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伝説

小説書いた経験無しのド素人ですので

お手柔らかによろしくお願いします。


心の強さが己の強さに直結する。

それが俺たちの住む世界『イマジン』


そしてこの俺も…






――――――――――――――――――――――――






1万年前…


何もなく、ただただ広がる赤黒い光景だった。

大地が割れ、空は薄暗く、山は怒りを噴き上げる。

滅ぶ直前の…終わりかけの世界だった。


そこに三人の人影がいた。


一人、白い髮の若い男。目はハッキリとした赤、

その手には独特な形状の曲剣を持っている。

ボーッとした表情で、何も考えていない。


人類最初のスキル『想像が創造』を持つ

原初の人類で、名を『エンジス』という。


一人、エンジスと対峙して距離を取っている者。

姿形は霧のようにぼやけているが

確かな存在感を放つ、何かがそこに立っている。


霧は姿形がハッキリしないせいか

見た目だけでは男女の区別がつかない。


この世界の唯一神。スキル『信仰心』を持つ。

名を『マカインド・ドート』。


一人、二人の対峙を遠くから伺う女。

紫色の肌、美しい顔、黒色の髪…

頭には魔力で出来た黒の角、そして

背中からは黒の翼を生やしている。


魔族と言われている。名を『モース=デマ』。

彼女のスキルは『自由』という名だ。


まず3人の中で最初に言葉を

発したのはマカインドである。


「ここに来てあなたが何をしたか…

ちゃんと覚えているんでしょうね?

過去の事は私でも取り返せません…

滅亡するこの世界の前に、お先に滅びなさい」


その発言にエンジスが応える。


「うるさいなあもう…ちょっと黙っててよ。

眠いし還って早く寝たいんだわ俺。

俺以外の人類なんて居なかったから

世界滅ぼしただけなんだけど?」


エンジスが手を上げ、放たれる何かの光。

勢いよく空へと飛び上がり、空中で拡散し、

どこかへと消えてしまった。


「俺の眠りを邪魔するなら容赦しないぜ?」


マカインドは拡散した光を見て驚愕し、

その身を銀色の光で輝かせる。


そして声色を昂らせる。


「フフ…いいでしょう。新しい人類には

あなたは不要な存在。神として許してはおけない。

ならばその身を穿つまで…私は負けません。」


ゴァッ…!!


マカインドが銀色の光を勇者に向け、放つ。

だが勇者はなんの変哲もないように

無傷で同じ場所で立っていた。


エンジスが唯一神を見下し、嘲笑しながら喋る。


「とてつもないほどの魔力でも、

俺には神の魔法は効かないなぁ?」


ドォッ…!!


その瞬間、黒い光が勇者に向けて放たれ、

勇者を飲みこんでしまった。


「じゃあ魔族の私が撃てば死ぬわね。

よし決めたわ、マカインド・ドート。

私を部下にして新しい世界を作らない?」


モースが撃った黒い光が過ぎた後、

勇者は跡形もなくその場から消え去っていた。


「…ええ、いいでしょう。新たな世界を。」






そして1万年後…






ある男の子がこの世界へと生まれ出た。


この世界の中心国『イマジーネ』。

そこでジーニスは生まれ…
















なかった。


彼の両親はなぜかスキルを持たない、

いわゆる無能力者だった。スキルは

この世界では人権のようなもの。


ジーニスの両親は元々は貴族の生まれで

あるというのに、自分の親からも迫害され

イマジーネを追い出され、絶望しながら逃げた。


身分を隠しながら逃げ続けた。

過酷な現実、立ちはだかる道のり。

時には死を覚悟しながらも、夫婦は

ひたすら逃げて逃げて逃げ続けた。


そしてようやくたどり着いたのが

隠れ里『ノイターク』である。


快く里に迎えられ、決して

贅沢とは言えないが、貧しくも

幸せに暮らしていたのがジーニスの両親だ。


父の名をジーアベル・レベリア。


目と髪の色は茶色。少年時代は破天荒そのもの。

後先考えずに突っ走っていく性格だったが、

ある日を境に、ふと大人しくなった。


貴族の身を追われたためか、情に厚い熱血漢。

そして誰よりもジーニスの理解者だ。


少年時代は貴族でありながらも鍛治に興味を持ち、

ノイタークでその経験を活かし生計を立てている。

反りがある曲剣を主に鍛えている。


母の名をクリナ・レベリア。


髪は金色で目は群青色だ。元は潔癖症で、

男性とは距離を置き、自分は独身で

生涯を終わらせると固く誓っていた。

だがジーアベルに惹かれてしまう。


完全で高潔な自分を目指していたのだが、

成人前になぜかその性格は変わり、

人に優しい包容力と母性溢れる

魅力的な女性になっていった。


ノイタークに逃げ延びた今は、

立派なレベリア家の支えとして頑張っている。


そして彼らの元に生まれた

白髪のジーニスは、じきに

ある冒険へと旅立つことになる。

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