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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
答え合わせ

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287/561

ガバ計画すぎると思うんですけどね

「とにかく、知らない人間からしたらララのその行動はララが公爵家として働いていたこととバカ王子との関係は知っているって脅しにしか見えないっすよ。実際バカ王子に近寄る令嬢は一切いないから意味はないっすけど。お茶会の参加者なんて大体下級貴族の令嬢っすからね」

「へー……お茶会やってましたの。招待状貰ってないけどハブられたのかしら?」

「下級貴族って言ったっすよね?正直来ても困ると思うっすよ?話す内容とか……」

「皆様演劇はご覧に……」

「学院で適当な下級貴族が主催するお茶会なんて実質情報収集メインで知ってる話しか入ってこないっすよ、みんなも演劇より有益な情報を知って家からよくやったと言われたいんすから」

「ワタクシから聞けば早いではないですの」

「そんな度胸あるならエリーのお茶会に入ってると思うっすよ。マイヤー子爵令嬢も潜在的公爵派っすけど、エリーに直接絡みにに来ないじゃないですか」

「誰でしたっけ?」

「そうは思うっすけどね。ローズが何事もなければ下級貴族をまとめていたでしょうに、隙ができたから下級貴族をまとめようとしてた令嬢っすよ。特に評価するところはないっす、顔が広いっすけどね」

「ローズがまとめなかったのってなんででしたっけ?」

「…………自分の心に聞くと良いっす。タボット子爵のことがなくても出ようと思えば躍り出て出来たと思うっすけどね」

「ふぅん、まぁ良いですわ。ローズはいい子ですからね。親しい間柄にはボクっ子というのが特に良いですわ」

「変な評価点っすけどね」

「能力だけで評価したらろくでなしになるじゃありませんの」

「そんなとこで評価してもろくでなしになると思うんすけどね、普通は」


 面白い人物は面白い結果を持ってくるものですわ。つまらない人物はつまらない結果を、能力のある人物は能力のある結果を。

 それなら面白い人物に面白い結果を持ってきてもらったほうが良いと思うんですけどね。


「それで他には何かありましたの?」

「グリンド侯爵家はシロっすね、残念ながら。仕方ないっすね」

「クロなら良かったのに、そこまでバカでもないか……」


 残念ですわね、尻尾を掴んで振り回してフルスイングで大陸の外にでも叩き出してあげたかったんですけど。


「ロバツの関係が深いっすからね、わざわざ自分の領地を危機に陥らせないと思うっすよ。蛮族に勝てるわけでもなし、かといって公爵家の売り時を見計らって黙ってる程度の知恵はある。まぁロバツに領土切り売りする計略を知っているなら真っ先に寝返ることにすると思うっす。バカ皇子たちの独断だから乗っかったんじゃないっすかね?」

「それ、今後どうする予定だったのかしら?公爵家が一人勝ちしてロバツを懲罰して王位を手にしたらロバツにとってはやりづらくないかしら」

「エリーと同じ視点を持っている人間がいるかも知れないってことっすよ」

「それは賢いですわね?足元を見られるあたり下級貴族かしら?」

「だとしたらどっちかの王女だと思うっすよ」

「どっちかしら?」

「さぁ?どっちもかもしれないっすよ?」


 まぁ、どちらに転んでも対処は可能な範囲ですし構いませんわ。

 北か東か、あるいは内部を整えるか……その程度の違いでしかありませんもの。

 高位の貴族で民衆のくすぶりを理解してるなら大したもの、王族であるならワタクシより優秀かもしれませんわね。

 知りませんけど。


「計画はガバガバ、蛮族とロバツが勝つことしか考えていない。そのうえバカ王子に軍の指揮権がないことすら知らない有り様。困ったもんっすね」

「あら、なかったの?」

「……ないっすよ?知らなかったんすか?」

「勝てる戦いで王子を出すのは当然でしょう?王家は功績だけをかすめ取るのは上手いですからね」

「……一応言っとくっすけど、あの机上の空論にも劣るガバガバの計画でロバツが公爵家を撃破した上で蛮族も押してる状況っすよ?出すっすか?そんな死地にバカ王子を」

「ああ、そうでしたわね。じゃあ出せても出さないか……」

「公爵家の力量を基準にしたらダメっすよ。王国軍だってロバツが公爵家を破ったのなら勝つかわからないじゃないっすか」

「だとしたら確かに勝確でもないですわね」

「勝確?」

「勝利確定ですわ!」

「じゃないでしょ?……なんにせよ、連中の計画では公爵家が負けて当然なんっすからエリーの考えが根本的に間違ってるっすよ。王国軍がロバツに勝てるのはまぁいいとして、公爵家が負けないのもいいとして、その状況でバカ王子が出る可能性はないじゃないっすか。公爵家がロバツを撃退して王国軍がのそのそでてきてどうするんっすか?王子が何かの間違いで出陣したとしても王子の指揮で勝ったとはならないじゃないっすか。指揮もしてないだろうし、仮に言っても公爵家が破った事実は変わらないし、王家は出遅れたあげく自分たちが撃破したと騒いで公爵家の功績を消したって名乗り出たら東部貴族も一斉に鞍替えするっすよ?」

「言えばいいじゃないですの、こちらが楽になりますわ」

「そこまでアホなのはバカ王子くらいっすよ、国王は愚かでバカでも知恵なしではないっすからね。仮にそうだったらエリーの前に誰かが王家を潰してるっすよ」


 うーん、辛辣ねぇ……。あなた王家大嫌いですものね。

エリー「誰でしたっけ」

クラウ「もう人名辞典でも持ち歩いたほうが良いんじゃないっすか?」

エリー「興味持てないほうが悪いと思いませんこと?」

クラウ「接していれば覚えてるだけマシとは思うっすけどね、死んだらすぐ忘れるっすけど」

エリー「死後も覚えてるだけいい人だったってことですわ」

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