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4話

 4話




 学生は住んでいるアパートでもう少し安い部屋を探していた。すると通学途中の不動産屋の一枚の広告に目が行った。「激安物件! 2LDKバス停徒歩10分! 25000円! 今がチャンス!」と窓に貼られた一枚のポスターに身体が勝手に反応した。今のアパート家賃は75000円!! 激安物件は「出るんだろうな… 多分~」そう思いながら不動産屋のポスターに目を奪われて10分が経過した頃、突然中からスーツの男性が満面の笑みで出て来た。


 学生はスーツ姿の男に引き寄せられるように店内の応接の椅子に腰かけていた。そして「はっ!」と、我に返るとスーツの男は「お客様、激安物件ですよ~♪」と、前のめりで学生の顔に近づけた。そして一瞬静まり返った瞬間「バス停徒歩10分しかも2LDKで25000円!!」と、更に学生の顔に自分の顔を近づけた。そして学生は考えて居た教授の話を。教授「幽霊言っても特別何かされる訳でもないしね…」学生は息を飲んで「また来ます!」と、店を出た。


 今の家賃は75000円。おまけに1DK彼は考えて居た25000円! うぬぬぬぬぬぬぬぬ! 宇宙科学でその差額が50000円! 彼は部屋をグルリと見回すと「はあ~」と、大きな溜め息をした。 そして「見るだけ… 見るだけなら…」と、激安物件を見るだけを条件に翌日、例の物件を見に行った。大きめのキッチン、広い玄関、10畳のリビングに8畳の寝室、おまけに出窓で一階。そして何気に気付くと彼は契約書に印鑑を当てる瞬間にその手を止めた。


 そして彼は不動産屋のスーツの男に「出る… 出るんですよね…」と、小声を震わせていた。するとスーツの男は無言で大きく頷いた。一応ですが普通なら85000円ですと、小声で学生に語った。だがここで彼は教授の言葉を思い出していた。「心霊科学…」と、言う言葉を。心霊だろうと科学だろうと彼は25000円の価格に翻弄されていた。


 

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