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願望

「おいおいどうしたんだよベラキサム。

なぜ里長の家にいるとわかった?」


ベラキサム、褐色の肌に黒髪黒目の堀りが深い色男。


ここよりもっと暑くて砂漠?という

砂だけの国があるらしいんだけど、

その国はイマジーネの植民地らしい…


そして奴隷となったベラキサムの両親は、

なんとか逃げてこの里まで来たらしい。


逃げる途中で母親は死んでしまったらしいが…

ベラキサムはなんとも明るい男で

それを気にしないような性格だ!


俺と同年代だが、誕生日が俺の方が二ヶ月早いので、興味津々にベラキサムは肩を組んでくる。


「お前もこれで16歳だろ?

スキルの詳細を確認するために

里長の家に行くと思ったんだ!」


「ええっと、自分の思うように歴史を作る?

ってスーマさんは言ってたな。自分の思う事を

信じれば信じるほどに本当に起きるらしい…よ?」


「なんだよそれ!凄そうじゃねえか!

あと二ヶ月で俺の誕生日だし、そん時は

スキル使って闘ってみたりしてみたくね!?」


「んー、まあベラキサムじゃあ

天才の俺には敵わないだろうけどね」


「はぁ?!ちくしょ〜見てろよ〜?

お前よりすごいスキル身につけて

ボッコボコにしてやるからよ!」


にひひひ、と二人で笑い合って

しばらく談笑していた。


「おーい!ベラキサム!こんな所にいたのか。

おお、ジー坊!誕生日おめでとう。

すまんな、ベラキサムちょっと借りてくぞ」


ベラキサムの親父さんだ。

畑仕事の人手が足りないのだろう。


「じゃあな〜、ジーニス!!」


「ああ!!さて、スーマさんの家に戻るか」


天才の俺がこんな凄そうなスキル持ってるなら

イマジーネの貴族をやっつけて両親を貴族に

戻してやれるのになぁ…


早くスキル、試してみたいなぁ…

イマジーネの兵と戦って、二人を貴族に戻したいな!


そうして里長の家に戻ろうとすると、

二人が深刻そうな顔をして出てきた。


「どうしたんだ?二人とも」


「ん…?ああジーニス。いや…なんでもない…

そろそろ仕事に戻るとするか!!」


「そ、そうね。私お家の掃除でもしてくるわ!」


スーマさんに何か聞かされたのかな?

気になるけど…まずは仕事を終わらせるか!






――――――――――――――――――――――――






工房での仕事を終えて、

俺はノイタークの裏山に来ていた。


なぜかって?そう…スキルだ!

俺の思う事がそのまま起きるってんなら

なにかを試してみたくなる。


「例えばそうだな…右の手の平から

火を出してみたい。いや出せる!

俺なら出せる!なぜなら天才だから!!」


そうすると手の平から火が出てきた。

俺の髪の毛と同じ白色の火だ。


「おお〜!こんな感じになるのか。

じゃあ次は左の手の平から水を!!」


今度は白く光る水が手の平から溢れる。


「おお!!出来るもんなんだなぁ」


じゃあこうしてみよう。


「合わせてみたらどうなるんだろ?」


右手の火と左手の水を合わせてみる。

火と水を合わせた瞬間、

目紛しい魔力の奔流が発生した。


キュイイ…ボガン!!!


魔力の爆発が起き、俺の両手はボロボロになった。


「いっ!いいいでえええあああああ!!!!」


なんだこれは…ますますわからん…!痛い!!


「えぇえあああえ…ぐぅぅ…!!クソッ!!

癒しの力があれば治せるんだがなぁ…」


そう呟くと両手はみるみる回復していく。


「お?おおおお!?すごい!!

痛みもまったく無くなったぞ!!

俺のスキル、なんでもできるじゃん!!」


日が暮れて来たので、家に帰る。


スキルの事を二人に教えると、

楽しそうに笑ってくれた。


そして二人はなぜか目を合わせ

強く決意したように何かを話そうとする。


「あのな?ジーニス。実は…」


バタンッ!!と玄関が開いて、

ベラキサムの親父さんが慌てて来た。


「どうした!?」


「大変だ!イマジーネの兵が里へ

進軍しているみたいなんだ!!」


「「「なんだって!!?」」」


嫌な予感がする…

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