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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
王太女就任ですわー!

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ロバツ侵攻

「決定ですわね、サミュエル家に対する債権の行使はワタクシが保証しますわ」

「王太女殿下に感謝いたしまっせ、いたします」


 勝ちましたわね、めっちゃあっさり勝ちましたわね。

 ここまで根回しして負けたら派閥崩壊待ったなしでしたけど。

 お父様は顔に出てませんけど内心は困惑してそうですわね、良いでしょう?娘が玉座に手をかけましたわよ。


 あとシャーリー?素がでましたわね?


「それでは王太子の儀を行いましょうか」

「準備は出来ております、王太女殿下。ただ……王都の民にその姿を、その地位についたことを周知させていただきたい」


 リューネブルク典礼大臣もわかっておりますわね、というかやはり準備はそれなりにしておいたようですわね。

 数日といいつつ思った以上に準備してますわね、なんとなく入ってきた情報でわかっていたのかも知れませんわね。

 確定するまでは……ということですか。それでも1日くらいは必要といったところか……。


「では人々に1年空白であった時期王位を報告に行くとしましょうか」


 クラウ?どこ行きましたの?


「大臣たちもお供いたしましょう、ねぇ内務大臣」

「ああ、そうだな……」

「いや、めでたい。新王家も安泰ですな」


 しれっと王朝交代を既成事実化してますわねぇ。

 一応今の王位はうなだれているこの方なんですけども。

 ま、計画がぜんぜん違う着地点になるなんてよくあることですわ。

 あ、クラウ。どこ言ってましたの?ジーナの方に行ってますけど。

 何かを話した後でものを受け取りこちらに来るジーナ。なんですの?


「王太女就任おめでとうございます。こちらは王太子の短剣にございます」


 さっきの暗殺未遂の際にジョンが持ってたやつですわね。ふーん……。

 あれ?はたき落とした後どうしたんでしたっけ?渡してたんでしたっけ?まぁなんでもいいですわ。


「受け取りましょう」

「ロバツが国境を超えた(小声)」


 は?


「東部国境領侵攻中、蛮族は差し置いて全力だ(小声)」


 は?


「オーランデルクは動いていないが動きがおかしい(小声)」


 ほう……。


「一部はロバツに呼応してると思われる(小声)」


 ほほーう!


「各地にいた守備兵動員兵を北部蛮族のための出兵と見せかけてバーゼル山脈沿いに侵攻、そのまま南下した(小声)」

「公爵領は?(小声)」

「藪をつついて蛇を出したくはなかったのだろう(小声)」

「確か国境沿いには……(小声)」

「寝返ったか死んだのだろう(小声)」


 アンの元婚約者とマーグの元婚約者は不明と。

 まぁどっちでも良いですわ、死んでたらラッキーくらいのものでしょう。

 それにしても運が向いてきましたわね。


「クラウ、予定変更。どちらの大使館も無人にして差し上げなさい」

「……よろしいのですか?」

「よろしい、逆算して事が起こったのは?」

「1週間前か、それを切るかです」


 大臣たちがなんの会話をしているのかというかという表情をしているが問題はないでしょう。


「よろしい、それであれば通達がないということはこちらも法を遵守する必要はないでしょう。両国の人員を皆殺しになさい」

「喜んで、レズリー大臣。少しよろしいですか?」

「…………よかろう」


 連れ立ってでと行く親娘。なぜかなんか怪しい感じがしますわね。


「皆様、朗報です」

「朗報……?」

「ロバツがサミュエル王国に侵攻を開始しました。ワタクシは……」

「なんですと!」

「宣戦布告は!?」

「ありませんわ、あるいは意図的に遅らせたのでしょう」


 こちらがやろうとしていたことを先にやられてしまいましたわね。

 まぁ、結果的に間諜の始末にオーランデルク大使館のやらかしがあったからラッキーですわね。

 このタイムラグを使った戦術はワタクシが元から考えていたものなんですけどね。

 蛮族をロバツ北方から強襲させつつ東部国境貴族の誅伐と公爵領北方蛮族討伐の名で兵を動かしロバツを強襲する。

 東部国境貴族の交わした寝返りの約束にしろなんにしろ、後で押し付けてそのまま攻めたことにしてしまえば良いのですわ。

 国境線を抑えてしまえば東部国境貴族がいつ討ち取られたかなんてわかりませんし、小物貴族の証拠でも攻撃する証拠にはなるでしょう。交渉より先に証拠を基に一発殴ればよし。

 最悪なければでっち上げれば良し、ロバツの貴族を誰か殺してしまえばどうとでもなりますからね。

 宣戦布告も証拠とセットで押し付けてしまえばそれで良し、なければ捏造して叩きつければ良し、交渉に応じず淡々とぶん殴ってしまえば良いのですわ。


「皆様、好機ですわね。ワタクシが王太女にふさわしいか、ロバツの戦争で見せるべきでしょう。もちろん……王国軍は動かしませんわ。公爵軍だけで十分といいたいですが」

「レズリー家、兵は少数ですが参戦いたします」

「バルカレス男爵家、騎士団は動かしませんが我が家の凄腕達を派遣しましょう」

「アレクサンダー女伯爵家、私兵でよろしければ参戦いたします」

「アルベマー伯爵家、領軍を出兵させます」

「スペンサー男爵家、司法大臣の俺が出よう」

「マッセマー商会、お金はいらんでしょうけど商会護衛兵を派遣しまっせ」


 イデリー伯爵家はそこまでの規模の私兵はいないから無理ですわね。

 キャスには宰相とともに王都を任せましょう。

エリー「(自然と短剣を渡す)」

クラウ「(自然と受け取る)」

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