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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
王宮調査編ですわー!

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とりあえずマッサージ師の調査お願いしますわ!

「マッサージ師?」

「ってなんですの?」

「マッサージ師は按摩、指圧、マッサージの……」

「そうではありませんわ、流石にそれはわかります。なんで貴族がマッサージ師なんてやってますの?」


 医者ならともかく貴族の職にするにも微妙でしょう?女性の客はつかないでしょうし。マッサージの名家なんて聞いたこともないですし。


「それは知らんけど……貴族で蛮族やってるやつもおるし」

「貴族が蛮族みたいなもんだから同じでしょう?」


 価値観が同じじゃありませんの、自分の力=家の力にしてるあたり蛮族より手強いくせいに個々では弱いですけど。


「まぁ、軍人は否定しづらいな。蛮族の軍を見たら統制も取れてるし暴力装置はどちらも同じだったしな」

「ん~騎士は……まぁ見た目でごまかしてるけど同じようなもんだしね~」

「よって貴族は蛮族ですわ」

「いや、それは……」

「倫理は……蛮族以下の貴族も多いし……」

「蛮族のほうがマシ、司法大臣になるとよく分かる(小声)」

「否定はしきれないっす」

「この議論はワタクシの勝ちのようですわね!」

「えぇ……?まぁ負けでええわ、よう考えたら勝ってもしゃーない話しだし」


 また勝ってしまいましたわー!それで何でしたっけ?


「マッサージ師の話は?」

「ああ、そうでしたわね?なんでですの?」

「いや、知らんけど……むしろそっちの分野やないんか?」

「モレル伯爵の……ああ、前伯爵はともかく息子の方は……」

「知らねーし……」

「わかりません」

「マッサージ師として……優秀……らしい」

「特に犯罪関係での名前はない(小声)」

「マッサージ師としか知らないっす、王宮関係と距離が遠く権力関係と無縁。特になにか関係があるというわけでも……」

「はて?」


 ただ跡を継いだだけ?まぁ表向きは王宮医師団統括の職を考えてもお飾りですけど……。裏向きだと暗殺?マッサージで人を殺せるのかしら?眼球に指を突っ込むとか?指圧で背骨おるとか?


「息子の方に殺人の噂はないんですわよね?」

「ないで」

「ないっす」

「知らない……」

「一応深く調べてくださいまし、ジーナ?記録はないんですね?」

「ない、モレル前伯爵がやったと思われることを実は息子がやってた可能性を言われると困るけど(小声)」


 とにかく、王宮医師団とモレル伯爵周りですわねぇ……。


「超法規的措置の再捜査は詰まってますの?」

「詰まってるね、死にすぎ(小声)」

「ふむ……方向性を変えますか、哀れな元次長検事は?」

「吐いたのか?」

「全部差し押さえたけど……決定的なものはないね(小声)」

「指示はしてたのだろう?」

「せや、そこまでわかってればええやろ」

「王の命令を暗殺者に偽証して直接命令していたということになってる(小声)」

「あれにそこまでする意味あんの?」

「ないでしょうが……」

「忠誠心が……厚い評価なら……安泰かも知れないから……あっちのゲルラッハ家は……当代で評価がよろしくないし……今回のことで地に落ちた……」

「王家を訴追してでも法の公正さと検事の公共の利益を追求して伯爵になった息子がそれを捻じ曲げて尻尾を振るワンちゃんですものね。しかも司法大臣暗殺の使いっ走り、ああ公式的には未遂とはいえ首謀者でいいんでしたわね。そういえば子供いましたっけ?」

「5歳の子供がいる」

「では、まぁ……エリーがうまくやるだろう」

「ワタクシ子供はあんまり殺したくないんですけど……」

「そんな良心たまに出されても(小声)」

「そういや、あんだけあって子供殺したくないってなんでや?人間アピール?」


 ひどい言い草ですわね?ワタクシ別に殺人大好きではありませんわよ?ちょっと蛮族と戦ったことで変なイメージが付いたのかも知れませんけど。

 話し合いで済むならそれに越したことはありませんわ?ちゃんと他でもお茶会で説得したりしてるじゃありませんの!


「そもそも真っ先に殺す発想が出てくるところでは?」

「それ以外に何をしますの?」

「人質とか……」

「あんまり好きじゃないですわね、人質は。だってほら、人質ありきで裏切らないようにするって人心掌握も利益供与も出来ない無能ってことでしょう?裏切る時はどうやっても裏切るし、嫡男を人質にとっても次男が生まれて好機が来たら捨てるくらい平気でするでしょう?しますわよね?貴族なんてそんなものですわ」

「流石にそれは穿ちすぎでしょう……」

「軍人ではそうだな」

「騎士もそんな感じ~」

「歴史では……よくあること……」

「そのへんはしっかり理解しとかないと家ごと滅ぶしね(小声)」

「利益になるなら親をも売るのが商人やで、信用を失わないこと前提ならやけど」

「我が家は失敗したら見捨てること前提っす!」

「え、我が家だけ?」

「宰相閣下は娘には甘そうですしね、仮に冷たかったらワタクシを追い詰める手段が10はあったでしょう」


 まぁ、それで負けてる気は全く無いですけど。キャスを使ってワタクシを攻撃して、追い詰めさせる方法ならいくらでもあるでしょう?キャスごとワタクシを殺しに来て失敗したらキャスを殺して公爵家を非難する、あるいはワタクシが殺したことにする。いまは通用しませんが昔なら誰もワタクシたちが打算ない友人とは信じないから公爵家非難に回ったかも知れませんんわ。

 友人間で利益は回しますが基本的には無関係なら利益は求めないことも多いですしね。

 利益自体は家を動かす理由であって、個人ではワタクシでも無償で動くことは多いですわよ?友人関係の家と友人という個人は別なんですもの、これをわかってない貴族がなぁなぁごまかしたり、裏切ったり、契約ありきの付き合いで揉めるんですわ。

 家同士でも貸しで動くことがあるのに不思議なことですわね?

 まぁ自分の都合のいいようにしかならない思考はまさにチンピラ、よって貴族はチンピラ。蛮族より下がりましたわね?

 まぁ、対して違わないでしょう、ワタクシがチンピラでも蛮族でも貴族でもやることは同じなのですし。


「正直、あまり聞きたくないのですが……」

「方法だけならいくらでも浮かぶと思いますわよ?ねぇ?」

「まぁ……」

「敵だと考えたら……やるし」

「当然……ある……」

「ある(小声)」

「まぁ……商人のやり方でいいならいくらかあるで」

「むしろこの手の際どくあくどいことはキャスよりエリーや私達のほうが得意っす。キャスは根回し含めた王道でいってほしいっす!本当に!」


 クラウが言葉に熱を込めてますわね、きっとあくどい人間に振り回されたんでしょう、家のこととはいえ可哀想に……。

エリー「かわいそう」

クラウ「……そう思うなら手伝ってほしいっす」

エリー「あなたが自分で処断しなかったんですの?」

クラウ「してほしいんすか?」

エリー「?」

クラウ「?」

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