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催眠術と寝間着

勇輝が知るべきことは幾つもあるが、その中でも特に重要である街の場所、貨幣価値、この世界のことを優先して聞き出す。


街の場所はここから西に進むと街道があり、その道を南に進むと大きな街がある。


貨幣は鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、大金貨、白金貨、黒金貨があり、10枚で一つ上の硬貨と同じ価値である。


そしてこの世界は魔法世界トライザードという名称である。

体内に魔石を持つモンスターが存在し、それらを倒すことで経験値を得てレベルアップすることで様々な能力が上昇する。

スキルという特殊な能力が存在する。

エルフや獣人、ドワーフ、ホビット、魔人、龍人等の人種が存在する。


といった基本的な事を聞き出す。


「この辺はまあ、ありきたりというか、テンプレというか。とはいえ、ネット小説やラノベ、ゲームなんかの定番とはあまり差がなくて良かったかな。元の世界や物語とかけ離れた世界だと戸惑っちゃってたと思うし。」

『そうですね〜。でも〜憑依できる時間が後10分しか無いですし〜もっと急いだ方がいいかと〜。』

「え、そうなの。じゃあ、えと、えと、ま、街の入り方は?」


それから勇輝は街の入り方や宿の使い方、盗賊などの犯罪者の扱い、アジトの場所などの細かな事を聞き出した後、最も知りたかった事である勇者召喚をできる国、しそうな国、若しくはしたという噂のある国を吐かせる。


その結果、勇者召喚という特殊スキルを持つ者がいる国ならどこの国でもできるということ、噂については特に聞いた覚えはないが、しそうな国ならばここから南に行った所にある街が所属するグレイフィア王国が怪しいという事を聞く。

グレイフィア王国は隣の大国、ラベスタ帝国に戦争をしかけられており、劣勢に立たされている上に、先王は真っ先に逃亡した結果、モンスターの巣に突っ込んで亡くなり長子である姫が王位を継承したこと。

姫王が勇者召喚のスキルを持っていることを聞き出す。


知りたい事を粗方聞き出した勇輝は最後に自分たちの記憶を消去した後、街まで出頭する様に暗示を掛けてから頭目を解放する。

その際雪羅はちゃっかりお金を奪っていたりするが…。

頭目を解放した直後、勇輝の姿が元の寝間着姿に戻り、手の中にはレティアの式符を持っていた。


「ふぅ〜。ギリギリだったな。」

「お疲れ様です、勇輝様。初めての戦闘はどうでした?」

「とんでもない力が出たりでイマイチ実感が湧かない。」

「最初はそんなもんですよ。それでこれからどうします?」

「街に行く……前に盗賊のアジトに行く。こういうのテンプレだし、知っちゃった以上は捕まえた方がいいだろうしね。後ついでに着替えが欲しい。」

「そういえば寝間着でしたね。葛、先に盗賊共のアジトに行って全員縛っといて。それと可能なら勇輝様の服を用意しておいて下さい。」


因みに勇輝の今の格好はTシャツにジャージズボンである。

病院にもよるが勇輝が入院していた所では普段生活する際の寝間着に関しては厳しく指定されているわけではなかった。

それ故勇輝はパジャマのようないかにも病人ですと言っているような格好を嫌い、Tシャツやジャージ等のラフな格好を好んで着ていた。

とはいえ異世界でこの格好は目立つだろうと判断したからこそのアジト襲撃である。

世界広しといえど着替え欲しさに盗賊を襲うのは勇輝が初であろう。


「りょぉか〜い。それじゃあ勇輝様。行って来ますねぇ。」


「それでは勇輝様。葛に先行してもらったので今の内にスキルを確認してみてはどうですか?」

「あ〜、そうだね。他のはなんとなくわかるけど式神使いは気になるしね。」


そう言ってから勇輝はステータスを開いてから式神使いのスキルに森羅鑑定を使いたいと念じてみる。すると式神使いの下にそのスキルの説明が出現した。


《式神使いLV3》

自身と契約した妖怪や魔物等を使役する事が出来る。

使役出来る式神はスキルLVに依存する。

一度に使役出来る数はスキルLVと同数となる。

式神憑依可能時間はスキルLV×十分。

憑依させている間はステータスが上昇し憑依させている式神のスキル、能力、魔法を使用する事が出来る。

一度憑依させると、憑依させた式神はスキルLV×一時間の間、使役できなくなる。


使用可能能力

式神召喚

式神憑依

召喚の儀

契約の儀



「おお!いろいろ出た。しかし、クールタイム三時間か。結構かかるな。それにこの召喚の儀というのは気になるな。契約の儀はさっきの宣誓のようなのだろうからいいとしても、召喚の儀ってなんだろう。式神召喚とは違うのか?」


疑問に思った勇輝は更に森羅鑑定で召喚の儀を調べる。


《召喚の儀》

空間と空間を繋ぐゲートを開き式神になり得る生物を召喚する。

召喚される生物は種族、性別、生息地がランダムであり、様々な方法で主と認めさせる事で契約する事が出来る。

※生きた人間とは契約出来ません。


契約の儀に関してはここをタップ←


ーズルッ!


(なんか、最後に変なのが出た。でも一応タップ。)


《契約の儀》

術者を主と認めさせた生物を式神にする事が出来る。

互いの血を飲ませ自身を主とし、契約する旨を宣言する事で契約する。


召喚の儀に関してはここをタップ←


(なるほど。生物って事はこっちのモンスターとかも従えれるんだな。でも、式神連中は妖怪で意思疎通出来るから新しく契約する必要は無いかな。それに???の奴らもいる事だし。)


「どうですか勇輝様?何か分かりましたか?」

「いろいろ注意が必要だけど、大体は。」

「そうですか。それではそろそろ盗賊のアジトに行きましょうか。」

「そうだね。今から行けば盗賊を捕まえ終わってるだろうし。」


そう言って勇輝と雪羅は盗賊のアジトへと向かう……ベッドを宝物庫に仕舞ってから。

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