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黒翼契約譚《レイヴン・クロニクル》 ~終わりを選び、未来を奪い返せ~  作者:
第一章:固定された世界

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第18話:終焉の証明

第18話。

終わりは、ただ訪れるものじゃない。

それは――“選び取るもの”。


すべてを終わらせる力と、

それでも進もうとする意志が交差するとき、

世界は新しい形を示す。


最終局面、突入。

戦場は、崩れていた。

もはや世界の形を保っていない。


白も、黒も、外側も。

すべてが混ざり合い、軋んでいる。


アウラは静かに立つ。

その存在だけで、現実が不安定になる。


「……続けるの?」


淡々とした声。


クロエが笑う。

「ここまで来てやめる理由ある?」


セレナは隣に立つ。もう迷いはない。

「ないな」


エルが後ろで構える。

「構造維持、限界まで展開する」


ノクティアが告げる。

「最終干渉フェーズ、突入」


その瞬間、アウラが動く。


世界が、“巻き戻る”。


「っ……!?」


クロエの視界が反転する。

一瞬前の状態へ戻される。


「またそれ!?」


アウラは冷静に言う。


「結果は無意味」

「過程ごと書き換えればいい」


そして、静かに続ける。


「君たちは、“結果”の中でしか生きられない」


絶望的な力。


セレナが歯を食いしばる。

「……どうすればいい」


ノクティアが応答する。

「観測の外に出る必要あり」


クロエが眉をひそめる。

「どうやって?」


ノクスが静かに笑う。

「簡単だ」


「お前が“完全な終焉”になればいい」


沈黙。


クロエの中で何かが揺れる。


消えた世界。

消えた人。

消した自分。


「……それは」


知っている。

それを使えば、すべて終わる。


守るものも。

繋いできたものも。


すべて。


躊躇い。


セレナが前に出る。


「クロエ」


その声。


「私は、ここにいる」

「消えてない」


一歩近づく。


「だから――怖がらなくていい」


クロエの瞳が揺れる。

「……でも」


セレナは静かに笑う。


「もし消えたら」


一瞬、間を置いて。


「また探せ」


クロエが吹き出す。

「それ無茶でしょ」


「知ってる」


でも、その言葉は確かだった。


クロエは目を閉じる。


「……わかった」


開く。


瞳に迷いはない。


――音が消える。


風も、光も、崩壊すらも。


世界が、クロエを中心に“止まる”。


黒が、溢れる。


今までとは違う。

制御された終焉ではない。


“本質”。


ノクスが静かに言う。

「行くぞ」


クロエが答える。

「うん」


黒翼が崩れ、再構成される。


より巨大に。

より深く。

より“概念”に近い形へ。


ノクティアが告げる。

「……最終形態、移行」


終焉顕現アブソリュート・レイヴン


世界が、沈黙する。


アウラの表情が初めて変わる。


「……それは」


“外側に干渉する力”。


クロエが歩く。


一歩ごとに、空間が“終わる”。


だが同時に――

“再構成”される。


完全な支配。


アウラが構える。


「危険だ」


初めての警戒。


戦闘、再開。


アウラが世界を書き換える。

クロエが“終わらせる”。


書き換えが、無効化される。


「――当たる!」


一撃。


アウラに触れる。


初めて、“外側”へ干渉する。


だが、その瞬間――


セレナの輪郭が、わずかに“ずれる”。


触れているはずの手が、

一瞬だけ、消える。


クロエの手が、空を掴む。


「……え?」


セレナの体が揺らぐ。


光が乱れる。


「っ……!」


クロエが振り返る。

「セレナ!?」


ノクティアが告げる。

「代償、発生」

「存在定義、崩壊開始」


セレナが小さく呟く。


「……ああ」


理解してしまう。


自分は“観測側”だった。

それを捨てた代償。


――存在の不安定化。


アウラが静かに言う。


「当然の帰結だよ」

「外側に抗うなら、代償は必要」


クロエの怒りが膨れ上がる。


黒がさらに深くなる。


「……返せ」


低く。


「セレナを」


アウラは首を振る。


「それは無理」

「彼女が選んだ結果だ」


沈黙。


クロエは震える。


だが。


セレナが笑う。


「……いい」


弱く、でも確かに。


「後悔は、ない」


クロエが歯を食いしばる。

「でも……!」


セレナが手を伸ばす。


今度は、ちゃんと触れる。


「進め」


一言。


「止まるな」


その言葉が、クロエの中で何かを決める。


涙を拭い、前を見る。


「……わかった」


黒が静かに燃える。


完全に。


――“覚醒”。


エルが前に出る。


「セレナは守る」


ノクティアも続く。


「戦闘継続可能」


クロエがアウラを見る。


「終わらせる」


今度こそ。


本当の意味で。


終焉が、動き出す。


戦いは――


“すべての結末を賭けた戦い”へ

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


物語はいよいよクライマックスへ。

クロエの“終焉”、セレナの“選択”、そして外側の存在――

すべてが交わり、物語は最後の段階に入っていきます。


面白いと思っていただけたら、ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです!


次回もお楽しみに。

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