表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
王国政治の混乱ですわー!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/551

意味がわかりませんわ……

「……今なんておっしゃいましたの?」

「ノーマン・モンタギューが司法大臣室から資料を持ち出して広場で見せびらかせてたっす!」

「そこではありませんわ、計算外ですけどそっちはいいですわ」


 なんで王子と一緒にやったのに退学になったジョンと同じやり方でそんなことを?とは思いましたけど……。


「超法規的措置を匂わせた挙げ句にロゼリー・ゲルラッハ伯爵令嬢に論破されたっす!」

「そこもいいですわ……良くはないけど一旦置いておきましょう」


 超法規的措置?国王かしら?生かしておく理由がなくなりましたわね、普通に生かす理由もないですけど。

 それよりなんで堅物のロゼリーに論破なんてされてますの?家柄的に中立ですのよ?そもそも前のジョンの事件のときも口を挟まなかったのに論破するって何をしでかしたんですの?


「違法性の証明を公爵家に要求したあと捕縛されて起訴、国家機密漏洩罪と国家施設侵入及び国家機密窃盗罪、反乱教唆、もろもろっす!超法規的措置を宣言したから宰相も拘束されたっす!国王陛下も今公爵が詰問してるっす!」

「なんでそうなりましたの?」

「ロゼリーが警備兵に取り押さえさせて連行させたからだと思うっす!犯罪自白だということでそのまま……」

「どうしてこんなことになりましたの……?」

「全くわからないっす!」


 とりあえず、皆を集めないといけませんわ!いや、来れるのかしら……?


「皆は今どうしてますの?」

「キャスは拘禁中っす、屋敷の一室にいて屋敷を騎士団に調査されてるっす」

「宰相も終わりですわねぇ……重要書類逃がしてあったら助かるでしょうけど金庫をすべて開けられるでしょうね」


 まぁ全盛期の宰相なら切り抜けられたでしょうけど……第2王子の教育で疲労しきってる状態では無理でしょう。


「マーグとアンは反乱教唆のこともあってそこら中を走り回ってるっす。ベスはフリーっす!ただ宰相が超法規的措置をした疑惑があるのでアルベマー伯が王宮で拘禁中っす、スペンサー男爵も同じ状況っす、ジーナは司法大臣邸にいたので大臣と同時に拘束中っす!シャーリーはこの件でてんやわんやだから商会で面会してるっす!」

「じゃあ、ベスだけでも……」

「無実だとはわかってるっすけどアルベマー伯次第では屋敷の一室に拘禁されるっす、呼び寄せないほうがいいっす!印象が悪くなるっす!」

「そこまで状況が悪いんですの?ワタクシとクラウだけですわね、クラウは?」

「お父様は北方にいってるから無関係なのでフリーっす!」

「2人きりは珍しいですわね、とにかく情報を整理しましょう」


 といっても、どこをどうするのか……困りましたわね。


「ノーマンはどうなりますの?」

「高確率で死刑っす、司法大臣が罪状を聞いたときに大臣として訴状を出すと云ったらしいっす。つまり誰も助けないっす」

「司法大臣が息子の弁護をするどころか原告とは笑えませんわね」

「司法大臣室から国家機密を持ち出した理由も方法もわかってるっす、ただ皆がだんまりを決め込んでるだけっす。司法大臣が原告兼原告弁護士で国家機密漏洩などに関して訴えた時点で弁護士のなり手がいないっす、自白でもあるので弁護人のなり手がいない上に王家が邪魔してるらしいっす」

「勝手に答え合わせしてますわね……」


 まぁ王太子候補が唯一あれしかいないのではどうあがいても未来の国王に逆らうことになるから当然ですわね。ただこれでだんまりをした人間は排除すればいいだけですわ、司法大臣辞任後に。

 あの人の性格からして辞任した後どうするかまでは読めませんが、できれば引き込みたいですわね……元財務大臣は悩みますけど司法大臣は欲しいですわ。逸材ですからね。


「正直王家が詰んでるからどうにもならないっす、使えもしない超法規的措置をちらつかせられるのは第2王子だけ、認めれば第2王子といえど処刑まではいかなくとも継承剥奪位はしないと格好がつかないっす。国王が超法規的措置の行使を認める形になったら公爵にフリーハンドで反乱を起こさせることになる上に大多数が合流するっす。近衛騎士団も騎士団も王国軍も公爵派、軍務大臣だけでは抑えられないっす。」

「まぁ王家は知らん顔するしかないですわね、宰相に罪を着せようものなら」

「もう宰相くらいしか第2王子派がいないっすからね……あとは良くて中立、そのうえ大臣会議をせず超法規的措置を行使したとなれば家ごと消えますし、そこまでしてあの程度の資料を取らないでしょうし……」


 本来ならあの資料で告発させた後、現状のものがないのは適切な買付と正式な移動になったからで恥をかかせた後、暴言次第で失脚させる予定だったのですけど……。

 ワタクシが休んで色々やってる間に勝手に消え去るどころか中立派が消し去ってしまいましたわね……。


 しかし、なんであの程度の資料でそこまでしたのでしょう?告発する程度なら名誉をちょっとくらいは傷つけられたのでしょうが……。

 なぜジョンと続けて広場で公開するような真似を?もう少し資料を集めてどうにかするとかあったと思うのですけど……。


「ララは関わってますの?」

「なんか終始引いてたみたいっす、ロゼリー伯爵令嬢が反論するたびウンウン頷いていたっす。呆れてるように見えたみたいっす」

「無関係かしら?」

「シャーリーが調査してるけどよくわかんないっす、少なくとも関係は見られないっす」


 うーん、やっぱり無関係ですの?バカアホ王子がバカアホすぎて読みきれないですわ……。

 同じ手を2度やって成功すると思ってるのは何故なのかしら?最初も失敗してるのに。

 せめてもう一捻りくらい……使い捨て?目眩まし?わかりませんわね……。

ライヒベルク公爵「ゆるされませんよ!国家の陰謀だ(ガバガバだなぁ)」

拘束された宰相「私ならもっとうまくやる」

拘束された司法大臣「馬鹿すぎて何も言えん」

拘束された農林大臣「え、私も?」

拘束された文部大臣「まぁまぁ関係ないからすぐでられますよ(公爵派だし)」

拘束された軍務大臣「……(俺死ぬか?)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ