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初戦闘

「へっ!そんな虚仮脅しが何だってんだ。おめぇら、やっちまえ!」

「お、おう。」

「「「うおぉぉ!」」」

「おっぱーい。」

「あの男の子は俺のものだ。誰も手を出すんじゃねぇぞ。」


(うわっ!変態がいる。)


「勇輝様。先ずは好きに動いてください。大丈夫です。今の勇輝様は式神の力を宿した状態ですから、ステータスは桁違いになっている筈です。」

「分かった。やってみる。」


勇輝は先ず一番近くにいた盗賊に向かって飛び蹴りをする。

しかし、それは勇輝が思っている以上の速度と破壊力を発揮し、直撃した盗賊はくの字になりながら地面と水平に飛んでいき15メートル先で地面に落ち、そのままの勢いで転がっていった。


「「「は?」」」


攻撃した張本人を含む、全ての人間が目の前で起こった出来事に半ば放心状態に陥ってしまった。

そして人間では無い雪女の雪羅は近くの盗賊を氷漬けにしながら「流石です。勇輝様。」と感嘆の声をあげていた。


そして放心状態から一番に還ってきた勇輝は自身の状況を思い出し、再び盗賊へと攻撃をしかける。

とりあえず近くの盗賊を殴り飛ばすと、その盗賊の隣にいた男が勇輝に向かって剣を振り下ろす。

だがそれは強化された勇輝の目にはスローモーションのように映る。


(なんだこれ。遅すぎるぞ。こんなの避けてくださいと言ってるようなものじゃないか。)


そして勇輝は懐に入りつつ相手の鳩尾に左回し蹴りの要領で膝蹴りを入れる。

その瞬間バキボキゴキッ!という骨が砕ける音か響き渡る。

その音を聞いた勇輝はビックリして後ろに下がった。


「勇輝様。そろそろレティアの魔法や能力を使ってみましょう。」


その声を聞いた勇輝は雪羅の方を向くとそこには更に四つの氷像が増えていた。


(あれ?僕いらなくね。)


ふと、自分が戦う必要があったのか疑問に思う勇輝であったが、そこはやはり男の子。

魔法を使うということに対する好奇心が上回ったようで、意識を集中させる。

すると勇輝の頭にレティアの声が響く。


『勇輝様〜。では先ず始めに〜ダークショットからいってみましょうか〜。』

「うわっ!なんか声が頭に響く。なんだこれ!?」

『私ですよ〜、レティアです〜。細かいことは後回しにして、今は盗賊の相手が先ですよ〜。』

「わ、分かった。」

『私がサポートしますので〜、敵に手を向けて魔法の名前を叫んで下さい〜。』

「こうだな。ダークショット!」


勇輝が盗賊に向けて手を掲げ魔法名を叫ぶ。

すると彼の手から漆黒の弾丸が射出され、それは手の延長線上に居た盗賊へと一直線に進み命中する。


「ぐはぁっ!」

「おおっ!なんかかっこいいな。」


『どんどんいきますよ〜。頭目っぽい人以外を狙っていきましょ〜。』


勇輝はレティアの言うとおりに頭以外の盗賊を狙い、次々に倒していく。

狙いが甘く外れる事もあるが瞬時に雪羅がフォローし、残すは頭一人となった。


「ちっ!どいつもこいつ使えねぇな。」

「後はあんただけだが、どうする?」

「どうするってぇ?こうするに決まってんだろぉ!」


そう言うやいなや、頭は自慢の斧を振りかぶり勇輝に斬りかかる。

部下を使えないと言うだけあって、彼らとは比較にならない速さだ。

しかし、それでも式神憑依している勇輝程ではなくカウンターに左アッパーを頭目の顎に打ち込み、身体か浮いた所を踏み込みと共に放つ強烈な右ストレートを叩き込み吹き飛ばす。


「ふぅ。これで終わりかな?」

「そうですね。お疲れ様でした。勇輝様。」

『勇輝様〜、最後に催眠術を使いましょ〜。』

「催眠術?なんで?」

『この世界の事を知っておいた方がいいと思いまして〜。』

「それは、確かにその通りかも。それってどうやるの?」

『では〜、先ず葛さんかジュリアさんを呼び出して〜盗賊さん達を縛っちゃいましょう。このままだと何人か凍死してしまいますし〜。』

「よし、分かった。『式神召喚、葛。』


勇輝は女郎蜘蛛の葛を呼び出すと盗賊達を一塊りにして拘束する。

もちろん氷漬けになっている者達は解凍されてから縛ってある。


そして勇輝とレティアは頭目を叩き起こすと紅い瞳を光らせ催眠術を掛けるのだった。

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