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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
王太女就任ですわー!

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あなた副業まだありましたの?

 まぁ多忙でしょうしねぇ、売れっ子画家でもありますし……。

 元の末端貴族の肖像画仕事と比べたら……。

 売れる書籍の挿絵担当っていっぱい稼げるのかしら?買い切り?部数によるのかしら?


「いわゆる代筆ですわね?」

「そうです」

「お幾らでしたの?」

「…………」

「お幾らでしたの?」

「…………」


 大事なことですわ、早くいいなさい!


「お幾ら……」

「金貨20枚」


 結構貰ってますわね、あなたメイドのお給金が金貨1枚と銀貨30枚でしょう?1年働くよりありますわね。売れっ子は違いますわね。いや代筆か……代筆で金貨20枚ですかぁ……。

 ワタクシ今から画家に慣れ……いや?普通に統治を頑張って利益を上げたほうが早いですわね。なろうと思って慣れるものでもないですしね。

 まぁ貴族の方はその地位で画家になって自分の絵の押し売りはしますけどね、一応貴族の絵ってだけで箔が付く場所もありますし。落書きでも使い道がありますしね。


「挿絵数は?」

「10枚」

「……つまり一枚金貨2枚というわけですわね?」

「そうです」


 画家の学校でも作って売り出せば稼げないかしら?いや数が増えると単価下がるか……?宮廷画家を育てるよりは……。

 いや、どうでしょう?絵画学校なんて作っても利益になるかと言われると……。

 優先するほどのことではないですわね。国家機関化したほうがいいから後回しでいいですわね。そもそもあるんでしたっけ?全然記憶にありませんわ。


「一応聞きたいんですけどそれ平均ですか?」

「多分違うと思うっ……思います。いや、代理になった際に最初は1冊銀貨50枚を提案されて……母の代理で娘だということでその金額でした。平均金額は分かりませんが片手間ならいいかと思ってましたが本当はもう少し低かったんだと思います。書き上がった小説を読んだ後で描いたものを数枚提出したら金貨1枚に引き上げられて表紙が絵のタイプだと勘違いして提出したら金貨20枚に変わりました」

「なるほど、だからあのシリーズはカラー表紙なわけですわね?」

「別のも担当してそちらも表紙の絵はなしで20枚なので私の依頼料が一律金貨20枚の可能性が高いかと。それとファンが多いと言うのでたまに金額が上振れることもあります。新規の作品は金貨25枚も増えてきましたし」

「なーるほど、それではマクシーン夫人は?いかほどの金額でお依頼を?」

「流石に小説の挿絵の金額は知らないです。ですが……」

「ですが?」

「絵画は木炭画だろうと鉛筆画だろうと金貨100枚を切ることはそうないです。油絵に水彩画、大きくなればいくらになるか分かりませんね」


 …………結構しますわね?ワタクシのセーターより高い?

 えーと私の脚本料と興行収入が……でも娯楽としてだからなるべく価格も抑えているし……孤児のための無料劇も……。公演回数考えても、自腹だったり侯爵家負担もありで……。

 まぁ?ワタクシは儲けるためにやってるわけでもありませんし?高度な政治的……アレですわ、あれ。決して趣味ではありませんわ。これも高貴なものの宿命というもの……。


「もし宮廷画家だったらどれくらいになるかしら?」

「本サイズの素描で金貨50枚から150枚くらいだと思います。王家の口利きと宮廷画家の関係次第では結構下がりますけど上は150枚を超えることはそうないでしょう」


 誰が買うんですのそんなの?

 いや、流石に誰も頼まないから油彩画とかにしてるんですわよね。宮廷画家という箔はそれだけ重い。本来は王家が抱える画家に描かせるということはそれだけで価値があり、富と名誉と王家が許可を出したという忠臣であると周囲にアピールも聞く。

 まぁ費用対効果を考えたらいらなくても絵画の1枚でも書かせたほうがいいですわね。

 貴族なんてそんな事でマウント取る以外は殺すしかないんですし。


「ではあの館にあった絵画の価値はいくらだったかしら?リッパー男爵に教えて差し上げてくださる?」

「個々の値段としてはそこまで高くはありませんよ?まぁバンサ前伯爵の道化師肖像によっては金貨10枚のものから金貨1枚でも少しというものもありましたし……」

「それなら無料で描くくらいはあるでしょう?宮廷画家からしたらはした金のようなものでしょう、友人関係ですからね。私でもよほど高い薬の処方でもなければ友人からお金を取ることはありませんよ」

「合わせての金額を言っても良かったんですけど……。なるほど貴族関係は貸し借りが当然ですからね。そう言われればそういうこともあるでしょう。友人とは言え宮廷画家への依頼料を踏み倒す、値切るのは色んな意味で勇気があると思いますわ。ではクラウ、聞き方を変えますわ。宮廷画家の基準であの数は一体いくらの依頼料になりますの?」

「あの道化師肖像1枚につき?普通なら大体金貨100枚です。友人割引でも最低金貨1枚は取るような安くつくクロッキー画もありましたが……ちゃんとした油絵もありましたしね。数が多すぎてすべての把握したわけでも覚えてるわけでもないですが、見ただけの分だと軽い計算では……クロッキーが安いとして平均出すのが面倒ですから友人割引で全部金貨10枚と暴挙のような計算をしても大金貨の1枚に匹敵すると思います。」


 絶対そんな安くないんでしょうね。正直芸術性こそが価値だと思いますから依頼料が価値かと言われると絶対にNoって感じなんですけども。

 まぁとにかく金貨1000枚に匹敵する、つまり100枚近い道化師姿のバンサ前伯爵の絵を……描いてもらったと。


クラウ「本業がどれかわからない人間いわれたんっすか?」

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