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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
王都掃除記録

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雑談にて

「その……国王が下手くそであることはともかく、それが何か?」

「ブフッ!」


 ピアが思わず吹き出してしまったがそんなに面白いことを言いましたかね?

 大事ですよ夜の貴族の生活は。

 種がなかったらもう終わりですよ、だいたい女性の性にされますが愛人作ってもなにもないと実家とのパワーバランスが変わりますからね。子を産めないとよくもうちの娘をいびってくれたなこの種無しが!なんてよくある話です。

 愛人には産まれたけどおかしいな?愛人が不貞を働いているとか枚挙にいとまがないですからね。ベスやエリーの受け売りですが。

 まぁ女性に本当に問題があった際はひどいことが置きますよ、女性の方が爵位が上だと逆転現象が置きますが……。


「ま、まぁ?若い頃あれだけ遊んでいて下手くそであれば?んまぁ……?ええと……キャスリーン様は意外と面白い方だったのですね?」


 レズリー家の人間も言葉に困ってるようでピアは令嬢とは思えないほど笑い転げている。本当に馬が合うんだろうとこの臨時政務官に就いてからよく思う。


「嫌われてるくせに下手くそで追贈で王妃まで送ったけどどっちも他人の子供とかこんな面白い話は大陸探してもないわね!あはっはははっはははは」


 身内で集まってもこの反応する人間の顔が浮かぶな。

 やっぱり同類なんですね。


「やっぱりエリーの集まりって似た者同士が集まるのね、ガッチガチに真面目だと思ってたけど」

「え?私は真面目ですが」


 そういうときょとんとした後また笑い始めた。

 レズリーの人間ですら顔を背けている。

 はて?私は一番真面目だと自負してますが?


「エリーが手元に置く理由がよくわかったわ。お茶会で先代王太子妃殿下の後釜に座ったことも」

「まぁ……まとめ役みたいなことをしてましたからね」

「それだったら他にもいるでしょう?選ばれたにはそれなりに理由があるのよ。ほら、ジーナとかクラウとかね」

「当時はジーナの声が確実にわかったのはアーデルハイドだけでしたから……それにクラウも出席率はそれなりですがいないときはしばらくいなかったので……」

「先代王太子妃殿下は話は聞いたことはありますが苛烈な方だったと聞いていますよ。直接接したことはあまりありませんが」


 急に言葉を選び始めたぴあを見て生前のアーデルハイドを相手にするときもこうなる人物がいたことを思いだして死んだ後もこうなるのかとなんだか変な気分になった


「苛烈……?まぁそのような面がないとはいいませんが……。基本的にはエリーと一緒に騒動を起こして2人で逃げるいたずら好きな悪ガキという感じがありましたよ」

「省を焼くのはいたずらの範疇なんですか?」

「…………あれはアーデルハイドがやったので」

「苛烈ですね。まぁ……それだけの人なら別に誰だってよかったとも言えます。誰も問題は起こさないでしょう」

「たまにアンが……」

「しかし選ばれなかった。それが真実ですよ。エリーがなぜあなたを選んだかはなんとなくわかりました」

「それは……?」

「面と向かっていうのはちょっと……」

「……」


 なんとなくですが距離が近くなったような気がしますね。

 凶暴な幻獣が人懐っこい事に気がついたような、そんな感じ。エリーとあったときにもこんな感じだったような。

 アーデルハイドにもそんな扱いだったような気が。


「話を戻しますが」


 笑いが収まったのか空気を読んでいたのかレズリー家の女性が若干顔を引くつかせながら会話を打ち切った。


「下手くそのことはともかく……すみませんなんの話でしたっけ……?」


 こっちが聞きたいのですが!?

 レズリー家でこんなミスをするなんて珍しい……。


「ほらね、レズリー家にこんなミスをさせるだけの逸材ってことだよ、キャスは」

「複雑ですね、しかしそれとは……」

「下手くその国王がなんで自分の子供もじゃないかって思った話だよ。同衾してないという話」

「ああ、そうでしたね。ええそうです」


 ごまかされましたね。ですがたしかにそちらのほうが大事、大事なんでしょう。


「おそらく同衾してないこともそうだったのでしょう。そしてリッパー男爵があっさり寝返ったことで確信に変わった。同衾でもずれればまぁ……誤魔化したのかもしれませんし、本当に早打ちだったのかもしれま……ふふ……失礼……」

「早打ちウィリアムはいいですから続きを」


 そういうとまた2人は笑い始めて会話にならなかった。

 なにをしてるんでしょうか?この人たちは?


「とにかく、大事なのは国王はすでに自分の子供に疑いを持っていたことですね。それでもなおライヒベルク公爵家に王座を渡したくなかった、血よりも優先したのですよ。なにせ第2王子はジキル・リッパーが父ならライヒベルク公爵家より血が遠いでしょうしね。どちらだと思います?それだけライヒベルク公爵家を恨んでいたか、空回りする愛情と想いと王妃の産んだ子供だからこそ王位につけたいという欲か、それとも……どちらもか」

「どちらにせよ私が言えることは一つね」


 ピアは小馬鹿にしたようにそう切り出した。


「血の繋がっていようといまいと親子揃って全員ろくでもないってことよ」


 さすがにその言葉には何も返せなかった。

 レズリー家の人間もそれには軽い頷きでのみ返していた。そうとしか反応ができなくても賛同という意味はあった。

アーデルハイド「ね?面白いでしょ」

エリー「宰相の娘とは思えないほど面白いですわね」

キャス「……?」

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