1−17 超至近距離
本日2話目です!
17話です!
拝啓
少しずつ寒さが厳しくなり
炎属性の魔法の必要性を
しみじみと感じる季節となりましたが
女神様(仮)はお変わりないでしょうか
現在、僕は.................
全力で女の子を襲っています。
「放してください!!」
襲われている少女は叫んだ。
猫種であり、毛色は、まさに三毛猫の獣人少女だ。
「い〜や〜で〜す!!
このままだと、本当に死んじゃいますよ!」
「それは....嫌だけど.....。
それと私に抱きつくことのどこに関係があるんですか!?」
「もふもふしたいからです!」
「放れて!!
変態!痴漢!スケベ!!」
ジタバタ暴れ始めた。
「女同士じゃないですかぁ〜。
それに減るもんじゃないですしぃ〜。
別に...み...耳とかぁ〜....ジュルル.....尻尾さんとかぁ〜....グヘヘェ〜.....触ってもいいじゃぁないですかぁ〜」
「いやです!!
あなたからは、何か常識を超えた恐怖を感じます!!」
「良いではないかぁ〜良いではないかぁ〜」
「イィヤァ〜!!
助けてぇ〜!!お願い、みんな助けて〜!!」
「..........いつものことね」
「.........ますたーのすることを.....妨害しないのは、.......妻として、.......当然........キリッ........」
「羨ましいにゃぁ〜。
うちも、マスターに後でしてもらうにゃ」
「問答無用で私もしてもらう!」
「...........いいなぁ(小声)」
「あら、まあ、情熱的ですこと」
「後で私もしてもらお〜っと!」
「私もまぜてほしい.....」
「みんなどうしちゃったの!?
あなたみんなに一体何をしたの!?」
「もふもふぅ〜!もふもふぅ〜!もふもふぅ〜!」
「助けて!!お願い!!
一生のお願いだからぁ〜!!」
ここで、問題だ。
さっきまで壊滅していた、11ちゃんズ及び、シルン、『ついでに』桜が、なぜ今平気な顔しているのでしょうか?
正解は、
デッデデーーン!!
ポ〜ション〜!!
正直思った。
この世界、医者は儲からない。
ポーション。それは、おそらく多くの人が想像する通りの、飲むとHPが回復するという、不思議な飲み物だ。
今回使ったのは、冒険者の中で最も人気の高い『ハイ・ポーション』先輩だ。
これは、身体の重大な破損(右腕の消滅とか、体の全部位消滅とか)ではなければ、時間を置くことで治癒できるという優れものだ。
ただし、病気を治すことはできず、体の血液などを補充するわけではないため、しっかりと後に病院などに行って検査してもらった方がいいとのことだ。
だが、たいていの場合、内臓を損傷したら内臓ポーション、骨を損傷したら骨ポーションを飲んで長期安静にすれば治るそうだ。血液は、食って寝ろだそうだ。キビシィ!
病院に行くのは、腕がなくなったとか、病気の時らしい。どちらも多額の費用がかかるが、治すことは早期であれば可能らしい。
異世界ハンパねぇ!!っと思った。
というわけで、皆さん元気です!ピンピンしてます!良かったです!本当に!
まあでも、ルイ、アイ、シルン、『ついでに』桜は、数日は安静にするべきだそうだ。
ちなみに、僕は、この少女に抱きついている最中にニーチェに飲ませてもらった。
もう傷がほぼふさがっている。
やっぱり、王の体は違うね。
さっきから桜に『ついでに』をつけているのは、
以前、桜に顔面を強制的に整形させられた時の恨みだ。
あの後、桜に無理やり元に戻された。
今思い返すと、銃に撃たれた時の10倍くらい痛かった。ジュウだけに.........。
うぅ......。ここは寒いなぁ〜。
そして、時は動き出すッ!!
今のポジションを教えよう。
まず、片手と羽で少女の両手を抑える。
次に、片足を少女の両足の間に入れ、もう片方をの足を外側に配置。
そして、押し倒した位置。
いわゆる、ハーフガードポジションッ!!
しかも、羽を少女の下に入れて、クッションにしている。
つまり、ソフトハーフガードポジションッ!!
さらにッ!!
残った片手を少女の顔の前に突き出し、
指を一本一本バラバラに前後に動かすッ!!
うねうねだぁッ!!
そう、僕は今、圧倒的なポジショニングで少女を完全に翻弄していたのだッ!!
そして、リアクションは........
「気持ち悪ぃ〜!!放して〜!!」
「何故です!?」
なぜこのポジションの凄さがわからない?
全くもって疑問である。
僕はため息をつきながら、少女の顔を見た。
「な、何よ?」
「何故もふもふされたくないのです!?」
「私が、なんでもふもふして欲しいと思うのよ!?」
「...........もふもふさせてください!!」
「話を聞いて!!」
何故こんな状況になっているのか?
それはもふもふするたm......ゴッホン!
アイムソーリー、ヒゲソーリィッ!!
魔法の使用をやめさせるためだ。
ーシルンに聞いた話ー
魔法の使用の際、魔力の一部を空気中から取り込む動作があるらしい。
したがって、魔術師は、空気中から出来るだけ多くの魔力を吸収し、
自分の魔力の消費を抑えるようにしているらしい。
しかし、自分の魔力の枯渇した状態で、魔法を使うと、
体内に空気中の魔力が過分に入ってきてしまう。
したがって、そのまま魔法を使い続けると、
体の持てる魔力のキャパシティを超えて魔力を持ち.......
爆発する。
よって現在、『命令』で体の自由がきかない少女を取り押さえているところだ。
別にやましい理由が全てじゃない。やましさ95%ぐらいだ。
『命令』の影響で抵抗してくるし、ただ抑えているのもつまらないから、
止むを得ず、スキンシップをしているにすぎない。
「あと、この体勢はどれぐらい続くの?」
「もふもふさせてくれるまで永遠に」
「ふざけないで!!」
「...........おそらく.....あと、.........3時間ぐらい.........」
シルンが答えた。
普通に長い。
「.........バイバイ、私の青春.........」
「じゃあ、モフっていいですか!?」
「ダメよ!!
私は、乙女なの!!
運命の相手にじゃないとそういうことはさせてあげないの!!」
「じゃあ、僕が運命の相手では、ダメですか?」
「あなた、女じゃない!!」
「僕は、男ですよ!!
さっきから、『僕』って言ってるじゃないですか!!」
「はぁ!?
男の獣人がいるわけないじゃない!!
それに、さっき『女同士』って言ってたじゃない!!」
「あれは嘘だ......です。
.........『証拠』......みます?」
......... ゴクリ
少女が、唾を飲んだ音がした。
「本当なの?」
「信じてくれなければ........『最終兵器』を見ることになりますよ」
「えっ!?
15、今の話本当なの?」
少女は、確認のためにアイにたづねていた。
おそらく、この二人は仲がいいんだろう。
「問答無用だ!」
最近思ったんだが、アイが『問答無用』ばっかり言ってる気がする。
その言葉が気に入ってんのかなぁ?
「......信じてもらえましたか?」
「..............うん.......」
どうやらアイの話は信じるらしい。
まあ、アイはあんまり冗談を言うような性格じゃないからね。
.......僕の話は信じてくれなかったのに。
「「..........」」
しばらくの間、お互いは無言で見つめあった。
「........いいよ。
耳とか触っても.....。
し、尻尾でもいいよぉ......」
急に涙目になって、語尾の口調が弱くなっていた。
「か、可愛いです!」
「やめてよぉ......もう!」
許可が出たなら、モフらない理由がない。
ひゃっほいッ!!男でよかったぁ〜!!
「..........触りますよ」
「........うん」
もふもふ.....
耳を触ってみた。柔らかい。
シルンの耳より毛の量が多くて、ふさふさしてる。
「............んあぁぁ〜.......」
少女は、かなり気持ち良さそうな声を出している。
アキラは地球にいた時、毎日獣人をモフるイメトレをしていた。
しかも、そのイメトレというのも、もし人間にケモミミができた時の神経構造などを意識したかなり本格的なものであった。
つまり、アキラは、地球にいながら、獣人のモフり方を熟知していたのだ。
「エンゲージ.....してくれませんか」
ここで説明しておく。
『契約』には二種類ある。
合意の下の契約と、合意のない契約。
合意の下の契約は、条件を満たすまで『必ず』効果が持続する。
しかし、合意の下ではない契約(奴隷契約など。奴隷になることを潜在意識も含めて、合意できることは少ないから奴隷契約は、この分類に含まれる)は、王による、合意の下の契約で打ち消すことができるのだ。
アキラは、これを狙っている。そして今なら、互いに合意できる。
「........いや!」
断られちゃった☆
「えっ!?なんでですか?」
「だって、今エンゲージしたら、この態勢でいる必要性がなくなるもん。
まだこうしていたい...........ダメ?」
「......以外と甘えん坊なんですね」
「すごくよ。
構ってくれないと、拗ねちゃうよぉ〜。
機嫌直すのは大変だよぉ〜」
「........わかりました.......。
でも、やっぱりお互い体が自由な方がいいですよ。
抑えてるのも疲れますし」
「じゃあ、約束して........私をちゃんと大切にするって」
「何なら、契約してもいいですよ」
「約束で十分」
「........なら、約束です。必ず守ります」
「........ありがと。よろしくね、マスター。
『エンゲージ』」
こうして、またもふもふちゃんが一人メンバーに加わった。
この娘の名前は次回です!
でも、感想で案があれば、それにしますよ!
CR159に関連したものでお願いします!
次回、この娘名前は一体何になるのか!?
お楽しみに!!