百回記念② ドキッ!?女だらけの温泉旅行
今回は百回記念第二弾です。
前回は男性側でしたが、今回は女性側です。
よくありますね?
アニメとかでのサービス回、水着回とか言うの。
今回はそれをドラゴンフライでやっちゃいます。
女性陣は何と温泉一泊二日のご招待を受けます。
さあ果たしてどうなる事やら……
では今回も前回と同様に会話劇形式でお届けします。
楽しんで頂けたら幸いです。
でははじまりはじまり~
凛子「ここね……」
カンナ「着いたっ?」
グース【ええ、そのようですね】
カンナ「ねーママー?
今日は何で温泉なのー?」
凛子「ドラゴンフライが百回を迎えたから感謝の気持ちを込めてだって」
カンナ「ふーん。
よくわかんないっ」
グース【どうやらここが母屋のようです】
凛子、カンナ、グースの三人はとある県の山間にある旅館に辿り着いた。
カンナ「何て名前だろ……
ムムム……
ママー、読めないー。
上の看板に何て書いてあるのー?」
凛子「これはね神龍舘って読むのよカンナ。
でも三文字とも旧字体なんて歴史のある旅館なのね」
グース【では中に入りましょう】
凛子「ええ」
カンナ「わーいっ」
蘭堂凛子。
蘭堂カンナ。
グース。
旅館到着。
キャラ参照話
本編八~十七話、三十九~四十三話。特別編。閑話第二章。
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蓮「ここね……」
ルンル【ねぇーん。
まだ着かないのうん。
アタシもう歩き疲れちゃったわん】
蓮「ルンル、アンタ竜のくせに何言ってんの。
着いたわよ、ここ。
神龍舘」
ルンル【ここねぇん。
パンフレットにも乗ってたわん。
ここの温泉って美肌効果があるんだって。
ねぇねぇここでお肌プリップリにしちゃって竜司ちゃんに抱かれてきなさいよ】
蓮「なっ!
何でここで竜司の名前が出んのよっ!」
藜「ふう、やっと着いたかい。
たまにはって思ってきてみたけどえらい山の中にあるんだな。
って蓮、あんたまだ竜司君とヤッてないのかい?」
蓮「ヤッ……ママッ!
何を言ってんのよっ!?」
藜「まーヤるにせよヤらないにせよ。
処女がもてはやされるのは成人までだよ。
使わずに置いとくとアソコに蜘蛛の巣張っちまうぜ。
ケケケ」
蓮「うわ……
ママ……
下品過ぎる……
さあ……
中に入りましょ」
ルンル【あら?
この子ったら出だしから何凹んでるのかしら?】
藜「私も良く解んね」
新崎連。
ルンル。
新崎藜
旅館到着。
キャラ参照話
本編十七~二十九話。七十三~八十一話。特別編。
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ヒビキ「おっここだねっ!
着いた着いたっ!
氷織ーっ!
大丈夫かーっ!
ついて来てるかーっ!」
氷織「はぁっ……
はぁっ……
大……
丈……
夫……
です……はぁ」
ヒビキ「だからアタシがおんぶしてやろうかって言ったのに」
氷織「だから……
大丈夫だってっ……!
はぁ……言ってるでしょっ!
来年は六年生になるんっ!
ですからっ!
おんぶなんてっ!
子供じゃないんっ!
ですからぁっ!」
バタン
ヒビキ「氷織ー?
何も倒れるまで頑張らなくても良いんじゃないのかいっ?
でも氷織、今年ぐらいから体力つけるの考えた方が良いかもね。
ほら氷織しっかりしなっ!
もう着いたよ」
(氷織を抱きかかえるヒビキ)
嘉島ヒビキ。
嘉島氷織。
旅館到着。
キャラ参照話
本編三十~四十三話。特別編。
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華穏「ここ………かな……?」
(母屋の前で見上げる華穏)
華穏「神龍……
舘……
でいいのかな……?
何だか歴史を感じる建物ね……
私今日来て良かったのかな……
竜河岸とかじゃないんだけど……
とりあえず入ろっかな?」
花園華穏。
旅館到着
キャラ参照話
本編四十五~六十話。特別編。
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美々「はぁ……
はぁ……
ここで……
しょうか……」
遥「ちょっと待ってね美々ちゃん……
って言うか大丈夫?
ちょっとスミスッ!
おぶってくれるのはいいけど揺らさないでよっ!
手紙が読めないじゃないっ!」
スミス【はるはるっ!
すみませぬっ……!
ハァハァ……
はるはるのおっぱいが背中に……
何と言う役得……
つるぺたは正義ッ!
かわいいは正義ッ……!
ハァハァ】
美々「はい……
はあはあ……
大……
丈夫です……
私……
運動は苦手で……」
杏奈「美々……
貴方、不相応なデカいもの二つもぶら下げてるからドン臭いのよ。
ハッ!
一体何を喰ったらそんなにもデカくなんのよっ!」
ビターンッ!
美々「イタッ!
おっぱい叩かないで下さ~い……」
杏奈「アハッ!
おもしろいっ!
おもしろいわぁっ!
ねぇ遥ッ!
コレ面白いわよぉっ!
すっごい揺れるわぁっ!
揺れるわよぉっ!」
遥「ちょっと杏奈。
美々ちゃん虐めるの止めなさいよ。
スミス、ここみたいだからもう降ろして」
スミス【ぷにふにぷにふに……
ってええっ!?
もうっ!?】
ぴたーんぴたーん
遥「杏奈アンタいい加減に……
ってうわっ凄っ!
揺れてるわ……」
ぴたーんぴたーん
杏奈「キャハッ!
キャハハハハッ!」
美々「やめて下さ~い。
形が崩れますぅ~」
杏奈「アハッ!
今何カップが言ったら止めてあげるわぁ」
美々「Gですぅ……」
杏奈「カッ!
アンタ私の何倍上を歩いているのよっ!
何?
アンタから見たらC以下は地上を這う虫扱いっ!?
天上人気取りっ!?
いや……天乳人ねぇっ!
もう許さないっ!
もっと叩いてやるわっ!」
美々「私何も言ってませ~ん」
遥「二人ともいつまでもじゃれ合ってないで、着いたわよ。
ここでしょ?
神龍舘」
名児耶杏奈。
夢野遥。
スミス。
鷹司美々。
旅館到着。
キャラ参照話
本編六十一~七十七話。
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暮葉「わぁーっ!
ここねっ!
ねぇねぇっ!
ここでしょマス枝さんっ!?
私達が今日泊まる旅館ってっ!」
マス枝「ええ確か神龍舘……
って暮葉、そんなにはしゃが無いの。
でも温泉レポの仕事が来たら……
このはしゃぎっぷりはアリかも知れないわね……」
綴「ここね。
ようやく着いたわ。
よいしょっと……」
ドサドサ
マス枝「綴さん、ご苦労様。
三人分の荷物重かったでしょ?」
綴「いえいえ。
私、吸血鬼ですんで。
隊でも身体能力は一番高いんですよ」
暮葉「マス枝さーんっ!
綴さーんっ!
はやくーっ!
こっちこっちーっ!」
マス枝「では行きましょうか綴さん」
綴「ええ」
天華暮葉。
安藤マス枝。
飛縁間綴。
旅館到着
キャラ参照話
本編八十七話~
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(旅館 母屋)
暮葉「わぁー。
中も何か……
歴史を感じるわね……
わっ!
見て見てっ!
何か下に動物の死体があるわっ!」
マス枝「これは死体じゃないわよ。
多分近くの猟師さんが召し取った熊の毛皮ね」
(いらっしゃいませーご予約のお客様でしょうか?)
マス枝「はい、予約名はドラゴンフライメンバーで」
(はいはい。
ドラゴンフライメンバーさんですね。
お連れ様はもう到着してますよ。
まずは昼食を広間にご用意してます。
こちらへどうぞ)
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(大広間)
ガラッ
暮葉「こんにちは~」
凛子「いらっしゃい。
お疲れさまでした。
あら……もしかして」
マス枝「初めまして。
貴方が蘭堂凛子さんですね。
私は安藤マス恵。
クレハのマネージャーをやっております」
(名刺を差し出すマス枝)
凛子「これはご丁寧に……
やっぱり。
もしかして貴方クレハ?」
暮葉「ええそうよ」
凛子「ウチの娘が大ファンなのよ。
良かったらお話してくれないかしら?」
暮葉「いいわよ。
どこかしら?
その子」
凛子「今呼びます。
カンナーッ!」
(氷織と手遊びしていたカンナ。こちらにトテトテ一緒に来る)
カンナ「なあに?
マ……
えっ……?」
氷織「カンナ、どうしたんですか?」
(カンナの方を向いて軽く手を振りにっこり微笑む暮葉)
カンナ「まさか……
クレハ……?」
暮葉「そんなに震えなくても私よ。
クレハよ。
名前教えてくれる?」
カンナ「あっ……
あうう……
あっ……
あのっ……」
氷織「さっきからどうしたんです?
顔も物凄く赤いですよ」
カンナ「だってっ……
ゴショゴショ……
クレハだよ?
あのクレハッ……!
ゴショゴショ」
氷織「ゴニョゴニョ……
誰ですそれ。
私知りませんよ……
ゴニョゴニョ」
カンナ「えーっ!
氷織ちゃん知らないのーっ!?
TVとかで出てるじゃんっ!」
氷織「すっ……
すいません……
しゅん……」
暮葉「あの……
名前……」
凛子「ホラ……
カンナ、頑張って……」
カンナ「あぁっ!
ごめんなさいっ!
あの……
モジモジ……
蘭堂カンナですっ!
十歳ですっ!
あの……
クレハさんの大ファンですっ!」
暮葉「カンナちゃんね。
いつも応援ありがとう。
よろしくっ」
カンナ「ハイッ……!
キャーーッ!
どうしようっ!
クレハと握手しちゃったっ!」
凛子「良かったわねカンナ。
さあさあ暮葉さん達も席について。
そろそろ始めましょう」
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自己紹介(最初の挨拶)
凛子「はいそれでは今日はD.F百回記念温泉旅行にお越し頂き有難うございます。
昼食&自己紹介の司会を務めさせて頂くのは私蘭堂凛子と……」
グース「私、グースでお送りします」
藜「堅っ苦しいのは抜きにして早く喰わせてくれよ」
凛子「勿論堅苦しく仕切るつもりはありません。
あくまでも私は自己紹介の仕切りとと乾杯の音頭だけです。
じゃあグース……お願い」
グース「では皆さん、グラスをお持ち下さい」
藜「へへっ……待ってました」
ヒビキ「やっぱりこれがなくっちゃあねえ。
ヘヘヘ」
凛子「では皆さん……カンパーイッ!」
一同「かんぱーいっ!」
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(自己紹介と昼食)
料理:ジビエ肉の小鍋。
山菜の天ぷら。
コゴミの胡麻和え。
わけぎと油揚げのぬた和え。
御飯。
具沢山の味噌汁。
ビール。
ジュース。
凛子「では皆さん。
自己紹介の時はマイクを回していきますのでよろしくお願いします。
ではまず私から……
名前は蘭堂凛子。
歳は……三十九歳。
職業は町医者をしています。
どうぞよろしく。
ハイ次はカンナよ」
カンナ「ねーねーママー。
何を言ったら良いのー?」
凛子「自己紹介をするのよ」
カンナ「ふうん。
じゃー……
名前は蘭堂カンナです。
十歳です。
小学四年生です。
たつがしです。
よろしくおねがいしますっ!」
凛子「フフフ。
はい良く出来ました。
さっ次はグースにマイクを回してね」
カンナ「ハイッグースッ!」
グース「ありがとうございます。
私の名前はマザーグース。
マザーの衆の近衛の一で御座います。
聖竜です。
どうぞよろしくお願いします。
はい次は蓮さんですよ」
蓮「モグモグ……
はい、えーと……
名前は新崎連。
年齢は十五歳。
中学生です。
よろしく。
次はルンルね」
ルンル【あらん次はアタシ?
モグモグ……
名前はルンルッ!
雷竜よぉんっ!】
遥「あら?
蓮ちゃん。
久しぶりっ!」
蓮「遥さん、
ご無沙汰してます。
えーと……スミスだっけ。
久しぶりね」
スミス「おお、これは蓮氏。
お久しゅう御座いますぞ」
遥「今日は一緒に楽しみましょ」
蓮「ハイ!
ルンル、次はママに回して」
藜「自己紹介は良いんだが……
ちょっと蓮……」
(藜は蓮に耳打ちする)
藜「ゴニョゴニョ……
お前、あのブリッブリの服着たババアと知り合いなのか……?
ゴニョゴニョ」
蓮「ゴショゴショ……
ちょっとっ!
ママっ!
そんな失礼な事言わないでよっ!
名古屋でお世話になったのよっ……!
って言うかママ、良く解ったわね。
遥さんが四十二歳だって」
藜「考古学で鍛えたアタシの審美眼を甘くみるんじゃねぇよ。
ってあのババア、アタシより年上かよ……」
凛子「あのー……
自己紹介を進めて頂けないでしょうか……」
藜「おっわりーわりー。
次はアタシだなっ。
名前は新崎藜。
三十九歳。
蓮の母親で考古学者だ。
よろしくなっ!」
カンナ「へーっ!
お姉ちゃんのママ、学者さんなんだーっ!
すっごーいっ!」
藜「そうだろっ!
ヘヘン、もっと私を誉めやがれっ!」
蓮「そんな良いものじゃないわよカンナちゃん。
ママってば業界じゃ“暴君考古学者”で有名なんだから」
カンナ「ぼーくんこーこがくしゃ?」
蓮「要するに滅茶苦茶なのよ。
自分が怪しいと思ってる場所なら許可も取らずにどんどん掘っちゃうんだから」
カンナ「うわぁ……」
藜「コラッ蓮。
テメー何も知らない少女に何言ってんだっ。
最近じゃちゃんと許可を取ってから掘る様にしてるよ」
蓮「でも不許可でも掘っちゃうでしょママの場合。
前、ウチに抗議文が来てたんだから」
藜「グッ……」
カンナ「おねーちゃんのママ……
ちゃんと言ってから掘った方が良いと思うよ……」
藜「カ……カンナちゃん……
だから言ったでしょ?
最近はちゃんと許可を取ってるって……
ホラァッ。
ヘンな空気になっちゃったじゃんか。
ホラホラ次ッ!」
氷織「次は私ですね……
名前は嘉島氷織……
十一歳……
小学五年生です……
そしてっ!
天才美少女っ!
竜河岸です……」
ヒビキ「いよっ!
氷織っ!
日本一ーーっ!」
氷織「フフン…………
あれ?」
(一同ノーコメント。若干引いてる様な空気がそこはかとなく漂う)
氷織「ヒビキッ!
みんな無言なのはどういう事ですかっ?
やはり私はブチャイクなんですかっ!?」
ヒビキ「いーやっ!
アタシから見ると氷織は一番可愛いよっ。
皆が黙っているのは当然の事だからさっ!
それで当たり前の事だから誰も声を上げないのさっ?」
氷織「確かに……」
ヒビキ「だから氷織は可愛い。
それで良いじゃないか。
オッ次はアタシだねッ!
アタシの名前はヒビキ。
本名はヒルメイダス・ビ・キールムット。
王の衆で白の王だよっ!
時々金氷帝と呼ばれる事もあったねえ」
藜「へえ……
アンタ、ヒビキとか言ったね。
王の衆って事は高位の竜かい?
さっきのグースもそうだろ?
一所に高位の竜が二人も居るって、このメンツどうなってやがんだよ」
ヒビキ「そんな事アタシャ知らないよっ!
作者にでも聞いとくれっ!
所でアンタ……
確か藜さんとか言ったねぇ。
雰囲気からしてイケる口なんだろ?」
(ヒビキが手でお猪口を呑む仕草をする)
藜「そういうアンタもイケそうだ。
なんたって高位の竜だもんな。
じゃあ……」
ヒビキ「やるかっ!
呑み比べっ!」
藜「かかってきやがれっ!」
氷織「ヒビキ……
程ほどにね……」
ヒビキ「わかってるってー氷織っ!
おっ次の人、自己紹介しなっ」
華穏「モグモグ……
この小鍋美味しい……
あ、次は私ですね。
えーと、名前は花園華穏。
十四歳で中学生です。
私竜河岸とかでも何でもない只の一般人なんですが……
お呼ばれされてもよかったんでしょうか……」
凛子「もちろん良いわよ。
手紙にも書いてあったし。
“花園華穏って一般人が来ます”って」
華穏「なら良いですけど……
何で呼ばれたんだろ……?
ハイ、じゃあ次の人」
遥「次はアタシねっ!
名前は夢野遥ッ!
年齢は永遠の十二歳ッ!
職業はアイドルやってまーすっ!
夢はぁー……
武道館で単独ライブをやる事でーすっ!
よろしくっ!」
暮葉「へー。
貴方もアイドルやってるのね。
グーゼン……で良かったのかしら?
マス枝さん」
マス枝「ええ合ってるわよ。
暮葉」
遥「貴方がクレハね……
貴方とは今の段階で差がついているわ……
っでもっファンの熱は負けないんだからッ!」
スミス「うおおおおーッ!
はるはるーっ!
拙僧達がついておりますぞーっ!」
杏奈「ハッ……
アンタは権藤房代(四十二)でしょ……
ボソッ」
遥「わーわーわーッ!
コラッ!
杏奈ッ!
シィーッ!
シィーッ!」
杏奈「ハッ……
まぁいいわ」
遥「ふうっ!
あービックリした……
ハイッ次はスミスよっ」
スミス「おー。
はるはる、これはかたじけない。
えー。
拙者の名はスミス。
本名は……ゲフンッ失礼。
スーダン・ミゼット・スイフトと申す者。
武竜でござる」
カンナ「ブリュー?」
グース「武竜?」
氷織「武竜ってどんな竜ですか?
ヒビキ」
ヒビキ「いや……聞いた事無いねぇ。
アンタも知らないのかい?
グース」
グース「ええ。
おそらく変異種では無いかと……」
ヒビキ「あー変異種って言ったら
突然生まれるって言う
変わり種竜種だったっけ?
んでスミスだっけ?
アンタ何が出来るんだい?」
スミス「ムッフッフッフ。
皆々様方。
拙者に興味津々のご様子……
ではお見せしましょうっ!」
藜「おーやれやれー。
酒の肴にはちょうどいい」
スミス「御意。
では少々前失礼……
ムムム……」
ゴン
(手をかざしたスミスの手から片手剣が現れ、床に落ちる)
藜「おっ?
何か出てきたぞ……
どれどれ……
剣だね……
イタッ。
これマジもんだわ」
スミス「如何ですかな?
拙者の能力は武器生成でござる。
御望みとあればいくらでも……」
藜「へぇ、そいつはすげぇ」
スミス「武器でお困りの際は
いつでもお声をかけて下されムッフッフ。
ハイでは次の方どうぞ」
杏奈「あ……
次はアタシ……?
名前は名児耶杏奈……
歳は十八歳……
好きなものは竜司……
はぁ……
何でアタシここにいるんだろ……?
ここに竜司が居たら……
居てさえくれたらっ!
物凄く楽しい旅行になったのに……」
カンナ「へーっ
杏奈おねーちゃん。
竜司にーちゃんの事スキなのー?」
杏奈「フフッ。
それは好きなんて次元の話では無いわっ!
竜司は私の未来の殿方っ!
それは必然っ!
必定っ!
運命によって定められてることなのよぉぉぉぉっ!」
蓮「相変わらずね……
名児耶さん……」
杏奈「あらぁっ!
随分久しぶりじゃないのっ!
このクソ女ッ……!
クンクン……
匂うわァっ!
処女の匂いィィィィッ!
その様子じゃ
まだ竜司に抱かれていないみたいね……」
蓮「そっ……
そんな事貴方に関係無いでしょッ!
私がいるうちは貴方になんか、絶対竜司は渡さないんだからっ!」
カンナ「アワワワ……
オロオロ……」
藜「あーあーカンナちゃん。
こっちに来ときな。
モテない色ボケ女が、二人でやっかみ合ってるだけだから。
ケケケ」
蓮「誰が色ボケよっ!」
杏奈「カッ!
娘も娘なら親も親ねぇっ!」
藜「ヘッ。
まーアタシの見立てでは
娘の方が一歩リードって所だけどなっ」
杏奈「カッ!
どこがよっ!
私のどこがっ!
そのクソ女に劣ってるって言うのっ!?」
藜「はぁ。
アンタ竜司君がどういう性格の男か把握してるのかい?
アンタみたいに相手の気持ちを考えずに自分の気持ちばっかり病的に押し付ける奴の事
何て言うか知ってっか……?
ヤンデレって言うんだぜケケケ」
杏奈「ヤン……
カッ!
もう許さないわァァッ!
私に対する数々の侮辱ッ!
ぶっ飛ばすッ!
ぶっ飛ばしてッ!
私の足元に屈服させてやるわ……
魔力注入ッ!」
凛子「あの……ちょっと……
せっかくの楽しい旅行なのに揉め事は……」
藜「あーいいいい凛子。
こういう手合いはいっぺん解らせないと
目、覚めないからな。
ルンルーちょっとこっち来い」
ルンル【なあにん。
藜さん】
藜「ちょっとアイツ、シメるわ……
魔力注入……」
杏奈「キエエエエエエェェェェェェッ!
死ねェェェェェェェェェッ!」
(杏奈は藜に飛びかかり、顔面に右ストレート)
ドッゴォォォンッッ!
藜「はいヤンデレあるある~。
同性を殴る時は必ず顔面を狙う~。
だけどまだまだ魔力注入の練度が甘い……
よっと……
フッ!」
ズンッッ!
(顔に突き刺さった杏奈の拳を捻り上げ無造作に少し上げ、腹めがけて思い切り拳を打ち下ろす藜)
杏奈「キャァァッ!
オゴッ……」
藜「おや……
意識断ち切るつもりで殴ったのにまだ意識があるなんてね。
大したもんだ。
でもまー見た所、何でか知らないがアンタの竜は居ないようだし残留魔力ももう尽きただろう。
自分の席に戻っておとなしくしてな。
ヤンデレちゃんケケケ」
杏奈「クッ……
シスさえここに居れば……
ブツブツブツ呪呪呪呪呪……」
藜「うわっヤンデレが
こっちみてブツブツ言ってるぞ」
ヒビキ「藜さんっ!
一仕事お疲れさんっ!
まー一杯やっとくれよっ。
……トクトク……
しかしなかなかやるねぇ」
藜「おっとっと……
まあもう現役じゃないけどねぇ……
って次の自己紹介誰だ?」
美々「次は私です……
名前は鷹司美々……
歳は十七歳……
漫画家志望です……
えと……
私も竜河岸とかじゃ無く……
華穏さんと同じ一般人です……」
一同(竜除く)「おぉーっ」
美々「エェッ……?
何ですかぁっ……?」
カンナ「おねーちゃん、すっごーい!
おっぱい大きいーっ!」
凛子「確かに……
スタイルには自信あったけどこれは……」
氷織「ペタペタ……
私もこれぐらいになれるでしょうか……」
蓮「羨ましいなあ……
私もこれぐらい欲しい……」
ルンル【だからキャベツ喰いなさいキャベツ】
藜「これは世の男共が放っておかないねえ……
ゲヘヘ。
んで美々ちゃん
具体的にサイズはいくつなんだい?」
美々「えぇっ!?
またそれですか……
Gです……」
一同(竜除く)「おぉーっ!」
美々《みみ》「そっ……
そんな良いものじゃないですよっ……
肩も凝るし……
目線も気になるし……」
華穏「漫画家さんって事は絵が上手いんですね。
どんな漫画を描くんですか?」
美々「えっ……
それはっ…………
BLを……
ゴニョゴニョ」
華穏「えっ?
ビーエルって何ですか?」
美々「えっと……
それはっ……
あのっ……」
藜「あーあれだ華穏ちゃん。
要するにホモ漫画だ」
華穏「え……?
ホ……」
凛子「ちょっと藜さん。
カンナや氷織ちゃんも居るんですから」
藜「おっわりーわりー。
じゃあ自己紹介先に進めっか」
暮葉「次は私ねっ!
えーと……
名前は天華暮葉っ!
歳は……
えーと……何歳だっけ?
マス枝さんっ」
マス枝「十五歳でしょ」
暮葉「そうそうっ!
十五歳っ!
竜の時の名前はアルビノッ!
今アイドルやってますッ!
よろしくっ!
来週には新曲“紡がれる糸”が出ます。
ミディアムバラードですっ。
あと最近は女優業も始めてます。
日曜八時のドラマ“サイコパスシリアル”にも出演してます。
宜しくお願いしますっ!」
カンナ「クレハちゃーんっ!」
暮葉「フフフ」
氷織「カンナちゃんが聞くなら……
聞いてみようかな?」
藜「アンタ確か見た事ある……
竜でアイドルやってるって
変わり者だったっけ?」
暮葉「そうよっ!」
藜「じゃあ何で竜の姿で活動しねぇんだ?
その方が見た目にもインパクトあるだろうに」
マス枝「それは暮葉が目指しているのが
トップアイドルだからです」
藜「どういうこったい?
というかアンタは?」
マス枝「申し遅れました。
私は安藤マス枝。
年齢は三十四歳。
暮葉のマネージャーをやってます。
今回は暮葉が温泉に行くと言い出したので同行させてもらいました」
藜「へぇなるほどね。
それじゃアイドル以外なら良いって事かい?」
マス枝「ええ。
昨今では竜が出るドラマ等も増えてます。
俳優としてやっていくなら
竜の姿でもアリだわ。
声優も姿が見えないからアリかもね。
でもアイドルは違うっ!
藜さんっ!
アイドルの語源を知ってますかっ!?」
藜「いっ……いやっ……」
マス枝「語源はラテン語のイドラから
来ていると言われていますっ!
その意味は偶像っ!
そして偶像とはッ!
崇拝の対象となる像の事ッ!
人々から人気を集めるアイドルを目指すのに竜の形ではダメですっ!」
暮葉「マ……マス枝さん……
落ち着いて……
周り見て……
これって確か“引いてる”って……
感じじゃない?」
マス枝「ハッ……
オホン。
失礼しました。
そう言った理由でトップアイドルを目指すからには人型じゃないと駄目なんです」
暮葉「そうなのよ。
だからアイドルになるためこっちに来てから竜に戻った事無いもの。
この前も竜司の前で竜になろうとして
服を脱ぎだしたら
竜司に慌てて止められちゃって……」
蓮「竜司の前で服を脱いだァァァッツ!?」
杏奈「カッ!
あのクソメスも竜司をッ!
狙っているのぉぉぉっ!?」
蓮「名古屋では大丈夫だと思っていたのにっ!
油断したわっ!
ねえその話詳しく教えてくれない……?」
暮葉「ね……ねぇ……
蓮……さん……
何か凄く……近いんだけど……」
蓮「あらぁ?
そうかしら?
オホホホ。
それでどう言う状況で服を脱ぐことに?」
暮葉「えっ……えぇ。
静岡の一日署長の仕事の時に竜司と知り合ってその時ガレアも居てー。
ガレアってば私だって気づかないからそれならって……。
その時借り物の制服着てて。
破くわけにも行かないから
服を脱ごうとしたのよ」
蓮「ほっ……
なぁんだ。
そう言う事なのね」
暮葉「そうなのよ。
それで竜司とガレアと三人で竜界に戻った時もせっかくだから竜の姿になろうとした時も竜司ったら慌てて止めてね。
私に女の子は肌を晒しちゃいけませんってくどくど語ってたわ」
蓮「……一つ確認しておきたいんだけど……
暮葉さん、あなた竜司の事が好きなの?」
暮葉「“好き”……かぁ。
今私人間の感情について勉強中なの。
好きって感情が一番解らない。
言葉を辞書で引いてもピンと来なくて。
マス枝さんに聞いたら“大事な人”が出来たら自然とわかるわよって言ってたけど、大事な人って考えてもマス枝さんしか出ないし。
でも同性じゃ好きって言うのは違うって本で見たし」
蓮「じゃあ竜司の事は好きじゃないの?」
暮葉「だから解らないんだってば。
マス枝さんがとっても大事なら……
竜司は少し大事……かな?
いや少しじゃないかな……
半分ぐらい……?
あれ?
良く解らなくなってきた」
(暮葉キョトン顔)
蓮「プッ。
なあにそれ。
暮葉さん、貴方って変わってるわね」
暮葉「蓮さん。
貴方も竜司の話でそんなに取り乱すなんて。
それは竜司の事“スキ”って事なのかしら?」
蓮「…………うん」
暮葉「ウフフ真っ赤になっちゃって可愛いわね。
ねえ蓮さん、私と友達になってくれない?
貴方を見て“スキ”って感情を理解したいわ」
蓮「ええいいわよ。
私の事は蓮で良いわ。
よろしく暮葉さん」
暮葉「私の事も暮葉で良いわよフフフ」
綴「あのー……
お取込み中の所悪いんだけど私で最後だし
自己紹介終わらせたいんだけど良いかな?」
暮葉「あっ綴さんごめなさい。
どうぞ」
綴「ありがとう。
えー。
最後ですー。
名前は飛縁間綴。
二十四歳。
警視庁の特殊交通警ら隊で婦警やってます。
私の竜は今日お留守番。
シンコっていう桃色の乙女チックな竜よ。
それで私……吸血鬼でーすっ!」
一同「え……ざわ」
綴「あーみなさんっ。
ザワザワしないザワザワしない。
吸血鬼って言っても
今じゃレンフィールド症候群って
病名もあるれっきとした病なのよ。
それでこの病気にかかっている人は
大抵血液提供者がいるわ。
私の場合は同僚で恋人のカズって人」
蓮「へぇ……
吸血鬼ってホントに居たんだ……」
綴「ムフフフ……
貴方が蓮ちゃんね……
さっきから名前が出てる竜司君を好きな子……
ムフフフ……
ムフフフ……
ムフフのフ」
蓮「なっ……
何ですか……
その気持ち悪い含み笑いは」
綴「ムフッ
いやね私の恋人も竜河岸なんだけどー。
スキルが残留思念を読んで、それを速記で描くことが出来るのよ。
竜司君にカズが披露した時にね……
見ちゃったのムフ」
蓮「な……
何を……ごくり」
綴「何ってっ!
思い切りチューしちゃってる所よぉぉ!
蓮ちゃん貴方、大胆ねぇっ!」
蓮「なっ……!?」
綴「淡いわぁっ!
淡いわぁっ!
淡い恋心だわぁっ!」
暮葉「どうしたの蓮?
耳まで真っ赤よ」
蓮「べっ……別に何でもないわよっ
暮葉っ!」
綴「あら?
暮葉ちゃん聞いてなかったの?
えーとね蓮ちゃんと竜司君がね……チュ」
蓮「綴さんっ!
言いふらさないでっ!
わーっ!
わーっ!」
ドタバタドタバタ
凛子「はいはい。
皆さん食事が済んだら部屋に案内します。
それで温泉に行きましょう」
一同「はーいっ!」
###
部屋へ移動
A室:蘭堂凛子。
グース。
新崎藜。
嘉島ヒビキ。
夢野遥。
スミス。
名児耶杏奈。
安藤マス枝。
飛縁間綴
B室:蘭堂カンナ。
新崎蓮。
ルンル。
嘉島氷織。
花園花穏。
鷹司美々。
天華暮葉
凛子「じゃあ部屋割りを確認したら
後は自由行動です。
はい、蓮ちゃん。
これが部屋の鍵よ。
失くさないでね」
蓮「ハイありがとうございます。
さっ。
みんな行こっ」
B室一同「はーいっ!」
ワイワイ
凛子「さて私達も行きますか?」
###
(A室)
凛子「へぇ結構広くていい部屋じゃない」
藜「おっ
ここ酒が呑み放題らしいぜっ!
ヘヘヘ。
ヒビキよっさっきの続きと行こうや」
ヒビキ「へえ。
アタシにもパンフ見せとくれよっ!
つまみも沢山あるねぇ。
ヘヘヘッ。
藜よっ。
いっちょやるかいっ!」
遥「ちょっとちょっとアンタ達ッ!
さっきも酒飲んで部屋に来るなりまた酒?
まずは温泉からでしょ?」
スミス「ウム。
まっことはるはるの言う通り」
杏奈「フン……
酒酒酒って醜いったらありゃしないわ」
マス枝「ここはスケジュール的にも
まずは温泉に入りゆっくりとした後で
夕食を頂き、その直後晩酌と言うのが
ベターではないでしょうか?」
綴「アタシは別に注文無いよー」
藜「えー、そんなの面倒じゃーん。
ヤダヤダヤダ!
呑みたい呑みたい呑みたい呑みたいっ!」
凛子「あらあらあら。
困ったわね。
私もお酒は呑む気でいたから
折角秘蔵のお酒を持って来たのに……」
藜「何ッ!?
秘蔵の酒だってっ!?」
ヒビキ「早く見せてくれよっ凛子っ!」
凛子「クスクス……
これで上手く行きそうね……
グースアレを出してちょうだい」
グース「はい主人」
(グースは手荷物のバッグから一升瓶を取り出す)
純米大吟醸 八岐大蛇
藜「うおぉぉぉぉぉっ!
これはっ!
幻の純米大吟醸八岐大蛇じゃねぇぇぇぇかぁぁぁぁっ!」
ヒビキ「なんだいそりゃ?
アタシは聞いた事無いね」
藜「あぁ無理ねぇさ。
市場に出回ったのは十回以下。
出るとすぐ売り切れる正真正銘の幻の酒さ。
アタシも竜河岸か竜自体が作った酒があるって噂だけしか聞いた事無かったんだが……
凛子さんよ、これどうしたんだい?
多分オークションに出しゃあ、数千万は行く代物だぜ」
凛子「以前一国の首相を直した事があったの。
その方がその時の恩を忘れないと言う事で
誕生日になると高価な品を頂くんです。
八岐大蛇は三十九歳の誕生日に……」
藜「ハイッ!
凛子先生ッ!
私言う事聞きますっ!
オイッ!
お前らッ!
さっさと風呂の支度をしろっ」
ヒビキ「藜……
アンタ良い性格してるねぇ……」
凛子「フフフ。
解ってくれて良かったわ」
藜「さー行こ行こー。
レッツバスタイムッ!」
###
(B室)
蓮「へーっ結構いい部屋じゃない」
ルンル【ホントねぇん。
アタシの巨体でも充分寛げるわぁ】
カンナ「わーっ!
凄いよっ!
景色ッ!
見て見てっ!
氷織ちゃんっ!」
氷織「カンナちゃん、走ると転びますよ…………
わぁ……
確かに物凄くいい眺めですね」
(季節は晩秋。
二人の眼下に広がる山々は深い紅葉で覆われ、木々の間から見える川の清流は心を洗い流すかの様な浄水で溢れている。
微かに聞こえる川の音が優しく鼓膜を撫でる)
花穏「これからどうします?
晩御飯まで大分時間がありますよ」
蓮「せっかく温泉に来たんだし
みんなでお風呂に行きましょ」
(準備中)
カンナ「アーッ!
やっぱりーッ!
おねーちゃんおっぱいおっきーっ!」
蓮「ちょ……
ちょっとっ!?
美々さん、何で服を脱ぎだすのっ!?」
美々「えっと……
浴衣に着替えようと思って……」
蓮「でもわざわざここで脱がなくても……」
美々「えっと……
そのっ……
実は……
ブラがきつくって早く外したくて……」
蓮「うわ……
マジですか……」
暮葉「なになに?
蓮、どうしたの?」
蓮「あぁ……
暮葉……
美々さんの……
胸が……
G以上かもって話よ……
クスン……
自信無くしちゃうなあ……」
暮葉「ねえねえ。
何でおっぱいおっきい方がいいの?」
蓮「えっと……
それは……」
ルンル【世の中の男どもが巨乳好きだからよ】
暮葉「ふうん。
そうなのね。
じゃあ竜司もおっぱいおっきい方が
良いのかしら?」
蓮「ちょ……
薄々感づいてたけど……
口には出さなかったのに……
しゅん」
ルンル【まだ竜司ちゃんが
巨乳好きと決まってないでしょうに。
まー竜司ちゃん?
真面目ぶってムッツリな所があるけど】
暮葉「ムッツリってなあに?」
蓮「もーっ!
これ以上精神的ダメージを負わさないでっ!
さっお風呂に行きましょっ!」
花穏「はーいっ。
うわ美々さん……
ブラの色赤なんですね……
情熱的……」
美々「サイズが合うブラが
こんな色しか無いんですよ~」
###
(露天風呂)
カンナ「わーっ!
ひっろーいっ!」
氷織「カンナちゃん、走ると転びますよ。
レディなんですから……
身体にバスタオルを巻かないと……」
カンナ「えーっめんどくさいーっ!」
凛子「こらカンナ。
お姉ちゃんの言う事聞かないと駄目でしょ」
カンナ「あっママ」
蓮「皆さん、先に入られてたんですね」
藜「おー蓮。
先にやってるぜーっ。
どれ……
娘の成長具合を見てやろうかね……」
(藜は素早く蓮の後ろに回り込み下から両胸を鷲掴む)
蓮「ちょっ……ママッ!
……何してっ!?
……あぁっ!」
藜「モミモミ……
モミモミ……
ふむ……
蓮っ!
やったじゃねぇかっ!
ちょっと成長してるぜっ!」
蓮「えっ!?
ホントッ!?」
藜「私の見立てでは七十五のCって所だね」
蓮「クスン……
嬉しい……
すっごく嬉しい……」
藜「泣く程かよ……」
美々「でも蓮さん。
ブラのサイズとかきつくなかったんですか?
普通大きくなるとキツくなりますけど……」
蓮「そっ……
それはっ……
見栄はって少し大きいの買ってた……」
美々「フフフ。
蓮さんって可愛いですね。
それじゃあ今は
ちょうど良くなったんじゃないですか?」
蓮「そーなのよっ!
ブカついてた部分がっ!
気持ち減ったかなって思ってたのよーっ!」
藜「キラーンッ!
メインディッシュ登場っ!
ではさっそく……」
(連の後ろに立っていた藜は素早く美々の後ろへ。
更にそのまま纏っているバスタオルを剥ぎ取る。
掴んだバスタオルは放り投げ、一糸まとわぬ姿の美々の両脇から両手を差し入れる。
そして美々の豊満な胸を鷲掴み、激しく揉みしだく)
美々「えっ!?
キャァァァァッ!
やっ!
止めて下さいっ!」
藜「モミモミ……
モミモミ……
おっ?
おぉ……
おぉぉおおおぉっ!
こりゃすっげぇ!
美々ちゃんっ!
アンタGって言ってたけどこれHはあるぞっ!」
美々「やっ……
止めてっ……
あぁっ……!」
カンナ「おねーちゃん達、どーしたのー?」
藜「おっカンナちゃん。
いい所に。
ホラ触ってみな。
マジすげぇから」
(美々の胸をつつくカンナ)
カンナ「いいの……?
わっホントだぁ……
指が沈んで見えなくなるぅ……」
藜「なっ?
すげぇだろっ。
フー満足満足っ!
さー身体洗ってもう一っ風呂浴びるかねぇ」
カンナ「氷織ちゃーん。
身体洗いっこしよーっ」
蓮「ちょっ!
ちょっとっ!
二人ともっ!
美々さん置いてきぼりっ!?」
美々「もう私駄目ですぅ~~
……ハァハァハァ」
(全裸のままその場でへたり込む美々)
カンナ「んしょんしょ……
ねーねー氷織ちゃん。
おねーちゃんのおっぱい凄かったよー。
指が沈んで見えなくなるんだから。
私もあれぐらいになるかなぁっ?」
シャァァァァ
氷織「私達はまだ子供なんですから。
胸の大きさなんて……
気にしなくていいと思いますよ……
はい有難うございます。
次は私ですね」
カンナ「ハーイッ」
氷織「私達が美々さんぐらいの歳になればスタイル抜群になってますよ……
かゆい所は御座いませんか……?」
カンナ「フフフ。
氷織ちゃん床屋さんみたい」
氷織「フフフそうですね。
じゃあ頭流しますよ……」
ヒビキ「おやぁっ?
おかしいねぇ。
氷織さっきもう子供じゃないみたいな事言ってたのにねぇ。
ククク」
氷織「なっ……!!?
ヒビキ何を言ってるんですかっ!?
それはそれ。
これはこれって言うじゃありませんか……」
ヒビキ「ククク。
まあそう言う事にしといてやるよっ」
遥「あぁぁぁぁあぁ……」
杏奈「ハッ。
アンタ完全にババアの溜息になってるわよ。
メイクも落ちると小皺も見えるしね。
若作りって言っても四十二歳ねフン」
遥「何よ杏奈っ!
私にケンカ売ってるのっ!?」
杏奈「ハッ。
名古屋に戻ったら
いくらでもやったげるわよぉっ!」
遥「アンタ……
栄の一件で保護観察処分中なの
すっかり忘れてるでしょ……」
杏奈「ハッ。そんなの関係無いわよぉっ」
###
(露天風呂内)
暮葉「う~~~んっ!
気持ちいいわね~~っ!」
ヒビキ「おうっ!
ちょいとごめんよっ……
ふぅ~~っ。
いいねぇ……
たまの温泉ってのも」
グース「私からすれば少し温いですが……」
暮葉「ヒルメイダス、グース。
二人とも久しぶりね」
ヒビキ「おうっ!
アルビノッ!
ひっさしぶりだねぇっ」
グース「私はこちらに来て以来でしょうか。
アルビノはいつからこちらへ?」
暮葉「私は十か月ぐらい前かなあ……
その前にも一度来た事があったんだけどね。
その時はすぐに帰ったけど。
それにしてもヒビキってそんな性格だったっけ?」
ヒビキ「ん?
アタシャ変わんないよっ!
ずっとこのままさっ!」
暮葉「えー。
八十年ぐらい前にマザーの城で
会った時はもっとこう……
凄く冷た~い雰囲気じゃなかった?」
ヒビキ「そうかいっ?
アタシャ変わったつもり無いけどねっ!」
暮葉「マザーの城で逢った時を考えたらこんなに
近づけるなんて思って無かったもんっ」
ヒビキ「あー思い出した思い出した。
そんときゃまだ竜の姿の頃だろ。
アタシは氷織の親代わりになるって
決めたから竜の姿は捨てたんだ」
暮葉「へぇ貴方も色々あったのねぇ。
グースは相変わらずっぽいけど。
なにその白髪と肌の色」
グース「私は日本歴史に興味があってこちらに来て
呼んだ家系が歌舞伎を営んでいまして。
それから歌舞伎好きになったのですよ。
この白髪と肌の色は歌舞伎の演目“鏡獅子”を模しております」
暮葉「へぇ」
###
(再び洗い場)
カポーン
美々「ふぅ……
ようやく身体を洗える……
ゴシゴシゴシ」
凛子「フフフ美々ちゃん。
お隣良いかしら?」
美々「あ、ハイ……
ゴシゴシ……
ゴシゴシ……
チラチラ……
ゴシゴシ」
凛子「あら?
美々ちゃん、どうかした?」
美々「いえ……
凛子さんも凄く胸が大きいなあって……
それで私よりもずっと年上なのに
全然垂れていなくて……
ツンと上を向いてて凄いなあって……」
凛子「あら?
ありがと。
でも美々ちゃんも
私より大きい胸してるじゃない」
美々「でも言うじゃないですか……
大きいと歳を重ねると垂れるって……
ちょっと良いですか……?」
(美々は凛子の大きな双胸をマジマジと見つめ、恐る恐る右手の人差し指でつついてみる)
ぷにん
美々「わっ……凄いっ。
トレーニングで胸筋つけてるかと思ったら
この柔らかさ……」
凛子「やんっ。
コラやめなさいっ!
そんな事する悪い子はこうだぞっ!
ツンツン」
(お返しと凛子も美々の胸をつつき出す)
美々「やだっ!
あんっ!
凛子さん止めて下さよう……
くすぐったいですよう」
凛子「あら可愛い反応。
そんな可愛い声出されちゃうと
もっとしたくなるわね。
エイッエイッ」
綴「隣しっつれーいっ。
おや?
隣にデカパイが四つ。
これは漫画のお約束をしなきゃだわっ!」
(綴は素早く凛子の後ろへ回り、両脇から両手を差し入れる。
同時に豊満な胸を鷲掴み激しく揉みしだく)
凛子「エイッエ……
キャアッ!
ちょっとっ!
綴さんっ!
そんな突然激しく揉まないでっ!
あぁっ……」
華穏「何やってんですか……
三人して……」
綴「おっとぅ。
お次はなかなかの微乳登場っ!」
花穏「誰が微乳ですかっ!」
綴「私は胸の大きさで差別しないよっ。
どぉーれ。
華穏ちゃんもお約束っ!」
(綴は凛子の後ろから華穏の後ろに移動。
同じように両手を差し入れ、華穏のささやかな胸を絞る様に揉み出す)
華穏「はぁん……
いやぁ……
だめぇ……」
綴「ほうほう。
大きさはささやかだけど感度は華穏ちゃんが一番かもね」
凛子「自分ばっかり揉んで自分はどうなのよっ!」
(負けじと綴の胸を揉み出す凛子)
蓮「貴方達何やってるの……
凛子さんまで……」
ルンル【アンタも揉んでもらいなさいな。
更におっきくなるわよ】
蓮「ルンルッ!
何を言ってるのよっ!」
マス枝「ふむそれでは……
もみもみ……
フム七十五のC。
貴方のお母さんの眼は確かね。
では続いて……」
蓮「ちょちょっ!
ちょっとっ!
マス枝さんっ!」
(マス枝の手が胸から滑らかに下に降りる)
マス枝「フム……
ウエスト五十四……
ヒップ八十五……
フム合格。
八十点。
蓮さん、貴方アイドルに興味ない?」
蓮「なななっ!
何言ってんですかッ!」
マス枝「興味があったら私を訪ねなさい。
一から矯正してあげるわ」
蓮「タハハ……」
ドッタンバッタン
美々「キャーーーッ!
触るのは胸だけにして下さーいっ!」
凛子「綴さんも割と良いもの持ってるじゃない」
ドッタンバッタン
綴「イヤァァァ……
私、胸弱いのぉ」
ドッタンバッタン
華穏「うわ。凛子さん……
三十九歳とは思えないハリ……
私もこんな風になれるかな……」
凛子「きゃんっ!
華穏ちゃん、脇はっ……
やめてっ……」
ドッタンバッタン
カンナ「コラーーーーーーッ!」
(カンナの声で我に返る一同)
カンナ「ムムムー。
みんなっ!
こんな所で騒いじゃ駄目でしょっ!
メッ!」
一同「すっ……すいません……」
カンナ「わかればよろしい」
###
(一同各部屋に戻り、夕食まで親睦を深める。
そして広間で夕食を終え、部屋に戻る)
(A室)
藜「さぁヤッマタノオロチ~♪
ヤッマタノオロチ~♪」
ヒビキ「幻の酒かぁ……
どんな味なんだろねっ!」
藜「さーさー。
早速準備だ……
あ、もしもし?
注文良いかい?
まずビール。
大瓶で三ダース。
それとチーカマとジャーキー十袋ずつ。
それと……
みんな何か要るかい?」
ヒビキ「パンフ見せとくれっ!
……どれどれ
ビールだけじゃ味気ないからねえ……
これっ小野酒造店の“夜明け前”ッ!
これ一升おくれっ!」
マス枝「私にも見せてもらえますか?
……ワインのピノ・ノワールを一本貰えますか?」
凛子「あら?
ピノ・ノワールあるの?
私も同じの一本貰えるかしら?」
グース「私は主人が飲むものを頂きます」
綴「私はビールでいい」
遥「私はカクテルにするわ。
ピーチフィズあるかしら?」
藜「おっあるぜぇ」
遥「じゃあお願い。
スミスと杏奈はどうすんの?」
スミス【拙者は酒では無く緑茶を頂くでござる】
杏奈「……何でも良いわ……
ハァ……竜司」
藜「じゃー注文すっぞー。
つまみも適当に追加しとくかんなー」
凛子「お願いします」
(二十分後)
ピンポーン
藜「おっ来た来た……」
(注文の品を部屋に運び入れる一同)
藜「じゃあみんなグラスは持ったなっ?
かんぱーいっ!」
一同(杏奈を除く)「かんぱーいっ!」
(宴は始まり……そして時は進む)
藜「んぐっんぐっ……
ぷはぁ~っ!
さすが高位の竜だ。
全然変わらないねぇっ。
ホレ返杯だ」
ヒビキ「いやアンタもなかなかだよっ!
前に元って若いのと飲み比べたが
この辺りでぶっ倒れちまったからねえ」
藜「アタシはまだまだイケるぜっ!
とは言いつつそろそろビールも飽きてきた……
ではそろそろ……」
ヒビキ「おっ開けるのかいっ?」
藜「あぁっ。
凛子ーっ!
八岐大蛇そろそろ開けようと思うんだがっ!
どうだいっ!?」
凛子「ええいいわよ」
藜「他にも日本酒飲める奴はこっちこーいっ!
こんな機会めったにないぞーっ!」
(藜の呼びかけにマス枝と遥も寄って来る)
藜「さーさーっ。
お立合いっ!
ここに取り出したるは幻の純米大吟醸……
八岐大蛇だーっ!
さぁ、みんなグラスは持ったね。
それじゃー注いでいくよ……」
トクトク……
マス枝「見た感じ普通の日本酒ですね」
凛子「まあ幻と言っても日本酒ですし」
グース「澄んだ水で綺麗なものですね」
遥「私、普段は日本酒は飲まないんだけどねえ」
藜「さぁ最後は私だ……
トクトク……
さあ注ぎ終わった……
みんなっ!
呑めっ!」
グビッ
藜「こっこれはっ……。
なんて不思議な味だ……
舌の上で八つの味がするぜっ!」
ヒビキ「へぇ面白い酒だねえ。
ベースは辛口だね。
舌の上で柱が立つような
極上の辛口だっ!」
マス枝「ホントですね……
口の中でどんどん味が変わります。
しかもその八つの味は
ケンカせず調和している……」
凛子「ええ。数千万ってのも頷けるわね」
グース「ZZZZZZZZ」
遥「あら?
美味しいじゃないっ!」
(瞬く間に空になる八岐大蛇の瓶)
藜「はぁぁぁ……
至福のひと時だった……
何か呑み比べなんて
馬鹿らしくなって来ねぇかヒビキよ……」
ヒビキ「何だいそりゃ?
まあ気持ちはわからなくも無いけどねえ。
じゃあどうする?
各々勝手にチビチビやるかい?」
藜「あぁ……
それも良いかもな。
ヒビキっ!
“夜明け前”くれよっ!」
ヒビキ「アイヨッほれ」
(藜はグラスを持って千鳥足で杏奈の元へ)
ドシン
藜「ウィ~ヒック。
どうしたい?
ヤンデレちゃんっ。
一人で黄昏て……」
杏奈「なあにっ?
酔っぱらいは向こうで皆と呑んでなさいよっ」
藜「まーそう言うなって。
んぐっ……
うめぇ……」
杏奈「ねぇ……
私そんなに病んでるかしら……?」
藜「何だァ?
ヤンデレって言った事気にしてんのか?
確か栄の犯人ってヤンデレちゃんだろ?」
杏奈「ヤンデレちゃんって止めなさいよっ。
杏奈って名前があるんだからっ!
……ええそうよ……」
藜「じゃあ杏奈。
それも竜司君絡みで起こしたのかい?」
杏奈「グッ……
ええっそうよっ!
私は竜司のためを思ってしたのにっ!
全然竜司は解ってくれないっ!
私を拒絶するっ!
そして貴方の娘とッ!
一緒に私を攻撃して来たわ……」
藜「ふーん……
んぐっ……
うめぇ……
まー杏奈が娘や竜司君に……
何をしたかは聞かねぇさ……
ある程度想像もつくしね……
杏奈みたいな奴昔ツレに居たよ……
あの人のためなら死んでも良いってね」
杏奈「……その人はどうなったの……?」
藜「男と一緒に無理心中……
馬鹿な奴さ……
んぐっ」
(飲み干す藜の眼から薄っすら涙が見える)
杏奈「貴方……
泣いてるの……?」
藜「へっバッキャロー。
泣いてなんかいるかいっ。
まぁ人生の先輩として……
大きく差がつけられた娘との差を一気に詰める方法を教えてやろう」
杏奈「えっ!?
何それっ!?
教えてっ!」
藜「それはな……
ギャップ萌えだ」
杏奈「ギャップ萌え?」
藜「いいか?
今の竜司君の杏奈に対する印象は……
おそらく恐怖。
いわば最悪レベルだ。
だがギャップ萌えは
マイナスであればある程効力を発揮する。
恐怖の対象の杏奈が
しおらしい所や可愛らしい所を見せんだよ。
すると竜司君はこう思うだろう
「あれ? 杏奈ってホントは可愛いんじゃ?」
ってなっ!」
杏奈「おおぉぉおおぉっ!
そうよっ!
そうよねっ!」
藜「後は自分で考えな。
語尾に”にゃん”付けるだけでも大分違うと思うぜー。
何せ男なんざ単純な奴らばっかだからなー。
ケケケ」
(急に杏奈が平伏し、藜に向かって拝みだした)
杏奈「おおおおっ……
神よ……」
藜「いや神じゃねーし」
杏奈「でも神様……
良いの?
私、神様の娘の恋敵よ」
藜「ん?
別に。
アタシは面白けりゃそれでいいんだ。
ライバルが居ない恋愛は面白くないだろ?
ってか神様ってやめろ」
(宴会は進み、最終的には杏奈も酒を飲み出した挙句、そのまま全員酔いつぶれて寝てしまった)
###
(時は少し遡る)
(B室)
蓮「晩御飯美味しかったわねー」
暮葉「私はもう少し辛い方が好きだなぁ……」
カンナ「あっ!?
もーお布団が敷いてあるーっ!
すっごーいっ!」
華穏「これからどうします?
私まだ眠たくないんですけど」
氷織「私も……」
カンナ「あたしもーっ!」
ルンル【アンタたち何言ってんのよう。
これだけ女子が集まったら
やる事って言ったら一つじゃなぁい】
蓮「な……何よ……?」
ルンル【パジャマパーティにィ
決まってるじゃなぁいっ!
ウォォッ!
キタコレッ!】
蓮「……うん……
ルンルにしては良い考えかもね」
華穏「蓮さん。
この竜なんて言ったんですか?」
美々「私も教えて欲しいです……」
蓮「あ、そっか二人とも竜の言葉が解らないんだっけ。
あのね、パジャマパーティしたらどうって言ったのよ」
華穏「へー。
漫画とかで見る奴ですねっ。
面白そうじゃないですかっ」
美々「私も興味あります……」
蓮「じゃーっ
パジャマ持って来てる人は着替えて。
無い人は浴衣で……
パーティだーっ!」
カンナ「だーっ!」
氷織「だ……だー……」
暮葉「ねーねー。
パジャマパーティってなあに?」
(キョトン顔の暮葉を尻目にみんなお菓子と飲み物を注文。
品を受け取り、布団に潜り込む。
お菓子も食べ始め、女子会らしく話が盛り上がってきた)
蓮「ねえねえ。
美々さんは好きな人っていないの?」
美々「ええっ?
居ないですよう……
そんな男……」
蓮「えーそんなナイスバディなのに勿体ないーっ。
ねーっ?
みんなそう思わない?」
カンナ「よくわかんないけどそうだそうだーっ」
氷織「ポリポリ……
私はノーコメントで」
華穏「確かに美々さんの身体……。
これがあれば
何でも出来そうですよねシシシ」
暮葉「よ……よくわからないけど……。
美々の身体があれば何でもできるのねっ!」
ルンル【アルビノだっけ?
何言ってんのよ。
そんな何でも出来る訳ないじゃない。
出来てもせーぜーオトコを手玉に取るぐらいだわよ。
ふあぁ~アタシ眠たくなってきたから
そろそろ寝るわ……】
蓮「あ、ルンル。
おやすみー」
暮葉「手玉に取る……
どういう事かしら……」
美々「もうっ!
私の事は良いじゃないですかっ!
それよりも蓮さんっ!
竜司さんとはどうなんですかっ!?」
蓮「えぇっ!?
どどっ!?
どうって言われても……
私の見立てでは……
友達以上恋人未満……」
美々「何ですかっ!
その煮え切らない態度はっ!
竜司さんは一級のヘタレ受けの素質がある人なんですっ!
もっと蓮さんがリードするぐらいじゃないと困りますっ!
キラーンッ」
蓮「な……
何の話……?」
美々「何ってッ!
BLのキャラの話に決まってますっ!
キラーンッ!」
(一同絶句する。
漂う引いている空気を感じ取った美々の前に良く解ってない暮葉が口を開く)
暮葉「よ……よくわからないけどっ……。
竜司は凄いヘタレ受けなのねっ!」
美々「はっ……!?
ごめんなさぁい……
私……
趣味の話になると
突っ走っちゃうんですぅ……」
蓮「カンナちゃんと氷織ちゃんは
クラスに好きな男子とか居ないの?」
カンナ「んーよくわかんなーい」
氷織「クラスメイトなんて子供ばかりです……」
蓮「例えば仲の良い男子とか」
カンナ「んーと。
哲君かなー?
でも哲君。
優しい時もあるけど
時々意地悪するからあんまり……」
蓮「おやぁっ?
これは……」
華穏「えぇ。
蓮さんこれは……」
美々「多分……
間違いないですねフフフ」
カンナ「エー。
なになにー?
教えてよーっ」
暮葉「エー。
なになにー?
教えてよーっ」
蓮「暮葉……
一言一句同じって……
タハハ……
オホン。
いい?
カンナちゃん、暮葉。
それは多分哲君は……
カンナちゃんの事を好きなんだと思うよ」
カンナ「そうなのー?
でもじゃー何で意地悪するのー?」
暮葉「そうなのー?
じゃあ何で意地悪するの?」
蓮「暮葉……
またカンナちゃんと同じになってる……
タハハ……
あのね。
それは哲君が……
カンナちゃんの気を引きたいのよ」
カンナ「気を引く?」
暮葉「気を引く?」
蓮「……現にクラスの男子って言って
真っ先に名前が出てきたでしょ。
それだけカンナちゃんの中で印象が強いって事ね」
カンナ「あ、ホントだ。
でも哲君、意地悪だしなーっ」
暮葉「凄い……
ホントだわ……」
蓮「次会ったら哲君に顔を近づけてみたら?
多分哲君の顔真っ赤になるわよっ。
それで少し優しくなるんじゃないかしら?」
カンナ「次会ったらやってみよーっと」
蓮「その時の哲君の反応が見ものねフフフ」
華穏「フフフ。ええそうですね」
美々「ウフフフ。
そうですね」
(夜も更け、話疲れてみんな寝静まった深夜。
蓮は一人トイレで起きる。
そして用を済ませ戻って来た時)
蓮「あ……
暮葉……
起きてたの?」
(窓辺の椅子に座りながら月を見上げる暮葉。
その美しい姿は天女が故郷を想っているかの様だった)
暮葉「あ……
蓮……
起こしちゃった?」
蓮「いえ。
私はトイレよ」
暮葉「ねぇ……
眠たくなければ少しお話しない?」
蓮「ええいいわよ」
(暮葉の対面に座る蓮)
暮葉「今日のパジャマパーティ楽しかったわ……
皆笑ったり恥ずかしがったり怒ったり……
色々な感情が溢れてて……
やっぱり人間って凄いのね」
蓮「そう?
別に普通よ。
こんなの」
暮葉「いえ……
私達竜からしたら全然普通じゃないわ……
つい何十年か前までは竜は腹が減ったら魔力で満たして
腹が立ったら魔力を使ってウサを晴らす……
それが竜だった……
でも貴方達人間に触れあってから
物凄く竜達は変わったわ……ありがとう」
蓮「別にお礼を言われる事じゃないって。
でも完全な生物って言うのも
色々大変なのねえ」
暮葉「あとねっ!
私の中で竜司が何なのかわかったのっ!」
蓮「へえ。
何だったの?」
暮葉「フフフ。
それはねっ。
蓮と一緒っ。
友達以上恋人未満っ!」
蓮「暮葉……
意味判ってて言ってる?
それって普通は好きな人との距離を表す言葉として使うのよ」
暮葉「えっそうなのっ?
じゃあ私竜司の事スキなのかしら?」
蓮「私に聞かれても……」
暮葉「ごめんなさい。
私まだ竜司の事スキかどうかは解らない。
でもさっき聞いた蓮の言葉が
しっくりきたから……」
蓮「まあ良いわ……
そういう恋愛もあるから……
となると暮葉は私の好敵手ねっ。
負けないからっ」
暮葉「よ……よくわからないけど私もよっ……
で良いのかな?」
蓮「なあにそれ。
暮葉ってやっぱり変わってるわフフフ」
暮葉「ムムム。
何よーそんなにおかしくないもんっ……
フフフ」
蓮「フフフ」
暮葉「フフフ」
(月明かりの下、微笑み合う二人の少女。
こうして夜は更けていった)
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(神龍舘 母屋)
凛子「さあ皆さん。
忘れ物は無いですか?」
一同「はーい」
(外に出る一同)
凛子「さあ。
この旅行はここで終わりです。
最後に今まで。
そして今回と長々と読んでくれた読者に
一言ずつコメントを頂きます。
じゃあカンナからお願い」
カンナ「ハイッ!
どくしゃのみなさんっ!
ドラゴンフライをいつも読んでくれてありがとうございまァすっ!」
グース「読者の皆様方。
いつも応援ありがとうございます。
予定では私は最終章でまた出演するそうなのでその時は宜しくお願いします」
蓮「みんなっ!
ドラゴンフライをいつも読んでくれてありがとうっ!
私と竜司の恋の結末もちゃんと見ててねっ!」
ルンル【ハァイ。
読者のみんなチャオッ。
アタシと蓮も最終章で出演予定だからん
応援よろしくねん】
藜「あたしはどうなんだろ……?
出んのかねぇ……
作者が目立つキャラだから出し渋ってるって話だし……
まーどうでもいいや。
応援ありがとなっ」
氷織「私は出るかどうかよくわかりません……
みんなありがと……」
ヒビキ「アタシャ毎日酒が呑めりゃあ
それでいいさね。
読者の皆ッ!
アタシに酒で勝てる奴がいたらかかってきなっ」
華穏「ドラゴンフライをいつも読んでくれてありがとうございます。
私は多分もう本編では出ないと思います……」
遥「はーいっ
みんなのアイドルっはるはるだっよーんっ。
私も最終章で出る予定だから楽しみにしててねっ。
それが武道館の単独ライブならいいのになあ……
みんなこれからも応援よろしくねっ」
スミス【いつもドラゴンフライを読んでくれて
感謝感激恐悦至極……
拙者も最終章で出る予定ですぞ。
これからも宜しくお願い申し上げる】
杏奈「今回の旅行は良かったわ……
なんせ神からの啓示があったんだもの……
ククキコキク……
読者のみんなァッ!
アタシと竜司が結ばれるシーンを見せてあげるわっ。
楽しみにしてなさぁいっ」
美々「いつも応援ありがとうございます……
多分私も本編では出ないと思います……」
暮葉「読者のみんなっ!
いつも応援ありがとうっ!
私はこれから大活躍するから期待しててねっ!」
マス枝「私は恐らく静岡編のみでしょう。
ただ暮葉はこれからも出演し続けます。
読者の皆さんどうか見守っていて下さい」
綴「読者のみんなーっ!
いつも応援あんがとねっ。
私は前の章ではあんまし出番無かったけど次章からは大暴れするからねっ!」
凛子「では最後に私がせーのと言ったら皆さん一斉にお願いします……
せーのっ!」
一同「ドラゴンフライ百話おめでとう!」