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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
久々のお茶会の気がしますけどなんででしょうね

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リッパー男爵家の一部復権はなぜか?

 結局のところリッパー男爵家が王宮追放に激怒してアストレア妃を葬った。それを否定できなかった、もしくは受け入れられなかったと言ったほうがいいのでしょうね。

 産後の肥立ちが悪く病死、リッパー男爵家は病死に見せかけた暗殺が得意。

 絶対に否定はしきれなかった。仮に先代リッパー男爵に聞こうと、ジャック・リッパーに聞こうと病死と返ってくるのは真実であっても嘘であっても当然だから意味がない。

 情勢的にどれだけあり得なかったとしても、王家への忠誠心がどれだけ高かったとしても、先代国王がどれだけジャック・リッパーという個人を信用していたとしても否定しきれなかった。領地のない貴族が王宮自体を追放されるということはそれだけのことですもの。どれだけ長い歴史と実績があろうと実質は法衣貴族なのだ。男爵規模とはいえ今後どうやって家を維持するのかと考えたらお先真っ暗としか言いようがありませんわね。

 あるいは先代国王一人であれば振り切って復帰させることが出来たかもしれない。

 しかしその場合は間違いなく白い目で見られる。アストレア妃殿下が亡くなったと思ったら彼女に追放されたリッパー男爵が返り咲いた。

 これほど怪しいものはないですわね。


 そしてレズリー伯爵家と協力関係にあったようにおそらく同じようにリッパー男爵家が王宮部署監督官という表の肩書の他に暗殺組織の長ということを知っていた人間は当時必ずいたはず、少し前までヤブ医者暗殺者こと先代モレル伯爵が猛威を振るっていたので今ではどうなっているのかわかりませんけどね。

 先代の宰相やシャルロット・ライエン侯爵あたりは知っていたはず、ライエン侯爵家自体が知っていた可能性は高いのですがピアは知らなかったのはマルゴー・ライエン侯爵が暗殺されたからでしょう。

 ゲルラッハ伯爵とルーデンドルフ侯爵は知らない。バンサ伯爵子息の名前を本気で忘れているよう、もしくは完全に知らないようだった。

 流石にこんな家のことを忘れはしないでしょうし、とぼけるならもう少しうまくやるでしょう。誰だからわからないから調べてしまおうとワタクシが興味を持ったら終わりですもの。

 他に知ってそうな人間はフリードリヒ第1王子ですわね、彼も祖母を殺したのはリッパー男爵家であると思っていたのかもしれません、あるいは自分が同じ状況であればそれをすることがあり得ると判断していたのかもしれません、だから省庁掃除課を立ち上げてリッパー男爵家に関わらせなかった。一応職務の関係上関わらせないという理由は元王宮部署監督官であるなら弱い、ひとえにそれはリッパー男爵家を信用していなかったからでしょう。これはリッパー男爵家を信用できなかったのか、ジャック・リッパー個人を信用できなかったのかまではわかりませんけどね。

 レズリー伯爵家にも関わらせなかった、関わってませんわよね?ですが知ってはいたとなるとレズリー伯爵家は関係ないと思ったのかもしれませんわね。

 まぁ、仮にレズリー家が殺したのであれば『王国にあだなす人間を討つ』に触れていそうだからた致し方ないと割り切った可能性もありますけども。


 一番わからないのは当時第1王子だった現国王、どこまでリッパー男爵家が母の暗殺をしたという胡散臭すぎる疑惑を知っていたのかしら?それとも知らなかったのかしら?

 知ったうえで王宮医師から王宮筆頭医師にしたのか、それとも先代国王暗殺犯達を処分したことで信用されたのか、これがわかりませんわ。

 あの国王が母を殺されて黙っているのか、あるいは思い入れがないからそれはそれと薄情に割り切ったのか。

 正直どちらもある、ですが一番の問題として先代モレル伯爵ことモレル王宮医師団統括の存在がありますわね。

 彼が好き勝手に善意の毒殺、本人にとってはただの薬の処方をしでかして貴族を減らしていたのならリッパー王宮筆頭医師という暗殺者の存在は無意味のはず、あの国王が弱みになるような人物をわざわざ生かしておくとは思えない。

 本気で医者として腕を買っているのか、暗殺者として使っているのか、これがわからない。


 リッパー男爵家が裏稼業をやってることを把握してないということはおそらくないはず、いえ……モレル伯爵を王宮医師団統括に任じるまでの間の怪しい病死はリッパー男爵の可能性が高いことを考えると知ってはいたはず。

 それはつまり、国王の中でアストレア王妃を殺害した疑惑がリッパー男爵にかからなかったか国王が母殺しの疑惑を飲みこんだか、もしくは諫言をして疑いをかけていた貴族が死んでいたかのどれか。

 この辺はわかりませんわね。


 あるいは先代国王が死の直前にジャック・リッパーを王宮医師として雇用、事実上王宮部署に呼び戻した際になにか言い含められていた可能性はありますわ。

 ただ王宮部署掌握にまで至っていないのは確か、であるならやはり個人的な護衛か専属の医者として友人を控えさせるためだった可能性が高いですわね。

 暗殺者ということは暗殺する側の思考も手に取るようにわかるでしょう。

 仮に問題が起きても友人のジャックが守ってくれるから安心だと思っていたでしょうね。そう考えるとよく我が家の暗殺者達は国王を殺せましたわね、どうやったんでしょう?

先代国王「いや、うーん……ないとは思うんだけどないとは思うんだけどリッパー家だしなぁ……」

王宮部署長・課長「いてもいなくても同じですよ!我々に任せてください!」

先代国王「(コイツラも信頼できないしなぁ、この状況でこんなこと言いに来る時点で信用に値しないな)」

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