時点で、ハーレムルートいけるってこと?
夢が広がりますなぁ〜!
「...でも、......あまり.......言いふらさない方が、.....いい.....。
人間に.......見つかったら、..................即死刑.......。
獣人に...見つかったら、...........オソわれる.........。
.....最悪、......監禁.........される.......。
.....そして、............これ以上は..........言わせないで..............」
ブルブルブル
背筋になんかきた。想像出来ちゃうもん。
僕だって可愛い子(獣人)がいたら、監禁しちゃ......ゲフン!ゲフン!
いやいや、冗談ですって〜。.............信じて!
まあでも、
「つまり、むやみやたらに言いふらすことではないってことですね?」
コクリ
「それに、..........私が........妬いちゃう......」
顔を赤くしてそう言ってきた。
は....反則でしょ!その顔は!
かわいいぃ〜よぉ〜。
自然と頭を撫でていた。
「.......クヒュウぅ...........」
そう言って、両手で僕の手を押さえて、頭を手のひらに擦りつてきた。
鼻血でそう........。
可愛すぎでしょう!
だめだ、理性が.........
そ、そうだ!
「『王』の力って何ですか?」
「.........知らない.....の?.......」
「はい.......すみません」
「.........責めてる...わけじゃ.....ない........」
まとめると、次の通りだ。
王は、種における絶対支配権を持ち、種に関することならほとんど自由にできる。
配下(ソルジャー。メンバーと言うこともある)を互いの合意に基づいて、加えることができる。
ソルジャーは、別の王と合意に基づいた、自身の王の変更をする権利がある(王でも覆せない)。
ソルジャーとの間には、契約を結ぶことができ、それは絶対遵守される(王でも覆せない)。
王は、ソルジャーの数と質に依存した力を得ることができる。また、ソルジャーは、王の力に依存した力を得る。これは、ソルジャーによる王の強化、王によるソルジャーの強化の順に行われ、ソルジャー一人につき常に一回行われた状態となっている。また、上昇値は、個体差が大きい。
王は、およそ特殊な能力を持っている。
また、王の力を普通より多く与えられた上級配下(ハイソルジャー、他にも言い方は沢山ある)も存在する。
王は老化しなくなる。
王が、そのソルジャーに殺されると、王の力がそのソルジャーに転移する。
王が、別の種族に殺される(クラウン・ブレイクと言う)と、その王のソルジャーは全員死ぬ。ただし、すぐに別の種族のソルジャーになれば、命は助かる。
情報量多ッ!!
「..........何か....聞きたいこと、......ある?......」
「........今までに、クラウン・ブレイクが起きたことは?」
「............いっぱい、...ある..........。
.........昔、.....獣人にも......起きた........」
要するに獣人は、クラウン・ブレイクによって、隷属を強いられた、ということである。
もしも、王が「自らの命を絶て」と命じたら、そのソルジャーは逆らえない.........。
理不尽な王に仕えたら、それだけで人生が終わってしまう可能性がある。
「.........ちなみに、........その王のメンバーに.....なる時の.........合言葉は......
『エンゲージ』..........!」
その瞬間、アキラとシルンの間に、白い線が飛び交い........
やがて収束して、一本の白い鎖となった。
「なっ!」
「なにこれ!?」
「..............やっぱり........」
アキラたちは、三者三様の反応をしていた..........。
戦闘シーンはないのか?と思うかもしれませんが、あと少しである予定です!
お楽しみにしておいてください!