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9話

 9話





 彼が大学に行っている間にカーテンをしている部屋では優子は料理の本で勉強していた。ただ優子は彼に報いたくて一心不乱に勉強をしては彼に憑依して実践していた。だが月日も冬を迎えてから優子は憑依出来る日と出来ない日があって料理も作れない日が目立っていた。そんなある日のこと部屋の中に居た優子に声を掛けて来る老人が居て、部屋の中の空気の中から優子と同じように入ってくる人が居た。そして優子に「そろそろ上に上がらないか?」と、言う老人は何者だろうかと考えて居た。まさか成仏しろってことかい御爺ちゃん。私はもう彼から離れられない身体になってしまったのにと一人で憤慨していた。


 さんざん放置しといて今更、成仏って… 彼だってアタシからは離れられないよきっと! そしてその事を彼に話した優子に彼は「心霊科学者としてまだまだ勉強がしたいから未だ離れられないよ」と、優子に言うとそこへ部屋の中心から突然現れた老人に特に驚かない彼は「優子は俺の相棒だから今、居なくなられると困る」と、彼は老人に視線を合わせた。すると老人は目を瞑って何かを祈った。するとスッと彼は気絶してしまった。しかし彼も優子を必要としていて今すぐどうのと翌日教授に相談に出掛けた。教授は学生に「私もその老人に会って見たいものだの… そしてさの優子さんにも会いたいし…」と、目を細めた。


 翌日の夕方、教授を連れて帰宅した彼は「優子~ 只今~」と、部屋の中に玄関から声を出したが数分経っても優子は現れずにいたが取り敢えず部屋に入った彼と教授は優子が来れるように床に座って待つと白い壁が「ギシギシ」と、裂けるように出て来た優子に「どうしたんだ!? 優子!?」と、側へ行くと教授の事を話しつつ…「教授! 見えますか? 彼女が?」と、聞くと「うむ… 見える… だが一体、今の異音は何だったんですかね?」と、不安げな教授に学生は優子の肩を抱いた。すると「アイツがアイツが!」と、例の老人の話しを彼にした優子。


 恐らく霊界の立場のある方でしょうねえと、教授がつぶやくと全身をガタガタと大きく震わせる優子に彼は違和感を覚えた。どうしたんだ? 何で肩を抱けるんだ? まるで人間じゃないか! そして感じる! 優子の体温が解る! 優子! お前の身体が人間になってるそ!? 状況を把握した教授は学生に「人間戻りなんじゃないか!?」と、人間戻りとは霊界の身分の高い者だけが使える奥儀の中の一つで! 死人を人間に戻せる力の一つ… まさかこんな所で見れるなんて!! と、大声で驚く教授に目を丸くする学生。




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