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昇格

早く更新しなければ、と焦って書いて、少し雑な文になってしまいました。いやいつも(ry

「では、外の広場に移動して下さい」


「その必要は無いね。3秒も掛けずにねじ伏せてあげるよ」


 おっとこれは敗北フラグか。だが俺の前にはフラグなど無意味。


「そういう訳には参りません。早く移動して下さい」


 そう言われてしぶしぶ外に出て直ぐの広場に行く。受付嬢と、Aランク冒険者と見慣れない男(俺)がギルドから出てきた事で俄かに、広場に人が集まり始める。


「では、これよりFランク冒険者マサト・ヤマダ様と、Aランク冒険者パーティー『レジスタンス』の、決闘を始めます。ルールは、相手を行動不能にまで追い込めば勝利となります。殺しは禁止、マサト様は、『レジスタンス』のパーティー全員を行動不能にしたら勝利という事になります」


 空気中に極小の闇の粒子を散布し、準備を整える。まだ昼を少し過ぎた位の時間で、かなり外は明るい為、魔力を一気に持っていかれる。

 魔力を失う事で襲い来る虚脱感に耐え、戦闘開始の合図を待った。


 広場は結構大きく、俺とレジスタンスを中心とした人集りがいつの間にか出来ていた。

 人々は、がやがやと喚き立てている。それは、レジスタンスに対する応援と、俺に向けての罵声がほとんどで、無名のFランク冒険者への応援は1つも無い様だった。


「───開始!」


 受付嬢の声が、広場に響く。それと同時に、散布した闇魔法に頭の中で命令を下す。


 ───墜ちろ、と。


 空中に漂っていた粒子が命令を受け、動き出そうとするレジスタンスのメンバーに降り注ぐ。幾つもの闇の重圧に耐え切れず、レジスタンスのメンバーは例外なく石畳にひれ伏した。


 数瞬の出来事だった。


「ぐぉお……」


 群衆からどよめきが起こる。それもそうだろう。自分たちにとって最強の象徴であるAランク冒険者達が、名前すら知らない様なFランク冒険者に数瞬で地面に叩きつけられたのだ。


「しょ、勝者、マサト・ヤマダ様」


 あまりの展開に、受付嬢ですら呆然としている。


 そんな受付嬢に、急かす様に一言。


「で、俺のランクは?」






「Sランクへの昇格、おめでとうございます。情報を書き換えますので、プレートをお出し下さい」


 ギルドのカウンターで、そう声を掛けられる。断る理由も無いので、素直に金属製のプレートを渡す。

 建物内のあちこちから、視線を向けられている。Aランク以上の冒険者がいなかったハイアンでは、ソロのSランク冒険は珍しいのだろう。それと、先程の決闘。レジスタンスが瞬殺されたのが印象的だったのかもしれない。


「これで、マサト様は正式なSランク冒険者となりました」


 受付嬢はプレートを俺に返して、言った。その声には、あまり感情という物が見受けられない。訓練でも受けているのだろう。


「早速なんだが、Sランクの討伐依頼はあるか」


 差し出されたプレートを受け取って、問う。


 受付嬢は、例の如くカウンターの下からかなり薄い冊子を取り出し、カウンターの上に置く。


「こちらがSランクの討伐依頼となります」


 受付嬢がページをパラパラと捲り、依頼を示す。どうにも見た限り、リヴァヴィウスの討伐依頼は出ていない様だった。


「出来るだけ近場で。往復で2日の間に帰って来れるぐらいの場所がいい」


「それですと……こちらになります」


 そう言って受付嬢が示したのは、


『ヒュドラ13体の討伐

 報酬……白硬貨760枚』


 白硬貨……760枚……だと……。


 思わずその金額に目を剥く。

 一匹約60枚の計算だ。そこまで強い魔物なのだろう。


「それを受けさせてくれ。で、場所はどこなんだ」


「場所は、この街からから丸1日竜車を飛ばして着く、沼地です。竜車の方はこちらで手配致します


 竜車とは、ある種類の竜の背中に強引に座席を括り付けただけの乗り物で、利用料がとんでもない額なんだとか。一回竜車に乗るより普通に馬車を買った方が安いくらいらしい。


ブログとか作ってみました。プロフィールくらいしかありませんが、興味のある人は、是非。作者のユーザーページにリンクがあります。

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