1−18 レット ルイ ダンス!
『漢』はだいたい『おとこ』って読みます。
18話です!
おはようございます。朝です!
しかし今は、朝日の見えない洞窟内におります!
体内時計を使用しました!たぶん正確なので当たっているでしょう!
昨日は冒険者一味を撃退した。
僕は、『身体的な』傷とかはなく、あの後、獣人の少女に『イユ』と名前をつけ、存分にもふもふした。
1時間ぐらいモフってた気がする。
ものすごいデレ顔で、
「もっとぉ!もっとぉ〜!」
とせがんできて、理性が吹き飛びそうになった時、
「.........ますたー...........今日は、...私の番..........」
と、シルンがめちゃくちゃ怖い顔をしていたので、耳を撫でてやったら、
「.........ゆ......許す.........。
.......今夜が、....楽しみ........」
とお許しがもらえた。
その後、夜ごはんとして、『あの』魚人を焼いて食べた。
11ちゃんズが、僕らを襲撃した際、一緒に箱ごと運んできたらしい。
魚人は滅多にお目にかかれないから高く売れるだろう、と思っていたらしい。
最初はみんな嫌そうな顔をしていたが、美味しいことがわかってからは、お腹が空いていたこともあって、我先にとガツガツ食べていた。
僕は、食べる部位が少なくなっていたため、ムキムキの手足を焼いて食べ、頭の肉っぽい部分をむしゃむしゃ食べた。
「さすがマスターにゃ」
「問答無用だな!」
と、ルイとアイが褒めてくれた。ヤッター、ウレシイナァー。
いやだって、もっと筋肉つけたかったし、頭良くなりたかったんだもん.....。
味は悪くなかったよ!
あと、僕が使ったビームの名前は、『ジャッジメント・レイ』に決まった........。
本当は変えたかった。だけどみんなが、なぜか『笑顔』でこの名前を褒め称えていて、変えられる雰囲気じゃなかった。
みんな意外と僕とセンスが似ているのかなぁ〜?
ちなみに僕が考えていた変更案は、『究極破壊』とか、『理の崩壊』とかだ。
どれも完璧なネーミングセンスであろう?
みんなにこの名前を提案したら、残念なものを見る顔をされた。
ちょっと『精神的な』傷を負った。
ナンデナンダロウナァー。
この能力については、今日検証を行う。
最後に、昨晩は約束通り、シルンを夜『可愛がった』。
ん?何?
ただ単に、『ベッドの上で』で、『動けなくなるまで』、『可愛がった』だけだよ?
ごめんなさい。
具体的に言うと、昨日は、シルンとベッド(洞窟内の地面に布を置いただけのもの)に一緒に入ったが、疲れていて、少し撫でただけですぐ寝てしまった。
そして、朝起きると、僕の羽の上で気持ちよさそうに眠るシルンがいた。
極・かわいい!!ゴクカワだ!!
でもなんか、やりきれない感情もあった。
次はもっと頑張って眠らないようにしよう!
そぉっと抜け出して、いつもの広間に戻った。
そこには、ルイが、机の上に座っていた。
「おはようにゃ、マスター........じゃなくて、『ジャッジメント・レイ』様ぁ〜」
「ルゥ〜イィ〜ッ!!」
「ククク......ごめんにゃ、マスター。
でも言ってみたかったのにゃ。許してにゃ」
てへっ☆みたいな表情で許しを乞うてきた。
かわいいなぁ〜。
だからもちろん、答えは、
「許せません!!
ルイ、『命令です』自分で自分の耳をもふもふして喜んでください」
「にゃっ!!マスターッ!!
ニャンて命令っするにゃ!!」
そう言いながら、自分の耳の気持ちがいい場所を的確に触り、表情を緩めているルイがいた。
正直、エロい。
「...........にゃぁ〜......き、きもちぃにゃぁ〜.......んぅ〜.....」
「『命令解除です』」
そう言うと、ルイは自分の耳をモフるのをやめた。
さすがに僕はこんなことを長々とやらせるほど鬼畜じゃない。
「..........気持ちよかったにゃ〜.......。
って!!にゃにするにゃ!!」
そう言って、近くの木片を僕に投げつけようとするが、
その手が途中で、ピタッと止まった。
「にゃっ!!にゃぁ〜......」
どうやら、ルイはこの現象を理解したらしい。
そう、これは『王』はメンバーによって許可なく攻撃されない、というルールによるものである。
実際には、許可しないことを『王』が心の中で思っている時に攻撃されないと言った方がいい。
じゃあなぜ、桜が僕のことをチョップで半殺しにしたり、強制顔面整形(物理)という偉業を成し遂げたり、強制顔面復元(物理)というノーべ◯賞級の発想を実行できたのだろうか?
僕が許可したのか?僕がとんでもないマゾだったのか?
そぉんなわけない!!
半殺しにされて、喜ぶマゾがいてたまるか!!
いたとしても、僕はそんな変態じゃない!!
これは単純に、桜が僕のメンバーではないからだ。
このことを昨日、みんなに話した時は驚いていた。
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「どうしてにゃ!?
メンバーになれば、能力がアップするにゃ。
..........そんなにマスターのことが嫌いかにゃ?」
「正直言うと、......嫌いじゃないわ」
ハッピー!!ウレピー!!夜露死苦Ne!!
「じゃあ、好きってことですね?
それなら、もふもふさせてください!!」
「........こういうところは、鬱陶しいと思うけどね」
「にゃら、どうしてにゃ?」
「私も転生者だってことは知っているでしょう?
あっちの世界には、『王』とか『魔法』は無かったの。
こっちに来てからまだ二日よ。
それなのに、そんな重要なことは決められないと考えてるの」
「.........」
「もし、目障りっていうなら、見捨ててくれても構わないわ」
「にゃっ!?」
ルイが驚いた声をあげた。
他のみんなも驚いた表情をしている。
そんな発想はなかったって感じだ。
もちろん僕も、そんなことは一切考えていなかった。
「........それはありえない話ですよ、桜さん。
僕の目標に反します。
それに、目標とか関係なしに桜さんを僕は見捨てませんよ」
「ーー!!
どうして目標とか関係なしに、私を見捨てないの?」
「えっ!?
好きだからに決まってるじゃないですか」
「なっ!?」
桜の頬が、赤くなった。
「............それって、どういう好き?
ほ、ほら、友達としてとか、獣人としてとか........」
「ん〜.......全部です」
「全部!?
.......それには、異性としても.......含まれいてるの?」
「はい、もちろんです!
僕は、見た目は女の子っぽいですけど、
これでも漢です!
可愛い娘がいたら、好きになります!」
「.........うん....」
桜は、冷静に考えた。
今言ったことを分析すると、可愛い娘なら選り好みしない、ということだ。
普通に考えたら、とんでもない性欲の持ち主ということになるが、
同時にアキラにとって私も、可愛い娘であり、もし気が合えば、夜とか......ベッドとか........その先とか........ッ!!
妄想が頭から抜けなくなっていた。
いいかも......そう思ってしまった。
「あぁ!!わかったわ!!
ちゃんと後で考えるから、もうこの話は無し!!」
「ふふっ♪
これはこれは桜さん、今煩悩が混じっていましたね?
いいのですよぉ〜、さぁ〜素直におなりになって!」
そう言って僕は両手を広げて、抱きついてこいの構えをした。
「うるさぁ〜い!!」
桜は、そう叫びながらコークスクリュー『SA・KU・螺』を繰り出した。
まさに免許皆伝の技の出来で、アキラの無防備な腹に直撃した。
「ゴフゥッ!!」
アキラの内臓に3023のダメージ。
後で内臓ポーションを飲まないと死んでしまうだろう.......。
おそらく一般人二人を優に貫通する威力だった。
王じゃなきゃ......... 即死だった。
そして、桜は洞窟の入り口の方に逃げ出した。
あんにゃろ〜......後でモフってやる!!
******************
とまあ、こんなことがあった。
そして今、王のルールが実際に機能しているかをルイで試したのである。
そのせいで、ルイはプリプリしてる。すごくプリプリしてる。
「マスターは意地悪にゃ!!
後で、寝ているところを襲って........その......膝枕をしてあげるにゃ......」
おや?どうやら、ルイをいじめるとご褒美がもらえるらしい。
よし、続けてみよう!
「ルイ、『命令です』自分で尻尾をm......」
「ま、待つにゃ!!」
そう言って、僕の目の前にトコトコと歩いてきて、
後ろを向き、尻尾を僕の前に出してきた。
「や、やるにゃら、マスターにやってほしいにゃ.......。
ダメかにゃ?」
もじもじしながらそう聞いてきた。
僕の返答はもちろん、
「わかりました!!」
そう言って、おもむろに尻尾を握ってみた。
「....ヒギュゥンッ!..........もっと優しくにゃぁ〜.....」
立ったままだとなんか落ち着かないので、座って、僕の膝の上にルイを乗せた。
そして、優しく尻尾を撫でてみた。
「.....ヒュンッ!........ン.....ンンッ!!.......」
リアクションが可愛い。
肩を震わせて、耳を立てたり、伏せたり、を繰り返している。
尻尾も逃げようとしたり、かまって欲しそうにしたり、忙しそうだ。
ある程度愛でていたら、ルイが僕の方に寄りかかってきた。
「マスター......うちに飽きないでほしいにゃぁ〜。
うち、頑張るにゃ。絶対マスターを満足させるにゃ。
だから、脳の片隅でもいいから、うちのことを気にかけてほしいにゃ........」
........んん?
ああ、この先メンバーが増えるからってことね。
はんっ!!僕を甘く見ないでほしいですね!!
「.......僕は、絶対ルイをないがしろにはしませんよ。
絶対です!
それに、そんなんじゃあ僕の『計画』は達成できませんから」
そんなの1+1=2よりも当たり前ですぜ!!
「..........やっぱり、うちはマスターが好きにゃ。
ほんっとに大好きにゃ」
そう言って、ルイが僕に抱きついてきた。
そして、体ごと密着してきた。
ウグッ!!静まれぇ〜、静まるのだぁ〜、僕の中に居座る猛獣よ!!
クンクン........スゥー、スゥー.......
ルイが、僕の匂いを嗅いできた。
昨日は水浴びしかしてないから、あまりいい匂いではないのだが......
「マスター臭がする.......」
んん〜、ん?
それ褒められてるの?あまり褒められた感じがしない。
でもどちらにしても、僕の内なる怪物がやばい!
話題を変えよう!
「ルイ、ちょっと手伝って欲しいことがあるんですが..........」
「わかったにゃ」
ルイはすぐさま了承した。
まだ、内容も言ってないのに.........と思ったが、スムーズなのでそれでよしとすることにした。
明日は、勤労感謝の日だそうです。
感謝しながら、投稿させてもらいます!
次回、アキラの頼みとは!?
『あの人』の正体が明らかに!?お楽しみに!!