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6-8 二度も同じ手を喰らわないように

‥‥‥以前、魔剣の力を封じる手を使われ、結構危ない目に遭った時がある。


 あの時は腹に大穴が開きつつもなんとか助かったのだが、魔剣士と言えども魔剣を封じられたらかなり不味い事になるのは間違いないだろう。

 例えドラゴンの力を持っていたとしても、相手が魔獣であれば厄介なことになりかねない。


「……そんなこともあって、同じことがあっても大丈夫なように対策はしていたが、まさか王都の中で堂々と襲撃をしてくるとは思わなかったな」

「全員、私の魔剣としての力を封じる前にボッコボコになりましたけれどネ」


 本日は休日であり、ゆっくりと学園の寮から出て散策をしていたのだが、その最中に何やらつけられている気配を感じ取った。

 なので、あえて人目のつきにくい裏路地に入り込み、確かめようとしたのだが…魔剣の力を封じる札とか布とか、以前にも使われた手段をやって来るとは思わなかった。

 まぁ、意味が無かったが。流石に二度目の手を喰らう事が無いように、対策はしているんだよ。対策が意味ないほど、力で盛大にごり押してしまったが。




 何にしても、休日の中でやってきた襲撃者たちだが‥うん、加減を間違えずに、きちんと全員気を失っているだけに留める事が出来た。

 中には自ら仕込んだ毒であの世に逃亡しようとする輩もいたようだが、ゼナがでかいペンチをどこからか取り出し、盛大に引っこ抜いて阻止したので問題はないだろう。引き抜く際に、流石に大きすぎるペンチだったので、ばぎっと何やら顎が外れるような音がしたとは思うが、気にしないでおこう。


 問題は、なぜこんな輩が突然出現したのか。


「どう考えても、俺たちを狙っていたが、何を狙っていたんだ?」

「突然、私の方を封じようとしてましたし、魔剣に対しての対策はしていたようですネ。無差別に狙うのではなく、ご主人様狙いの襲撃なのは間違いないでしょウ」

「でもなぁ、そんな事をされても狙われるような心当たりなんて‥‥‥‥‥‥あり過ぎるな」


 ドラゴンの力、魔剣の力、皇女・王女の婚約者、帝国の公爵家の孫、青薔薇姫関連での恨み言、その他破神布などのへんてこ組織などなど、狙われるような要因があり過ぎる。

 心当たりがあり過ぎて、相手が何を狙っているのか全然わからない。


「ゼナ、とりあえずこいつらは国に報告しつつしかるべきところへ引き渡そうか。尋問(拷問)の類なら、専門家の方にお願いした方が良いからネ」

「私も最近、尋問(拷問)官2級の資格を得たので、やれないこともないのですガ‥‥その方が良さそうデス」

「なんかさらっとヤバそうな資格を取得してないか?」

「メイドたるもの、本当は1級を取りたいのですガ、流石にちょっとえげつなかったので…自白薬や魂から情報を読み取るような道具なども使用できますが、襲ってきた人たちには肉体・精神的にしっかりと反省して欲しいですからネ。簡単な方法よりも専門家の丁寧な方法を受けてもらう方が良いのデス」


 上の人の方がヤバいだけなのか、それともこのメイドにやばいと思うようなことに関しての心があったところに驚くべきか分からない。

 ただ、今言える事とすれば、相手が何者なのか分かっているはずなのに、無謀にも挑もうとするような輩を仕向ける奴らがいるという事ぐらいか。

 そのバックに何がいるのかは不明だが…どう考えてもろくでもない事しかないよなぁ。


「何で王国に戻って早々、こんな面倒事がすぐに引き起こされるのやら」

「もはや、騒動が来るのはご主人様の引き寄せ体質と言っても過言ではないですネ」

「やめて、それ本気でシャレにならない」


 騒動引き寄せ体質とか、誰が得するというのだろうか。

 どんどん厄介事が舞い込んでくることは嫌すぎるのに、それでもやって来るとか運命は鬼畜だと叫びたい。

 そんな想いを抱きつつも、俺たちは丁寧に襲撃者たちを拘束しつつ、引き渡すために引きずり始めるのであった‥‥‥


「ところで、そんな資格が普通にあるのか?」

「探せば意外なものなどにあるんですよネ。野菜ソムリエ、計量士、ダンスマスター、ウルトラコケッコッコー鑑定士、波動拳士、試験問題作成士‥‥‥流石にメイド魔剣として必要なものしか選択していないのですガ、世の中変な資格で溢れていますネ」

「ある意味平和というか、そんな変な資格が溢れている世の中がおかしいと思うべきなのかわからん」



突然の襲撃は何を意味するのか

こんなことをやらかしてくる相手は何を考えているのか

一つ言えるのは、どう考えてもろくでもないことがあるのだろうなぁ…

次回に続く!!



‥‥‥なんか5章終えてから、ちょっとだけ進み具合が早くなったかもしれない。

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