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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
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エリーゼ・ライヒベルク登城

エリー「皆さんご存知のエリーゼ・ライヒベルクですわ!」

ララ「……」

 ワッタクシは~王太~女~エリーーーゼライヒベルク~ですわ!


 うーん、なんか久々に外に出たような爽快感がありますわね、まるで牢獄に閉じ込められていたみたい!出したら解決編みたいな探偵の気分でしたわ。

 ここから推理後の回想編が始まっていなくなる予感がプンプンしますわ!いつからミステリー物になったんですの?


 あのバカ王子が上にいる時点で十分国家的ミステリーでしたわね!

 この国がいまだ潰れていないものミステリー、お父様がなんか最近やつれているのもミステリー!

 うーん、謎に包まれていますわね、この国は!


 みんながそれぞれ働き、ワタクシがいいとこ取り!

 まぁいいとこ取りした人間が一番しんどいんですけどね、仕事量とかが。

 まぁどうでもいいですわね、人のいない廊下で豪華なドレスを着てステップだって踏めますわ。


 アン、ドゥ、トロワ!

 いっそこの王城で演劇をやるのもいいですわね、客席は動かして……。

 そう、トロッコのようなものに乗せて場面場面を王城で行うなんて、良いですわね。問題は場所が遠いと場面転換合わせ大変ってことですけど、後トロッコ関係での収容人数。

 チケットをめちゃっ高くして、脚本をトロッコの導線通りにしたり結構大変ですわね。

 そもそもそんな暇になる時間出来るかしら?

 ………………皆様優秀ですし大丈夫ですわ!


 それにしても誰もいないですわね、ここ本当に王城?廃宮殿か何かではなくって?掃除も行き届いていないし、まぁ……人数的に無理ですわね。

 誰もいませんわね?


 タップダンスで進んでやりますわ、王城でタップダンスで進んだ初めての人間になってやりますわよ!


「なにしてるんすか?」

「ピィ!」


 …………気が付きませんでしたわ。

 めっちゃ恥ずかしいんですけど?なぜこのタイミングで?私を辱めに?どうしてなのクラウ?


「足でもひねったんすか」

「心が……」

「それは元からっす」

「心という器は、一度傷ついてしまえば……」

「無傷ってことっすね、はい終わり」


 冷たい……。雪かしら?いいえ、クラウではカマクラは作れないから違いますわね。デカマクラウでは暖をとれませんもの。


「今ろくでもないこと考えてたでしょう?」

「ええ、でも珍しいわねその口調。メイドモードでもないし」

「ジョンを捉えたっす」

「あら?ジョンを?ジョンって誰?」

「……グリンド侯爵の元子息でベスの婚約者だった……」

「ああ、あのジョン。平凡な名前してるから分かりづらいんですわ」

「むしろ他のジョン話題に上がることないと思うっすけど……」

「ワタクシの脚本だとよく適応な名前にジョンって付けますわ」

「その話題急にしてこないと思うっす。エリー相手じゃないと」

「ワタクシがワタクシに報告を……?」


 頼もしいはずなのになんか不安ですわね。

 ワタクシがワタクシに伝える時点で不測の事態だからかしら?


「忙しいから本題でいいっすか?」

「ジョンに告白されたの?」


 そういった瞬間クラウの顔はゲロを吐く数秒前と言ったように変化して露骨に舌打ちまでした。

 なにされたの?そこまでされて嫌だとしたらアンの婚約者のあいつだと思ってましたわ、ア……ア……アイアイーン?


「されてはいないっす、されては」

「胸でも揉まれたの?」

「変装を見抜いた挙げ句、男装した令嬢が好みで捕まえた後も縄で縛られてるのにニタニタしてこれからどうするんですか?縛られるのは未経験です。説得には愛情が必要ですとか抜かした挙げ句痛めつけてもまだニヤニヤしてただけっす」

「うわ、キモ……」


 そんな性癖してたらベスはないですわね、そこまで男っぽくないし……。


「マーグあたりと婚約したほうが幸せだったかもしれませんわね」

「マーグは男装は仕事でしかしないと思うっす。本人は女の子らしい服装が多いし……。婚約者が男装をねだってきたら流石に……」

「それもそうね、とにかくあなたの口調がいったりきたりするくらい狼狽してるのはわかりましたけど、その変態性癖男はなにを吐きましたの?」

「エリーの読み通りというか情報通り、ロバツ側への働きかけ。蛮族と呼応してロバツが王国へ侵攻、蛮族とロバツが公爵家を打ち破る、王国軍がロバツと一戦して秘密協定で手打ち。国境周辺公爵領を含んで割譲」

「バカ計画ですわね、我が家に勝てるというところが」

「ロバツと手打ち後にロバツの養女をバカ王子の嫁にする」

「王女二人は婚約者空いてませんでしたっけ?断れてたんですの?養女とすると……ええと……誰か適当なものがいたのかしら?よほどの人物でないと覚えてませんけど誰を選んだのかしら?」

「ララです、あの」

「あの……?あら……?ララ?もしかしてよくある貴族の隠し子的な……?」

「いいえ、ララは正真正銘平民っす。第1王子の推薦で貴族学院に通って、マッセマーに商品を卸してエリーが商品発注したあのララっす。ララをロバツの養女に迎えバカ王子と婚姻する計画っす」

「なんでロバツがそんな馬鹿げた計画を飲んだの……?私混乱してきたわ」

「混乱してるみたいっすね、今の一言でよくわかるっす。正直破棄する気満々なだけじゃないかと思うんすけどね」


 全面的に協力する意味が見えないですしね。

縛られたジョン「(なんか心が痛い)」

レズリー家密偵「変に動いたら全部の指へし折るぞ」

縛られたジョン「はい……」

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