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11.ばれる原因と冤罪の可能性

RMTでのアカウント停止処分は冤罪の生むことでも知られ、

ネットゲームのタイトルによってはかなり適当に処分されたりフレンドの巻き添えでBANされてしまうことも有るようだが、ドラクエ10の場合はかなり慎重に協議をしているらしい。

それでも月に3000~5000のアカウントがBANされていることを考えると、ドラクエ10内の業者とRMT利用者がいかに多いかがわかることだろう。


実際に小山さんもRMTの購入側でしっかりアカウント停止を食らったし、

ラムター間違いなしと前々から思っていた小山さんのフレンドも急に10日ほどインしなくなり、

『出張に行ってました』というかきおきメモと共に復帰するというケースを2人目撃したという。


「RMT関連の冤罪は0とはいいませんが、まずないと思いますよ。

RMTで処分食らった人が決まって身に覚えがないとツイッターなんかで発言したりすることがありますけど、あれは嘘ですね。絶対やっています。」

運営にRMT購入がばれるケースとして小山さんは5つの可能性を挙げた。



▼派手にやりすぎる。(購入額が非常に大きい)

これは小山さん自身のケースである。

購入額があまりにも多いのでばれてしまったのであろう。

1年半以上にわたり、複数の業者から合計で1億ゴールド以上を仕入れていた。

ばれるのも当然だ。



▼汚い金をつかんでしまった

「汚い金というのは、アカウントハックや詐欺行為で得た金ですね。

運営としては特に許せないゴールド調達方法になります。

このお金の追跡に特に力を入れるそうで、RMTがばれる可能性も高くなります。

ですが業者にとってこれらの行為は危険ですが元手がかからない分、安く仕入れられるというメリットもあるようです。

あまりにも安すぎる業者やヤフオクの出品者はこれを疑ったほうがいいかもしれませんね。」

小山さんの解説にはいつも驚かされる。



▼ゲーム内で吹聴する

「さすがにこの現場を見たことはありませんが、

ラムターがゲーム内のフレンドチャットやチームチャットで『僕RMTやってます』と発言してしまうケースですね。

どういう気持ちで発言するわかりませんが。幼い子が多いのかな?

ゲーム内のログをすべて持ってる運営からすれば処分して下さいと言っているようなものなのに。」



▼通報数が貯まって調査対象になった

「これもやりすぎてしまったケースだと思います。

あまりに強すぎる装備で身を固めていると、嫉妬で通報ボタンを押されることがあるんです。

1回や2回なら大したことないんですが、累積すると調査されて処分まで発展するかもしれませんね。

ラムターの中には目立ちたがりな人もいて、人通りの多いところにキャラを放置してドヤ顔する人やオートマッチングのコンテンツで装備自慢する人もいるんですよね。私は自分よりステ高い人をラムターだと思っていますから、見つけたら通報ボタン連打しています。」



▼ヤフオクの超悪質(?)出品者にだまされるケース

「ヤフオクについてはこんな怖い話を聞いたことがあります。

あるプレイヤーが引退を決め、手持ちのゴールドをヤフオクで売ったんです。

BOTやハッキングで得たお金ではないので本来安全性は高いはずなんですが、

オークションの取り引き終了後、出品者が運営に通報したんです。

●●(出品者のキャラ)と××(落札者のキャラ)取り引きはRMTですよって。

自分はもう引退するし、取り引きでリアルマネーを振り込んで貰った後なのでゲーム内で何があってもダメージはありません。

ただの憂さ晴らしに通報したわけです。超悪質ですよね。

こういうやつが本当に許せませんよね?」

小山さんは憤って同意を求めてきた。

私はこの問いに対して首を縦に振らなかった。



「これは私の考えなんですが、プレイヤーのRMTがばれてアカウント停止処分が決まっても運営はすぐに処分しないですよね。業者のほうは別かもしれませんが。

みんなが楽しみにしているバージョンアップの前後にまとめて停止処分にしているんですよ。

これは普通の処罰に加えて、『RMTなんてしてるとこんな風に楽しいコンテンツが遊べなくなるぞ、二度とするなよ。』というメッセージが込められているような気がするんです。

実際、私がアカウント停止を最初に食らったのはVU直後ですし、二度目なんてVUの当日ですからね。絶対に狙ってますよ!」


この日の取材からおよそ2ヶ月後、クロスペンデュラムというムチの効果を利用するとボスが即討伐可能になるという不具合をついたプレイヤーたち2000人弱が一斉にアカウント停止処分を受けるという大事件が起こった。

10日間のアカウント停止処分を受けたプレイヤーたちの中には絶望した人も多かった。

奇しくも休止中の期間には豪華住宅村レンダーヒルズの実装が予定されていたからだ。通常の住宅とは違いヒルズは土地の譲渡ができないため、違反者たちは最初期に解放された1~100丁目までのレンダーヒルズの土地を永遠に買うことができなくなった。

私はその様子を見ながら小山さんが語った処分されるタイミングの話を思い出していた。



次からは流れを元に戻し、小山さんが初めての停止を受けた直後から話を追っていく。


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