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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
答え合わせ

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289/561

勝手に転がり込んできましたわねこのジョーカー

「そういえば司法大臣の件ってマジでエリーじゃないんすか?」

「どれが?何が?全部知りませんわよ?」

「外から見たらエリー主導で失脚させて殺したしたように見えるから一応っすよ」

「遺書見れば一発でしょうに……」

「でも偽造しようと思えば出来るんじゃないっすか?」


 まぁ、出来ましたけど。不完全なもので良ければですけどね。


「否定はしないけどあれは本物だったでしょう?」

「そうっすね、私が把握してないほど偽造がうまくなってたら困るっすから」

「まさか、そこに注力するほど暇ではないですわ。バレたら困りますしね」


 勝てる勝負は万全じゃないと行けにですからね。あの天界は予想外のラッキーでしたけども。


「普通なら王家が殺したと思う場面なんですけどね」

「それはそうっすね、ぐうの音も出ないっす。蛮族領域を平定したことを教えてあげたら絶句もしてし」

「あら伝えたの?」

「あのニヤけづらが気に入らなかったからっすね。唖然としてましたよ」


 はぁ、よっぽど不快な顔してたのね。可哀想にそんなものに好かれて。顔もいいし、スタイルもいいし、まさに美人だからそりゃそういう人間の一人や二人はいるでしょうけども、あの状態のクラウにねぇ……。内面を見てるなら良いけど絶対外面というか、特徴で好きになってそうですし、まぁ……美人は変人に好かれるものですわ!諦めてくださいまし!


「なんすかその顔?」

「なんでもありませんわ」

「ふーん、まぁ良いっすよ。その時色々会話してわかったんすよ」

「色々?へぇー……」

「そういう意味ではないっすよ?ひっぱたくっすよ?」

「ワタクシはなにも言ってませんわ!ひどいですわ!」

「……」


 なんですのそのジト目。ワタクシは何も言ってませんし、なにも思ってないですわ。

 困ったものですわねぇ。


「ジョンは超法規的措置行使未遂の現場にいました」


 は?


「今なんと?」

「ジョンは超法規的措置行使未遂の現場にいました」

「つまり?」

「証人っすよ、よかったっすね」

「…………」

「良かったじゃないっすか、掴んだあれも合わせてもうバカ王子に芽はないっすよ」

「ジーナは?」

「聞き取りをしてるでしょうね、この後立件されるかも知れないっすけど。今日かな?」

「ふ……ふふふ……ふふふ……アハハハハハハ!」

「狂ってるけどなお狂ったすか?」

「ハハハハハハハハ!」

「うーん狂ったか」

「ハハハッハア、ゲホッ……」

「狂ったか」

「狂ってませんわよ。なんだトドメはどれか誰かと悩んでいたけど、どれでも良くなりましたわね。あー爽快爽快。疑惑がある時点でバカは詰んだ、立件されても詰んだ。そういうことですわ」


 別に勝ち筋は一つで十分だったんですけどね。あんまり多くても付け込まれるから。


「本来であればちゃんとチェックメイトに持ち込んだほうが良いんすけどね、チェックだけで勝てると思うのは危険すよ、逃げ道だって……」


 あれで逃げたところで先はないですけどね。それでもいいんですわ。


「そこまで待てないのもありましたわ、一か八かが一つでもあれば……というより連中に選ばせることが大事だったからですわ。候補者が2人いる状況で選ぶのと1人しかいない状況で選ぶのではまた違うものですからね。幸いどれだけ不満を持ったところで担ぎ上げたくもない候補者であれば請われてなってやった感が出るでしょう」

「弱みになるっすよ?」

「ワタクシに対してそれが弱みと言い切れるならもう少し早く足掻くべきだったと思いますわ。ロバツの攻める時期は読めますの?」

「まったく……ただバカ王子たちは利用されてる様子っすからね。予想よりずらしてくれんじゃないっすか?」

「重畳重畳……蛮族《我が子》も自分の判断で動くでしょう。こうなると要のシュライヒャーを呼び戻すのは失敗だったかしら?まぁ引き継ぎはしっかりしてるはずだからいいか。ロバツは誰がでますの?」

「さすがに第1王女じゃないっすか?」

「エセル?まぁ妥当ね、向こうのバカ王子は?」

「ゴットワルト?同い年っすよ?普通に戦場にはでないと思うっすけど」

「ふん、王女にも継承権があるのに甘いこと……」

「エリーに殺されろって祈ってるかも知れないっすよ」

「武のエセルに政のスカケル、エセルが死んだところで勝ち目があるとは思えませんけどね」

「エリーと同じ視点になってるなら貧乏くじを押し付けて逃げるかも知れないっすよ?」

「…………まぁ、守るべきものがないってことはそういうものですわね。守るものがあって人は強くなれるんですわ」

「何の受け売りっすか」

「ワタクシ」

「ふーん、流行りの本だと思ったっす」

「ワタクシのほうが先ですわ。ワタクシはママでもあるのですからね」

「わがまま(ボソッ)」

「我がママ?あなたも私の娘に……」

「いや……っすね」

「…………そう、まぁ友人としていてくれる方が良いから、でも母が欲しくなったらいつでもいいんですわよ?」

「ちゃんと母がいるからいいっす」

「蛮族にも産みの母はいますわ、それでもワタクシがママですわ」

「哲学は興味がないっす……」

「事実ですわ……」

「それで?終わったっすか?」

「いいえ、あなたを待っていたのよ、パド家令を引き離して頂戴」

「ああ、それっすか。わかったっす」


 さーて始めましょうか。

ジーナ「それで?」

ジョン「はい、超法規的措置を……」

ジーナ「(流石に殺されかけただけあって警護が手厚いな)」

ジョン「(流石に王家に殺されかけただけあって警護が手厚いな)」

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