表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
久々のお茶会の気がしますけどなんででしょうね

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

188/559

ピアが安泰なのは確かですわ

 まずピアがワタクシに、ワタクシ達に与した。

 この時点でバンサ伯爵家は動かすことが出来ない、しない。同時にバンサ伯爵家家臣団達は全滅済みなので外部要因ではなにもできない。そのうえ後を継ぐ予定のピアを飛ばして介入は出来ない、それが後見人であっても成人してる限りは独断で行えない。これでバンサ伯爵家がどのような家であっても動かない。仮にオドニー・バンサ伯爵が墓場から蘇ったところで、あるいは天から舞い降りたところで死亡継承の時点で全くの無意味。戦争で戦死したはずの人間が帰ってくる事例もありますけど、その場合の継承は戦死によるものでの継承が適応される、戦死していなかったのなら撤回されるでしょう。そもそも前当主が生きて戻ってきたのに絶対に当主復帰を認めないほどこじれているなら……結局戦死のままになると思いますわ。遺体を取り戻したとか美談に仕立て上げてね。


 平時に『病死』した時点で何がどうなろうと覆らない。埋葬まで済ませたような死んだ人間が復活して当主に復帰する事例は流石にない。法的には病死した人間が復活した場合の規定はない、ないですわよね?流石に。そんな死を超越した存在だったらたかだか伯爵家の当主ではなくて教会で働くか、宗教でも作るか、国でも作ればいいんじゃなくって?死を本当に超越しているのなら戦場で10000vs1でも死なない限りは勝つでしょうし、喉を剣で突くなり首を落としても死ななければ神の恩寵とでも言って教祖でも教皇でもなんでもなるでしょう。

 死を偽装してたら貴族当主の責任から逃げた時点で論外だから考える必要もありませんわね。

 もしもピアを殺したら、たとえ病死と判断されてもワタクシ達が絶対騒ぐ。懐に入ったものは裏切りと判断されることをしなければ助けるのは当然。恐怖だけでは蛮族だって縛れませんわ。強さの中に不満を持たせない采配が必要ですの。

 それにまぁ、病死なわけ無いでしょうしね。


 北方組合はベルク大叔父の大失態、差配ミスに北方組合を実質乗っ取られ公爵家へ不利益を与え続けたうえでその情報も公爵家に伝えない連絡不徹底、あるいは公爵家に不利益を与えた北方組合に与したという状況的判断。組合員たちの公爵家への裏切り、すなわち支援金が不要な状態での支援金受取と公爵家への敵対行為に。財務状況が改善したのに借金を返さず、その連絡もしなければ一部の返済にも応じる姿勢を見せない、もしくは待ってほしいとの連絡もしない踏み倒し行為。公爵家でなくても殺して然るべき案件。これに文句を言うのならその事件に関わっていましたというほどの案件。だからあの時も勝てた、宰相も引いた、国王も認めた。


 対してピアは特に失態もなく……。そもそも何も命じていないのですから足を引っ張ろうがどのような失敗をしようが、何をしようが攻撃の意思を持った明確な敵対行為でない限りはすれ違いざまに肩がぶつかった程度のこと。

 それで殺すことはありませんわ、バカ王子がぶつかったら殺すかもしれませんけど。


 ジャック・リッパーが短絡的に暗殺をした場合、私達は報復する。同時にバンサ伯爵家の後継になるべき人間が死んだ。次に継ぐ可能性があるのは誰か、ジャック・リッパー男爵、元ジャック・バンサ伯爵子息なのは確実。どれだけ隠していてもピアがバンサ伯爵家を継ぐ予定だった事実を出してしまえば真っ先に疑われる。ワタクシたちもリッパー男爵家が王家の暗殺組織だったことを知った今となっては、その事実を公表する。

 そこをつつけば勝手に皆様が騒いでくれるでしょう。皆様その手のことは得意ですからね、ワタクシ達は高みの見物をさせていただきますわ。トドメだけは刺しに行きますけどね。

 背景を調べた場合はわざわざピアに手を出さないでしょう、後見人で放置していた理由としては助けた経緯もあって本当に情があったのかもしれませんし、本当に血族として大事に思ってた可能性もありますわね。あるいは子どもが数人産まれたら一人はリッパー男爵家の後継にでもしたかったのいかも知れません。ここでこんな話を聞かされるのは流石にジャック・リッパーといえども計算外でしょうしね。会話の内容も漏れない。ただワタクシ達に与した疑惑だけはあるでしょうが、その程度で殺していたらきりが無いですわ。

 もしかして、リッパー男爵家が王宮に帰れなかった理由はアストレア王妃暗殺の実行犯だと疑われていた可能性もありますわね。

 なにせタイミングが最悪ですからね。普通に考えたら絶対に有り得ない状況での死。リッパー男爵家がやったとしたら王家の不利益につながる出来事だから、王家が殺す、殺させることはない。

 それは誰もが思うこと。


 ただ、おそらく王家に忠実であったリッパー男爵家が王宮部署どころか王宮追放をされ、せっかく取った婿がすべてを失った先代リッパー男爵が独断でケジメをつけに行ったと思ってもおかしくはないでしょう。

 もしくはジャック・リッパー本人が流石に許しがたいとして処理した可能性だってありえないわけではないですわ。

 その結果があの状況だとしたらたまったものではないでしょうが

ベルク「生き残るルートはないんですか?」

エリー「ないですわね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ