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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
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諦観のジョン

「スペンサー男爵家はどうか?」

「先のことがあるのでスペンサー男爵家が下ることはありません、司法省も……」

「あれしか方法がなかった、超法規的措置が使えない場合は私でも死刑だった。証人を殺す他なかった、そして誰も信用できなかった」


 その発想がそもそもの問題なのですが……。

 なにもああまでしなくても……。

 殺すにせよせめて病死に見せかけるとか、もう少しやりようはなかったのですか?裏町のギャングじゃあるまいし……。

 王家の抱える殺し屋って大半は質が低いんですかね?


「ノーマンのやつも私に頼った割には法を熟知していなかった、私が超法規的措置を使えないことを指摘しなかったではないか」


 熟知してたら自分で戦えたからではないですかね?

 ジョージアナ嬢は寡黙で有名ですが職務が回っているあたり能力に関しては問題ないのでしょう。

 なぜ法務ができるのでしょうね?一令嬢が。

 しかも大臣の仕事を。


 そもそも喋ってる姿を私は見たことがないのですが……筆談?

 あの方々の中でどうやって立ち回ってるんでしょうね?

 これも女性の社交界の神秘でしょうか?


「ノーマンは優秀な男でした。彼が生きていれば国境と王都に分けてうまく活動できたでしょう」

「穴に気が付かなかったがな」


 なんで使えなかったんでしょうね?

 時代によっては各王子がそんな超法規的措置使って殺し合ったら有耶無耶になるからとかですかね?

 たしかにジョージ王弟殿下が優秀で人望があるならそれをやってもおかしくないでしょうし、してないということは出来ないということでしょう。

 たぶんですけど……。


「司法大臣は超法規的措置関係は追求を諦めていないか?」

「いまだに捜査しているそうで、暗殺未遂が響きましたな」

「アウストリも確実にやればよかった、父上も超法規的措置の件を完全に押しつぶすために動いたが……」


 まさか暗殺に失敗するとは……。

 令嬢相手に……。

 あの令嬢も戦えるタイプなんでしょうか?農林大臣の家ですし、やはり狩りとかができるんですかね?エリザベス嬢も何故か弓の腕前がすごいらしいですし。

 最近のご令嬢間での流行りか何かですかね?


「裁判ではなんとかアウストリ一人の責任に押し付けたが……」

「おそらく信じてはおりますまい、昨日のライヒベルク公爵令嬢の立ち回りは市井でも噂になっておりますから」

「あれが貴族令嬢か?」


 あなただってこれが王子かって言われてるでしょうに。

 まぁ、たしかにあれが貴族令嬢かと言われると……蛮族みたいですね。

 子ども取り替えられたんですかね?生まれは王都でしたっけ?


「実際王都民の人気は高いです、劇場に劇団運営。孤児院への寄付や貧民を雇用して公爵領へ送っていたり、貴族に対して金貸しを行っていたり……。安価な食堂や喫茶店などの店を出して平民の顧客層に売りかけたり、新聞制度の成立発展に、発行した新聞をその食堂や喫茶店において無料で読めるようにしたり……。噂では劇に自分が出てるなんて話も……。脚本も書いてるとか」

「金!金!金!貴族として恥ずかしくないのか!」

「正直貴族として行ってることはなんら批判される点ではありませんし……」


 王家がこれを出来ないほうが恥ずかしいですし……。

 なんて言ったら金がない理由は公爵家だと癇癪を起こしますね。


「そもそもそんなバラマキをしていいのか!」

「モンタギュー司法大臣時代から違法性は指摘されていませんし、あの方が中立なのは確かでしたし……」

「公爵家が殺したのではないか!」

「王家が殺したのではないのですか!?」

「ん?」

「え?」


 え?超法規的措置の訴追を恐れて王家が処分したのでは?


「どうして王家が信頼できるモンタギュー司法大臣を……?」

「え、どうして中立派で今回のことで追い落とそうと思えば追い落とせるモンタギュー司法大臣をライヒベルク公爵家がわざわざ暗殺を……?」

「王家がやったのか?」

「私はそうだと思っていましたが……?」

「いや、後任人事を考えたら大臣室勤務の人間を皆殺しにしたうえでモンタギュー司法大臣を殺すとは……。さすがに父上はしないと思うが。あのような遺言を書かせたうえで公爵家が始末したのではないのか?」

「書かせなくても時間をかければ公爵が司法大臣に送り込むことは可能ですし、そもそもあの時点で司法省が王家の介入を拒むことは決まっていましたから……。モンタギュー子爵が中立を捨ててしまえば他の司法省職員が追い落としに走るのでは?」

「では……本当に自裁したということか?」

「…………だとすると、スペンサー男爵家は絶対に王家に付きませんね。司法省のこともありますが、そもそもジョージアナ嬢はモンタギュー司法大臣とよくお茶会をしていたほど親しかったので、自裁に追い込んだ王家を許さないのではないでしょうか?」

「婚約者の父と頻繁にお茶会などしていいのか?」

「ノーマンが寡黙な彼女を嫌って逃げていましたので」

「婚約を何だと思っているのか!」


 鏡見てください。

 まぁ、どうにもならないとは思います。

 向こうも破棄する気は満々で有責破棄された際の金がないという事情も知っていますが……。


「いや、まだだ。レズリー伯爵家があれば立て直せるだろう」

「レズリー伯爵家が?」


 経済・財務大臣兼任というかつてのシャハト大臣時代のように強権に戻ったのはそうですが……。

 レズリー伯爵家はそこまで力がありましたかね?古い歴史がある家ですが。

グリンド侯爵「貴族関係の裏はまだ教えなくていいか、本好きだしそのうち家の資料でも見せればいいだろ」


グリンド侯爵「公爵家に?まぁ、あのヘマじゃ教えておいてもダメだったな、弟がいてよかったよ」

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