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第14話 女王様とティータイム

最近おもったこと。

 

アリスと"アリス"って表現がやたら出てきて…

ややこしいわっ!!

 

ちなみにアリスは本作の主人公。

"アリス"は主人公のママで、原作《不思議の国のアリス》の主人公です。

 

 

 

…緑の垣根に囲まれた、小さな庭園。

 

 

その真ん中に、長四角のテーブルが一つ。

白いテーブルクロスに沢山のティーセット。

 

そこで、紅茶を飲んでいる人影の1人……

 

に思いっきり石を投げつけました。

 

ゴンッ

 「あいたっ」

 

「"あいたっ"じゃないわよ…もっと"ぐはぁっ"とか……叫ばせるつもりで投げた……のに!

待てっ…て、言ったでしょ……バカ!!」

 

 肩で息をしながら叫ぶアタシ。

全力で走って帰ってきたばっかりなんです。

 

「うぅ…

ひどいなぁ。そんなこと言ったら、女王様だって待ってあげなかったじゃん」

「女王様はいーの!」

 

 

「えー、ズルいだろ」 

とかほざいてる帽子屋の横では、女王様が静かに紅茶を飲んでらっしゃいました。

 

「…ふぅ。

相変わらず旨い茶を入れてくれるな。

では、私はこれで…」

 

「え!?

女王様もう帰っちゃうんですか?」

「もっとゆっくりしてきなよぉー

せっかくなんだからさっ」

 

「いや、しかしだな…

一杯飲んだら帰る、と先程にも言ったろう?」

 「そっか…

女王様ですもんね。忙しいんだから仕方ないか……。」

 

想像してたよりイイ人だったから、仲良くなれるかなって思ったんだけどなぁ。

もっとゆっくりお話したかったな。

 

 

「……そ、そんなに名残惜しいのならば……

もうしばらく居てやっても構わんがっ?」

 

「え?

いいんですか!?

やったぁ♪」

「良かったねアリスっ」 

 

 なんでかわかんないけど、女王様ってスッゴく優しいじゃん!

最初のうち怖がってて損しちゃったな〜。

 

「…あの〜ツンデレ様」

「…ッ!?

誰がツンデレだ誰がっ」  

「お〜さすが女王様。

ツンデレなんて外界の言葉も通じるんですね〜」

 

ニヤニヤ笑う帽子屋を見て、女王様の眉間が歪む。

 

「帽子屋…キサマ、その首はね飛ばしてやろうか……っ!?」

 

 

「…やっぱり……

女王様って首はねるのが好きなんだ……。」 

「なっ…あ、アリス?」 

 

急に顔を暗くしたあたしを見て、女王様がうろたえる。

 

「あーあ。

女王様が首はねるなんて言うから〜」

 

そう言うと、帽子屋は笑いながらあたしの頭を撫でる。

 

「怖がらなくていいよ〜あんなの冗談なんだから。

どうせお母さんから、女王様は人の首はねまくるスプラッタ馬鹿だとか聞かされてたんだろ?」

 

…実をいうとそうだった。ママの話を聞いた限りでは、女王様って情緒不安定ですぐ人を処刑するって聞いてたから……小さい頃とかは、話を聞く度にスゴく怖がってたんだ。

 

「…ごめんなさい…」

「アリスが謝らなくてもいいって!

ねぇ女王様!」 

「う、うむ。

怖がらせてしまったのなら謝る。済まなかったな…」

 

女王様がひどく焦った顔をしてる。

よかった…やっぱり優しい人なんだ。

 

「それはそうと帽子屋。スプラッタ馬鹿というのは聞き捨てならんな処刑しても当然な程に腹が立ったのだが」

「そそ、そうだアリス!

紅茶もう一杯どう!?」

 

女王様の言葉にビビる帽子屋。

コイツは…実際に首はねられても仕方ないと思うんだけどなぁ。

 

「…まぁいいわ。

それじゃもう一杯…

子猫くんも紅茶いる?」

「ん〜、

僕は猫舌だから、出来るだけ冷めたのがいいな。」 

 

「熱くない紅茶ね!

ちょっと待ってて…」

 

 

お、テーブルのすみっこにティーポット発見!

 

試しに触ってみると、全然熱くない。ちょうどよく冷めてるわね。

 

「うん、これなら大丈夫そう。

猫くんカップ出して」

「はーい」

 

ポットを持ち上げてみると…あれ?案外重いな。まぁいっか。

「それじゃお茶注ぐね」

 

ポットを持ち上げて、紅茶が出るようにゆっくりと傾けた。

 

 

「…痛い痛い!

ちょっと女王様…ごめんなさいってばホントに骨折れちゃいますから…

  

ってああ!?

そのポットは……!」

 

 

デロン。

 

 

……はい?

効果音"デロン"ですか?

 

お茶が出てくる音とは違いますよね。 

 

あたしと猫くんは、ポットの口へと視線を動かした…。

 

 

「「……ひぃっ!?」」

 

ポットの口から…なんか出てます。

長くて細くて…

 

毛が生えてる…

ってなんじゃこりゃああああっ!?

 

 

「いゃぁぁああコレ紅茶じゃないっ!!!」

 

驚いたあたしは、そのままポットを放り投げた。 

 

「あいたっ!!」

あ、帽子屋に当たった。 

宙を舞う謎のポットは、女王様が見事にキャッチしました。

 

 

「む……これは!」

 

「な、なんなんですかそれぇ!!

ポットから…ポットからしっぽが!

しっぽがぁああ」

 

「まあ落ち着けアリス。やれやれ、本当によく騒ぐ子供だ…」 

 

女王様は苦笑いをして見せる。

そして、なんのためらいもなくポットのフタをとった……。

 

 

「おいヤマネ。

貴様またポットの中で寝ているのか。」

 

え?

や……ヤマネ?

 

 

 

 

「…むぅぅ……。

 

むきゅ?

もう朝なのですかぁ?」 

 

ポットの中から顔を出したのは……

 

なんとも可愛らしいネズミさんでした。

 

 

「ふわぁぁ。

まだ眠たいですぅ…」

 

…ヤバいかわいい////。 

ポット投げなきゃよかった。お持ち帰りするべきだったか……残念。

 

 19世紀にはヤマネをティーポットに入れて飼うのが流行ってたとか。

ホントかどーかは知りませんけど♪

 

それにしてもアリス、浮気癖ありそうですね…

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