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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
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255/560

マーグと騎士団

「マーちゃんさ、あんた今から騎士団の中隊指揮ってね」


 ママから言われた言葉にマジ!ってなったけどママだしね。

 考えるだけ無駄だわ~。


「いいよ」

「さっすがー!話早いね、パパなんてさ~反対するし、うるさいし」

「パパは?」

「黙らせた」

「ふ~ん」


 どう黙らせたのかは聞かないでいいか。

 夫婦仲良くていいじゃん。


「んでさ、王城の護衛必要じゃん?」

「そだね」

「近衛騎士も忙しいじゃん」

「そだね」

「騎士団から出すよ~」

「ん、おっけー」


 近衛騎士忙しいの王城と関係なくね?

 まぁいいか、王城なんて。


「あ、そうだ。クラウから手紙来てたよ」

「えー?普通使者も私に渡さない?いいけどさー」

「取り込んでたじゃん」

「あっ、そっか、マーちゃん賢いね」

「っしょ?」


 手紙を渡すとふーんと呟いた後支度すんよーと言ってベルを楽器のごとくチリチリチリーン!と鳴らしたママはスキップしながらでていった。

 じゃ、あーしも中隊……どこの中隊か言われたっけ?


「ママー?あーしの指揮する中隊ってどこ?」

「騎士団のまん前にいるのに言ってー、話通ってるからさー」

「パパはー?」

「今から体拭いて着替えさせて王城いかせんよー。ゲッちゃんにも連絡いってるだけろうけど会議出るように言ってきてー?おーけー?」

「おっけー」


 じゃあ先にゲドリドル近衛騎士団長のとこいかないとなー、どっちにしろ中隊つれて入れないしいっか。




「貴族学院騎士科所属、マーガレット・バルカレスです!ゲドリドル近衛騎士団長にバルカレス騎士団長、及びギャル騎士より伝令に参りました!」

「伝令ご苦労!直ちに伝える楽にせよ!」

「はっ!」


 堅苦しーね、まぁだらけた騎士のほうが問題かなー?

 アンも騎士に憧れてるけどあの性格だと確かに向いてそー、実践は多分向いてないと思うけどね~。

 決闘には強いけど戦場の戦いでは搦手に弱いし、やっぱ軍人のほうが向いてると思うけどね。


「許可が出た!マーガレット騎士!案内する!」


 あれ?あーし騎士だったっけ?

 実践経験はたしかに結構あるけど、まぁなんでもいいや。

 肩書なんて言うほど役に立たないしね~。


 勝手知ったる王宮を案内役の騎士のおじさんに導かれ近衛団長の部屋に入る。

 ラッキー、人払いいらないじゃん。


「では、私はお外に」


 規律正しく退席するおじさんを横目で見ながら距離を測る。

 これで聞こえないっしょ。


「クラウから手紙来た~?」

「あー来たわ、会議でろって、あーめんどくさ、なんで王の護衛なんてアホくさい仕事しなきゃなんねぇのさ、マジつれえわ」


 ゲドリドル近衛騎士団長はヨウキャ地方の訛りで返してくる、あーやっぱこうだよねー。

 堅苦しいゲドリドルすっげー違和感あんよねー。

 騎士の頃の口調がちょっとだけエリーにインプットされちゃったせいで公爵から睨まれて逃げ回ってたけど。

 大丈夫でしょ、エリーのお祖父ちゃんも同じような感じだったし。


「あるんだったらいいかなー。あ、そうだ騎士団中隊王城入れんよー」

「お、いいじゃん、いいじゃん、代わりにやってよ、仕事」

「王殺すんだっけ?」

「あーやっといて、でもかわいいエリーちゃんがやるんじゃねーの?」

「んーん、できれば平和的にやるってさ」

「殺るの?」

「だったら殺るよーっていうでしょ?」

「それもそっか」

「「あはははははー」」


 一応未来の騎士団長の予定だったし、ママの部下の中では一線級だったから結構ゆるい。

 ママがしてもいない浮気をしてることを匂わせてパパをいじるために使われてるの可愛そう、パパからめっちゃいびられてたけどパパより強いから結局勝つっていうね。

 そしてママが慰めて、浮気なんかしてないよーってネタばらししてパパが泣きながらすがりつく。

 正しい家庭の姿だねー。


「ほんで、会議でなにすんのよ?踊るの?」

「今回は進めるために読んだんじゃね?クラウがなに考えてるかは知らね」

「ほんで、どうすんのさ」

「なんて書いてあんの?」

「メイドの案内に従えって、誰さ?」

「メイドさ」

「いたっけ?」

「いるっしょ、ああ昨日あったわ、あーしの友達」

「じゃどうする、この感じで行く?」

「初対面でこれナンパじゃん」

「えー、ただの方言でそんなこというなんて王都の奴ら性格悪すぎー」

「それな」

「じゃ、めんどいけど……これで行かせていいただこうか」

「では私は騎士団本部で中隊を引き連れてから登城いたします」

「うむ、マーガレット騎士。ご苦労だった、おい!誰か!」


 外にいた騎士がそそくさと戻ってくる、声が通るってのもいいんだか悪いんだかどっちだろうねー?


「はっ!何か!」

「マーガレット騎士を馬車で直ちに平民街の騎士団本部へ、中隊規模の騎士団を王城警護にまわす。私は先程言ったよう会議がある。速度が命だ、復唱!」

「はっ!マーガレット騎士を馬車で騎士団本部へ、騎士団中隊を王城警護に!」

「よし、駆け足!」

「はっ!」


 あーしも走るの?ダッル……。


 走るうちにあーしが追い抜いちゃったけど、どこ行くかまで知らないから速度落としたらおじさん騎士はなんかちょっと落ち込んでた。

 ごめんね?




「マーガレット中隊長!指揮をお願いします!」

「マーガレット中隊!王城警護を近衛騎士より引き継ぐ!直ちに向かう、駆け足!」

「はっ!王城警護に向かいます!駆け足!」


 じゃ、あーしは馬車で……。

 ダメ?しゃーないねー、遅れんなよ?


 朝っぱらから完全武装した騎士団が中隊で走り回る姿を好奇の視線で眺められた。

 やなかんじー。

ジャンヌ・バルカレス男爵夫人(ギャル伯爵)「わかるっしょ?」

カリウス・バルカレス男爵「わかんないです……」

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