第6話【優嘛と冬馬】
優嘛「なぁ冬馬、僕と戦ってくれよ
固有能力自体は思い出したんだけど、
元の世界にいた時から半年以上使ってなくて
ちゃんと使いこなせるか心配なんだよ」
冬馬「分かったいいよ!」
そしてこの世界に来てから初めて見たあの場所の
海辺まで2人は戻ってきて、2人の練習試合が始まった。
優嘛「はぁぁぁ・・・戴天!」
と言うとエネルギーの塊を放出した
冬馬「固有能力発動!<現実遡行>」
と唱えると戴天は霧散した。
冬馬の固有能力<現実遡行>には第四権能まであり、
今使ったのは第一権能・現実遡行である。
現実に逆らう権能である。
優嘛「ちっ!ならこれでどうだ梅花・壱 九尾の狐」
と言うと優嘛に8本の狐の尻尾が生えてきた。
梅花・壱 九尾の狐は
自身に九尾の狐の身体能力と固有能力などを
扱えるようにする技で、九尾の狐の強さは尻尾の数で
決まっている。
冬馬「はぁ!?もうそんなに・・・」
そう焦っているのだ冬馬も梅花・壱 九尾の狐は
使えるのだが、まだ尻尾は5本までしか出せない。
5本の狐では8本の狐には勝てない。
つまり冬馬はこれ以外で圧倒しなければならないのだ。
冬馬「へっそっちが狐ならこっちは鎧だぁ!梅花・弐 獣壊童鎧」
梅花・弐 獣壊童鎧は、
壊れた獣のように見える鎧を纏う。
獣壊童鎧を纏うと戦闘能力は約3倍まで底上げ
される。
この勝負は九尾の狐(8本)vs獣の鎧となる。
優嘛「はぁぁぁ!!」
ズドォォォン!と凄まじい打撃音が響く。
しかし冬馬は獣壊童鎧でそれを防いでいた。
優嘛「ちっ防がれた!」
冬馬「まじか獣壊童鎧が一撃で破壊されかけた!?」
冬馬は流石に9本じゃなければ耐えられると予想していた。しかし、一撃で大半が破壊されたもう一撃でも
食らうと獣壊童鎧が破壊されてしまう。
優嘛「狐火流 白狐!」
冬馬「狐火流 黒狐!」
白い狐を纏った刀と黒い狐を纏った刀が衝突し
衝撃波が迸る。
ドォォォォォォォォン!!と凄まじい爆音だった。
冬馬「狐火流 炎狐!」
優嘛「っ!?固有能力発動!<反射>!」
すると冬馬が放った剣技は冬馬に跳ね返されたが、
冬馬は記憶が優嘛よりも戻っているので、
その弱点に気づいていた。
優嘛の固有能力<反射>には第六権能まであり、
今のは第一権能・反射である。
相手の攻撃をそのまま相手に返す(相手がその場から 動くと反射したのは誰にも当たらない)。
冬馬「へっ!ちゃんと制御できてるじゃんか」
優嘛「あぁありがとうな冬馬!」
冬馬「どういたしまして」
そう冬馬が優嘛の言葉に答えると
2人の激しい激戦は終わりを告げた———
今回は優嘛vs冬馬でした〜