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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
ロバツ王国

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エセル本陣の反応

「王国軍がいるだと!どうなっている!どこから来たのだ!サミュエル街道を通らずなぜここに来た!兵数は!率いているのは誰か!可能な限り情報を仕入れよ!」


 何がどうなっている、なぜこんなところに……。

 落ち着け、そこまで読まれているとは思えない。理解したとして街道を進む可能性のほうが高いはずだ。互いに……。


「ベジャハンの立地は向こうにとって重要拠点か?」

「いえ、そこまででは……」

「国境を抜けてこの地点は死守すべきか?また王国軍にとってそれに値するか、もしくは向かれて困る拠点であるのか?あるいは迎撃に適しているか、誰か?」

「対サミュエル王国戦線はハーン将軍が専門ですので。少なくとも事前の軍事作戦計画などではこの場所ではなく……相手の対応が早かった場合よくてロンドニ、パーリス、ブルッセなどの重要都市攻略戦の予定でしたが一番近いロンドニでも……我軍8万でも1週間以上はかかるでしょう。そしてロンドニ周辺二軍はいないという情報が欺瞞とは流石に思えません、10万以上が見えなくなるとしたら願っているか、すでに殺され入れ替わっています」

「入れ替わった可能性は?」

「ないわけではありませんが流れてきた民衆の口を全て防げるかという話です。10万の軍がロンドニにいれば流石に……」

「だろうな、ロンドニを通っていないだろう、だが主要街道も通っていないのか?10万はどこから来た?いや、10万か?先遣隊かも知れない。王国軍でわかっていることは?」

「偵察兵同士で鉢合わせたので、そもそも丘陵を超える前に攻撃を受けたため向こうにどれだけいるかまではまだ不明です」

「……どれだけ送った?」

「200名以上送りました、ある程度は耐えられるかと思いますが……」

「耐えられなかったら本体か。撤退を優先にせざるをえないな」


 前進か、ここで備えるか……。


「ハーン将軍は?あとどれだけかかるだろうか?」

「3日はかかるかと思います」


 数の差はいかんともしがたい……。


「とにかく結果を、報告を待とうではないか」




「敵約8万5000以上、王太女旗、エリーゼ・ライヒベルク旗が同じところに括られております、こちらが約2万」

「本当に王太女になったわけだ、ブラフだと思いたかったものだ。続けてくれ」

「ブランケット侯爵旗、アルベマー伯爵旗それぞれ2万5000、1万5000」

「よりによってか、ブランケットはともかくアルベマー弓兵隊は非常に厄介だ」

「スペンサー男爵旗約5000ほど、アレクサンダー女伯爵旗約3000、マルバッハ男爵旗と思われる軍が3000」

「まぁアレクサンダー女伯爵は王国軍を率いているからな、娘が私兵のほうを率いているのだろう。それにしてもマルバッハ男爵家はその数を動員できるのか、侮っていたわ」

「バルカレス男爵旗500、いずれも重装騎士と思われます」


 なんとまぁ……。ギャル伯爵じゃないだけマシだと思うか。

 いや、どこぞにいるか?これは。

 オーランデルクを突いているか?さて、どこに兵数を集中させているのだ?

 我々を側近共と殴りに来た可能性もある。この兵数では自分を撒き餌にしてる可能性もあるが……。


「レズリー伯爵家2000」


 じゃあ本気だな、レズリー伯爵家はロバツ嫌いの筆頭だ。本気で殺しに来るな。


「バカな、レズリーが出兵だと……」

「暗殺にも気をつけねばならんな、指揮がしづらい」


 これではいかん。私が前に出ることも必要だな。そちらのほうが圧倒的に楽だが……。


「マッセマー商会約1万」

「商会護衛兵か……」

「厄介この上ないが正規兵よりは……」


 さて、問題は……。


「本当に8万か?」

「はい、誤差はあるでしょうが旗の数を見るに9万はいないと思われます」


 さて、旗の数も嘘である可能性も十分あると思うがな。

 王国軍と別行動をしている、帝都周辺の人間はまだ戻らない。戻れないのかどうかはわからないが。

 索敵にかからないのであれば誰か調査に行くはず、行って欲しいが慎重を期すために厳しく言明していたから独断で動いてくれるかはわからない。


「王国軍本体はどこにいるのか?あくまで貴族軍であってサミュエル王国軍とはいい難い。我々は3日待てば数で上回ることができる、だが向こうに援軍が来る可能性は高い。エリーゼ・ライヒベルクは公爵領に向かって兵をまとめ上げている可能性が高いのだが……」

「あるいは敵の中で指揮を取って援軍を任せてる可能性があります」

「そうか、キサルピナ騎士長か。最後にいたのはいつだ?護衛長だろう、むしろいないのならまだ勝機があるぞ。来る前に撃破でもするか?」


 そう甘くはないのは確かだが、キサルピナ騎士長がいるよりはまだ勝ち目があるだろう。


「少なくとも相手の出方に合わせたほうがいいでしょう、我々が罠にかかっているのであれば……」

「1度目の偵察は遭遇戦で2回目は成功した、これをどう見る?わざと見せたか?」

「向こうも同じように慌ててるかも知れません」

「だといいんだが、現状は同数、かつ王国軍が後ろにいる可能性があるか、本国かオーランデルクを攻撃している。少なくともロバツから急報は来てないな、伝令がひとり残らず殺されていなければだが」

「それほどの危機なら伝令を1ダースどころか3ダースは出しているでしょう」

「では眼の前に注力するとしよう」

エセル「罠か?相手はどう出る?」


エリー「罠じゃないですの?相手はどう出るんですの?」

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