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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
久々のお茶会の気がしますけどなんででしょうね

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ワタクシが思うより有名ですわね

「そもそも、ワタクシ達がこの状況に陥ったのは……。いえ、この状況に至ったのは、アーデルハイドの事故死ですからね。ああ、第1王子の事故死ですかね?どっちだと思います?」

「どっちもでしょう……。婚約者の座が確定してからはアーデルハイドは信頼できる貴族をまとめ始めましたが……。アーデルハイドなのか第1王子、どちらの方に付いて派閥に入ったのかは……」

「キャスでもわかりませんの?」

「入った人間は聞いていますが……。そこまでは、王太子婚約者にでもなれば少しは胸襟を明かすだろう、もうここまで来て王太子妃にならないわけがないのだから連中は乗るしかない。調理を待つ具材のごとくと。格好つけていいってました。本心ではいいから出せるもの出して賭けるものを出せ、勝ち馬に乗ったところで恩恵も利益もあると思うなよ?でしょうね」

「いうやろな」

「いうな」

「うん……」

「言うっすね……」

「わかる」

「だろうな」

「それでこそアーデルハイドですわ」

「そうなんですか?昔見た時はそのようには見えませんでしたけど」

「アーデルハイドは皮被りが得意ですわ、本質は猛獣ですわ。あら?第1王子の……ああ、血筋が近いからか……」


 それじゃライエン侯爵家は第1王子の婚約披露の茶番の茶会にはそれはいませんわね。あれ?この話ししましたっけ?まぁいいですわ。

 だからワタクシもよくわからなかったんですけども。

 婚約疲労とかどこぞの誰かから揶揄されてますけど、苦労を買ったのは第1王子なんだからワタクシが言われる筋合いはないですわ。

 まるでワタクシが悪いみたいではないですの、決断したのはあちら、ワタクシが断ったことはありませんわよ?

 だから悪いのはあちらですわ。ワタクシは悪くない、はい、おしまい。


「ええコンビやったな」

「あの掛け合いは……インスピレーションが湧いた……」

「互いに自分が保護者だと思ってる悪ガキ(小声)」

「言い得て妙ですね」

「軍学校に入ったら一緒に脱走してしれっと点呼に戻ってくるようなやつだ、貴族だからないだろうが」

「騎士学校でも同じことするね、貴族だからないだろうけどさー」

「それ言うたら商人だったらえげつないことばっかしてきそうやわ、してたわ」

「してませんわ、ワタクシはそのようなことはしませんわ、アーデルハイドがやってワタクシになすりつけるのでしょうね、ああ悲しい。悲しいですわー……」


 なんだか冷めた目で見てますけどやめてくださる?

 アーデルハイドのとばっちりでワタクシの株まで下がってますわね。


「結局、ここまで1年でうまくいったのはあんな事があったからか」

「そりゃそうですわよ、ワタクシは余り知りませんでしたけど2人が亡くなるまで市井で大騒ぎだったんでしょう?」

「むしろなんでエリーは知らなかったんっすか?」

「……?」

「そんなきょとんとすることか?」

「辞めとけ、興味がなかったんだ(小声)」

「何のためのエリーちゃんや!」

「だって、ねぇ?ほら……さぁ王太子の儀が終わったらこれからワタクシのビクトリーロードが始まりますわよ!って思ったら……。バカ王子は馬鹿だし?来年入学だから一応ワタクシの庇護下にある貴族への挨拶もありますし、キサルピナ卒業後は……あー……指示もありますし?」

「指示……。あーそうっすね……」

「ん、まぁ……そう……(小声)」


 こんなところで蛮族動かして領域制圧方針の指示と計画に北方諸国への政治干渉をしてましたなんて言えませんわ。


「キサルピナ?王都武道会や騎士武闘会・軍武闘会の3大会をすべて優勝で飾り続けたあの?」

「そうですわ、誇らしき娘ですのよ!」

「拝見したことがあります!相手の獲物に合わせた武器で武器を巻き上げたり、拳2発で軍人を沈めたり、騎士団長を一撃で倒したり。特に軍武闘会では王国軍最強の武人と言われたアレクサンダー女伯爵の伴侶であるアンドリュー・アレクサンダー氏と件で切合見事に勝利したときは……しっかり見てました!とても凛々しく、防具もなく立ち向かう姿はそれはもう王都では知らぬものがいないほど……」

「ちなみ私も王都武道会で優勝した」


 めっちゃ早口で入ってきましたわね。


「そ、そうでしたね」

「あ、ああ」


 気を使われてるからいたたまれなくなりましたわね。

 というか、キサルピナそんな勝ってましたっけ?


「キサルピナってそんなに勝ってましたっけ?王都武道会以外」

「えぇ……?いや、お前……7歳からは王都拠点なのに……バカ王子の乱痴気騒ぎは帰領と忙しさ置いといても……(小声)」

「帰るときは帰りましたし……」

「三大会だぞ!もう最強だろ!エリー!」

「えぇ……?なんでアンがそんなに切れてますの?」

「三大会何連覇したと思ってるんだ!私が勝ったときのまぁ?キサルピナ様いないしな、うん。みたいな地獄の空気でどれだけ気まずかったと思ってる!」

「そ、そういわれましても……」

「キサルピナ騎士長を武闘会に出したのはエリーだろ!」

「これからはこういうのも必要だと舞踏会に出したら武道会で優勝してきたんですわ!王都武道会だけだと思ってましたわ!舞踏会でも優勝したとかいってたから、軍人もするんですわね、女性少なそうだし、アレクサンダー女伯爵に勝てればいいだけとか思ってましたし……。本人もちょっと喧嘩売られたから行ってきますって!」

「そんな理由であーしのパパボコボコに負けてたの!?」

「そんな理由で父上は負けていたのか!」

「で、でもキサルピナよりワタクシのほうが強いですわ!」

「ルールの上で最強だから尊敬を集められるんだ!」

「素手のみだったら素手でやりますわよ!」

「卿は砂で目潰しとかするだろうが!」

「剣なら剣で戦いますわ!本当ですわ!」

「脛とか蹴ったり急所攻撃しないか?」

「武道会や武闘会なんだからそれ禁止の時点で茶番じゃないですの……?」

「そういうとこだぞ!」


 理不尽ですわ……。

アレクサンダー女伯爵「我が夫、なぜ負けた」

アンドリュー「相手が強かったからです」

アレクサンダー女伯爵「そうか、じゃあ強くなろうね、ほら……(公爵家には礼を伝えねば)」

アンドリュー「リンジー……」

アン「(こんな家族を目標にしよう)」


バルカレス男爵「ま、負けちゃった……」

ギャル伯爵(バルカレス男爵夫人)「オタクくんさぁ……ううん、カリウス。カリウスならこの後何したい?」

バルカレス男爵「僕では勝てないから……マーグを育てるよ!」

ギャル伯爵「カリウスさぁ……。じゃあマーグは騎士家庭を教え込むために寮に入れるね」

マーグ「えーっ!なんであーしがパパの尻拭いしなきゃいけないのー!」

ギャル伯爵「1ヶ月お小遣い上げるから行ってきなさい、合格貰ったら空いた自由時間は何してもいいわよ」

マーグ「マジ?行くわ!パパ!もっと負けて来て!」

バルカレス男爵「う、うぅ……」


エリー「舞踏会はどうでしたの?」

キサルピナ「そうでもなかったです」

エリー「いいダンスはできましたか?」

キサルピナ「まぁまぁの演舞です。優勝はできましたね」

エリー「じゃあ久々に踊りましょうか」

キサルピナ「母上と踊るのは疲れるから……」

エリー「ああ、体格差ありますものね……。それをエスコートしてこその淑女ですわ」

キサルピナ「では庭で……」

エリー「武装したままなんて反抗期かしら?」


エリー「勝ちましたわー!ちゃんと踊りを学ぶことですわね!」

キサルピナ「はい、剣舞をもっと学びます」

エリー「(腱踊?タップダンスかしら?)……もっと学ぶのですわよ!」

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