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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
王太女就任ですわー!

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おやりになりますわね?

「レズリー伯爵家は諜報ですがもちろんリッパー男爵家に丸投げするわけにも行きませんので簡単なものはこちらで処理しているのです。ですので私も多少……人を殺すということに心得はあります」

「ちなみにワタクシもありますわ。公爵家とはそういうものですから。あなた方に暗殺者を送られたこともございますしね」


 おそらくリッパー男爵家の手を離れた王家直属の方だと思いますけどね。

 あまりにも弱く、あまりにもお粗末だった。

 とてもあの人数を処理していたリッパー男爵家の手際とは思えない。

 ワタクシ一人で十分でしたわあんなもの。


「いえ、フリードリヒ殿下に詰問されましたが私ではありません」

「でしょうね。ごめんなさいね、騙してしまって。ワタクシ一人で殺しきれる雑魚の数十人をリッパー男爵家が送るわけがありませんものね」

「え?一人?……で数十人?」

「え?……ああ、お父様を矢面に出すわけには行かないでしょう?あくまでワタクシは公爵令嬢で当主ではないのですから。そうなれば自ずとどちらが戦うべきかわかるでしょう?」

「…………なるほど」


 はて?なぜその程度のことに引っかかるのでしょう?

 ああ、護衛がやったと思ってるからですわね。確かに普通はそうですけど護衛がいるなか突っ込んでくるほど無能だったら流石に笑ってしまいますわ。流石に連中も護衛のいない隙をついていますわ。まぁ殺っても殺っても湧いて出てきたときには屋敷の警備体制どうなっているんだって激怒しましたけども、ワタクシは身を守れるからワタクシの周辺は警備もいりませんわと言ったことが裏目に出ただけなんですけど……。

 それはそれ、これはこれということでいいですわね!


 まぁお父様はともかくワタクシは護衛がいないのではなく必要ないだけですけどね。そう必要ないから仕方ないですの、あーあーか弱い令嬢に生まれてたらなー。

 まぁ薄幸の令嬢っぽさはありますけど。

 単独でも徒党でも強さがあればともかくあの程度ではちょっと不足ですわね……。

 酔っ払いの観客のほうが手強いですわ、たまにグサッと来る言葉を吐いてきますからね。なんか女優の清楚さが足りないとか。

 まぁそれはいいんですわ。


「まぁ、貴方も何人か殺した経験はあるでしょう?」

「え?何人?」

「え?」

「え?」

「……どれくらい?」

「いや、先程158人と。確かに貴族は入れてませんでしたが」

「ん?」

「え?」

「お一人で?」

「え?ええ……王宮部署から追放されたのでリッパー男爵家の子飼いとは切り離されましたし、そもそも婿養子の私ではなく実権は妻のジェーンが持っていたので私はリッパー男爵家の責務として単独で仕事をしていましたし……。あ、本命なので護衛などは殺害人数に入れてないのでたしかに少ないかもしれませんね……。確かに国益レベルの暗殺となれば10はないので数人と言えますが……」


 あら……全部単独?チームとかじゃなくて?自ら?


「数人がかりでまともに処理したのはそれこそ一度くらいなものです。複数人でなにかせざるを得ないときは大抵露払いのようなものだったりしますので……」

「あの、貴族も何人か処理してるっすよね、してますよね」

「えーとあ……はい」

「みずから?」

「まぁ大体男爵家レベルだとピンキリですし、厄介なのはモレル伯爵が王城で処理してましたし……」

「つまりリッパー男爵家としての暗殺はすべて……あなたが?」

「はい」


 なるほど、おやりになりますわね。これは評価の上方修正が必要ですわ。

 ふーむ、流石にワタクシでも骨が折れる数ですしね、決闘ではなく暗殺ですから使う技も神経の使い方もまるで違いますわ。

 なるほどなるほど……。

 脅威ですわね。それで秘密を知るものを処理していったということですか。


「では、ワタクシたちの訪問は飛んで火に入る夏の虫と言ったところかしら?」

「まさか、クラウディア嬢とエリーゼ嬢2人で私一人では勝ち目もありませんよ」


 まぁ欠片も思ってないでしょうね。クラウディア嬢(とレズリー家の人間)とワタクシで2人とわざわざ言う事はわかってるという牽制でしょう。

 なるほど、そこまで強そうにも見えませんが強さのランクが違うのですので。強さの偽装、たしかに大事ですわね。

 同じネコ科でもライオンが歩くよりもネコが歩いてるほうが警戒されませんし、ライオンが追ってきたら逃げますけどネコが追ってきても気にしませんわね。油断を招いて食い殺したほうが確実ですし……。

 なるほどワタクシの変装術もこちらに活かせますしね、いつでも演技をするということですか。一流の暗殺者は一流の俳優でもあるということですわね。

 なかなか…………面白いじゃありませんの。


「さて、毒針一つでワタクシ達を殺せるかもしれませんよ?」

「この距離では躱せるでしょう?クラウディア嬢は躱せる、それより前にいるエリーゼ嬢が躱せないのであれば一興ですが……。流石に刺してすぐ死ぬものはないので良くて相打ち、悪ければ2人に躱され無駄死にと言ったところですか」

「試してみますか?」

「まぁ想定より早く飛んでくればかするくらいはすると思いますけど、むき出しの部分を狙うとわかっていればやりようはあるっ……あります」

「毒針をはたき落とすのは得意ですの、人類史上最もはたき落とした自負がありますわ」

「それはそれは……恐ろしいですね」

ジャック「(流石に公爵令嬢がそんなことしてるのはブラフだよな)」

クラウ「(とか思ってるんでしょうね)」

エリー「(懐かしいですわねぇ)」

ジャック「(どっちだ?)」

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